05 やなぎ目・やまもも目・くるみ目・ぶな目植物
 
                    参考:北隆館発行「原色園芸植物大圖鑑」
 
〈やなぎ目やなぎ科〉
 
セイヨウハコヤナギ(西洋箱柳,ポプラ・ピラミッドヤマナラシ・イタリアヤマナラシと
 も,ハコヤナギ属)
 欧州原産の落葉高木で,明治中期に渡来し,街路樹や校庭,公園などに植えられます。
 雌雄異株で雄花穂は暗紅色,雌花穂は黄緑色,花期は3〜4月。
 
〈やまもも目やまもも科〉
 
ヤマモモ(山桃・楊梅,ヤマモモ属)
 本州・中南部以西,中国南部原産の常緑高木の庭木で,果実は食用,樹皮は染料,薬
 にも利用されます。雌雄異株で花期は4月頃,果実は6〜7月。白果実のシロモモも
 あります。
 
〈くるみ目くるみ科〉
 
ペカン(ペカン属)
 北米原産の落葉高木で,大正4年に渡来し,果樹として栽培されます。花期は5〜6
 月。三和・サクセスなどはわが国作出の品種です。
 
オニグルミ(鬼胡桃,クルミ属)
 わが国の山野に自生する落葉高木で,種子は食用,5月頃雌雄異株で開花する。テウ
 チグルミは園芸品種。
 
〈ぶな目ぶな科〉
 
クリ(栗,クリ属)
 わが国原産で,果実は食用,樹皮は染料,耐久力の強い幹は木材と用途が広い。花期
 は5〜6月。銀寄・筑波などの品種があります。
 
〈ぶな目くわ科〉
 
パンノキ(パンノキ属)
 ポリネシア原産で,昭和初年頃に渡来した常緑高木です。熱帯では果実を食用にし,
 樹幹の用途も多い。雌雄異株で雌花穂は3〜5月,わが国では水果実生産出来ません。
 近似種にパラミツ(ナガミパンノキ)があります。
 
ベンガルボダイジュ(バンヤンジュ)(イチジク(フィカス)属)
 熱帯アジア原産で,観葉植物として温室内で栽培されます。花期は5月頃,越冬温度
 は5℃以上。
 
フィカス・ベンジャミン(シダレガジュマル)(イチジク(フィカス)属)
 インド原産の常緑高木で,温室内に鉢植えとします。越冬温度は8℃。
 
イチジク(無花果,イチジク(フィカス)属)
 南部アラビア原産の半耐寒性の落葉小高木で,江戸時代に渡来し,わが国では家庭用
 果樹として広く植栽されます。果実は新梢に着いて8月中旬〜秋に熟す秋果と,2年
 枝に着き7月中旬に熟す夏果があります。ビオレー・ドーフィン・蓬莱柿・サンペド
 ロ・ホワイトにどの品種があります。
 
マルバインドゴムノキ(デコラゴムノキ)(イチジク(フィカス)属)
 熱帯アジア原産のインドゴムノキの枝変わりと云われます。昭和31年に米国から輸入
 された園芸種で,温室内鉢植えとする常緑低木です。斑入り種のフイリインドゴムノ
 キもあります。
 
カシワバゴムノキ(イチジク(フィカス)属)
 熱帯西部アフリカ地方原産の常緑高木で,明治42年に渡来し,温室内に鉢植えとする
 観葉植物です。越冬温度は5℃。
 
ガジュマル(榕樹ヨウジュ,イチジク(フィカス)属)
 東南アジア,台湾,小笠原,沖縄原産の熱帯常緑高木で,鉢植え,暖地の日陰,防潮
 風用として植えら,江戸時代より珍樹として栽培されます。光沢のある黄白色の斑入
 り品種もあります。高温多湿を好み,冬季でも7〜10℃が必要です。
 
バリエガタ(フィカス・ラディカーンス)(イチジク(フィカス)属)
 フィカス・ラディカーンスの斑入り園芸品種で,原種はヒマラヤ東部からフィリピン,
 カロリン諸島にかけて原産する蔓性低木です。小形の観葉植物として近年吊鉢用に人
 気があります。生育温度は30℃,冬季最低7℃。
 
ホップ(セイヨウカラハナソウ)(カラハナソウ属)
 アジア西部,欧州原産で明治初年に渡来,雌花はビールの原料,薬用とし,一部観賞
 用に栽培される耐寒性,雌雄異株,蔓性の多年草です。

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