15b さぼてん目(さぼてん科)植物
モクキリン(サボテン)(杢麒麟,ペイレスキア属)
ペイレスキア属はコノハサボテン類の代表属。本種は西インド諸島,南米北東部沿岸
地方原産の常緑広葉高木,大正6年頃渡来。枝は蔓性,花は淡黄色,花弁は7~8枚。
コノハサボテン類でコロンビア原産のサクラキリンは最もよく開花(淡紅紫色花)し
ます。
オウショウマル(サボテン)(黄裳丸,プセウドロビビア属)
南米球形サボテンの一種。アルゼンチン原産の多年草で,鉢植えで形態と花を観賞。
単幹又は子吹き,花は径8㎝,長さ9㎝,春に薄黄色に咲きます。変種に美裳丸,豪
裳丸,巨裳丸など,また同属の紅鳳丸の花は鮮紫紅色で美しい。
ホウザン(サボテン)(宝山,レブチア属)
南米球形サボテン類レブチア属の一種。アルゼンチン北部のツクマン原産の常緑多年
草で,大正6年頃渡来。鉢植えで花と形態を観賞。子吹きして群生,花径約4㎝,緋
赤色の花を春に開きます。同属のボリビア原産緋宝丸ヒホウマルの花は濃赤色。
オウバイ(サボテン)(黄梅,リプサリス属)
アシサボテン類は中・南米の森林地帯に原産の常緑着生サボテンで,本種はブラジル
原産,昭和7年頃渡来。温室観葉植物として吊鉢植え。幹の長さ80㎝,花は径1㎝で
クリーム色。メキシコ原産の星月夜ホシヅキヨの花もクリーム色。
キッコウボタン(サボテン)(亀甲牡丹,ロゼオカクタス属)
北米テキサス,メキシコの砂礫地帯原産の最も典型的なボタン類(石サボテン類とも
)。幹は球体,桃色から紫紅色の中輪の花を秋に開きます。
カニバサボテン(サボテン)(蟹葉サボテン,シュルンベルゲラ属)
原種カニバサボテン群の一種。ブラジル・リオデジャネイロ州のオルガン山原産の常緑
着生サボテンで,大正6年頃渡来。鉢植えにして花を観賞。樹木や岩石に寄生して多
くの枝を下垂,花は正形(輪状)で長さ6㎝,色は濃紅色。
ヨルノジョオウ(サボテン)(夜の女王,セレニケレウス属)
森林性柱サボテンの一種。ホンジュラス,アルゼンチン,ウルグアイ原産の多年草で,
大正6年頃渡来。鉢植えで花を観賞。気根を出して他のものに攀じ登り,花は長さ35
㎝,白色の花を夜に開きます。同属に多くの園芸種があり,近似種にS.girandiがあり
ます。
キクスイ(サボテン)(菊水,ストロンボカクタス属)
メキシコ中部の高山地帯原産の多肉植物。ストロンボカクタス属の一種で,鉢植えに
して観賞。幹は半球状,花径4㎝位,黄色花を春から初夏にかけて咲かせます。
ナガトゲムサシノ(サボテン)(長刺武蔵野,テフロカクタス属)
ウチワサボテン類の一種で,武蔵野ムサシノの一変種。ペルー以南のアンデス山系原産の
多年草で,大正6年頃渡来。鉢植えで形態と花径を観賞。卵形の茎節を重ね,花径3
~4㎝,花径は淡黄色,花期は春。
テンコウ(サボテン)(天晃,テロカクタス属)
北米球形サボテンのテロカクタス属の一種。メキシコの高山地帯原産,鉢植えにして
観賞。幹はやや扁平な球状,花径6~8㎝の漏斗状花を春に開きます。
ショウリュウマル(サボテン)(昇竜丸,ツルビニカルプス属)
北米球形サボテンの一種。メキシコ中部の高山地帯原産の多肉植物で,鉢植えにして
観賞。幹は小形の球形,花期は冬から早春,花径3㎝位,淡桃色で濃桃色の中筋の入
った漏斗状の花を開きます。
シャコバサボテン(サボテン)(ジゴカクタス属)
原種カニバサボテン群の一種。ブラジル・リオデジャネイロ州オルガン山原産の常緑着
生サボテンで,明治初期に渡来。鉢植えにして花を観賞。小低木状で樹木などに着生
して垂れ下がり,花色が淡紅,濃紅ないし紅紫色の花を最先端の茎の先に付けます。
花期は11~12月。
デンマークカクタス(サボテン)(ジゴカクタス属)
カニバサボテン類の交配品種群であるシャコバサボテンの交配種。ブラジルの森林原
産の常緑多年草で,1980年代にデンマークより導入された大輪早生の品種,クリスマ
ス用の冬咲き(11~12月)サボテン。鉢植えにして花と葉を観賞。花は頂生で通常末
端節に1花付けます。花は花筒中部が長く伸び,弁は上下に分かれ,全て基部で強く
反り返ります。花色は淡紅,濃紅,紅紫など多数の品種があります。
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