31 食材の見分け方と美味しく保存する方法
 
              参考:河合出書房新社発行「料理の裏ワザ・隠しワザ」
 
〈はじめに〉
 本稿は、河合出書房新社発行「料理の裏ワザ・隠しワザ」3部作シリーズを参考にさ
せていただきました。
 食料品売場では通常、一つの食材の販売単位は2、3人ないし数人の家族を対象に、
包装して売っています。例えば、干物3枚入り1パックとか、タマネギ3個入り1袋と
か、またキャベツは半分単位とかで売っています。
 ところが、一人暮らしの場合とか、少人数の場合は、これらの食材を一度の食事で、
或いは一日のうちは到底食べ切れません。
 そこで本稿は、要調理食材の見分け方と、それらを美味しく保存する方法に焦点を当
てて見ました。                             SYSOP
 
 
〈食材の見分け方 一 素材選び〉
 
△とり肉
 とり肉は痛みが早いので、次の三つがポイントです。
 @見た目で水っぽくないもの。
 A肉を軽く触って硬めのもの。
 B艶ツヤが適度にあり、やたらに光って見えないもの。
 また、皮は白くなく黄色っぽいもの、脂肪はあまり黄色くないもの。
 
△牛肉
 ○牛肉は解体処理されてから7〜10日まで硬直状態が続き、その後熟成して「旨味ウマミ
  成分」が生じます。従って解体処理してから後10日から20日頃が食べ頃です。
 
△魚介類
 魚介類は鮮度が命です。次のような魚屋で買いましょう。
 @何時も客で賑わっている。
 A閉店時には、多くの商品が売り切れている。
 B毎日、アラを売っている。
 
△切り身魚
 @パックの底に汁(ドリップ)が溜まっていない。
 A切り口の断面がしっかりしている。
 B身に弾力と透明感がある。
 C血合いの色が鮮やかな赤色をしている。
 
△イワシ
 ○イワシは産卵期(美味しくない)の3〜4月を除く年中食べられ、鱗のはがれてい
  ないもの。
 
△アジ
 ○生食用のアジは目が濁らず、死後硬直による身が硬くしまり、ピンと反り返ってい
  るもの。
 
△サバ
 @朝、早めに買いに行き、三枚に卸して塩をする。
 A味噌煮にするのなら、帰宅したらすぐ煮て、夕方には温め直すと美味しい。
 
△サンマ
 @背中が青黒く、腹がピカピカ光り、死後硬直による身が硬いこと。
 A脂ののりは、頭から背中にかけて厚く盛り上がっているもの、また尾が黄色っぽい
  もの。
 
△サケ
 @皮が黒色と銀色がはっきりしているもので、身の赤味が強い程鮮度がよい。
 A新巻はそのまま置くと塩が回り過ぎるので、腹の中の塩を出し、適宜に切って冷凍
  する。
△マグロ
 @赤味は色が鮮やか、さくの角がしっかりしている、白い筋がまっすぐ等間隔のもの。
 A中トロはきれいなピンク色、節目が等間隔のもの。
 B大トロは表面が白く、脂が光っており、霜降り状のもの。
 
△カツオ
 @秋の戻り鰹が美味しい。
 Aすぐに鮮度が落ちるので、さくで買う。
 
△ブリ・ハマチ
 @身に透明感があり、淡い赤色なら新鮮、白っぽくふやけた感じのものは鮮度が落ち
  ている。
 A切り身のとき、内側が黄色っぽくなっているものは、内蔵からの分泌液が身に移っ
  てきているので避ける。
△タイ
 @さくは、表面に張りがあり、血合いの赤色が鮮やかで、白身の部分に透明感のある
  もの。
 A一尾ものは、目が澄んでいて、エラが鮮やかな赤色のもの。
 
△タラ
 @切り身は身がピンクがかった白色で、透明感のあるもの。
 A白子は透明感があって艶のある白色で、全体の形が雲のようで、なおかつはっきり
  しているもの。
△イカ
 @ヤリイカは黒目がしっかりしているもの、スルメイカは目が黒く澄んでいて、埋没
  していないもの。
 A捕れてから一日経過すると身が茶褐色になり刺身に適するが、乳白色になったもの
  は加熱する。
 
△ゆでタコ
 @足が太く張りのあるもの。
 A国内産は硬い味わい、輸入ものは味は今一で柔らかい。
 
△冷凍エビ
 ○潰れた感じのするものや、殻が白濁しているものは避ける。
 
△カニ
 @生でも煮たものでも、重量感のあるもの。
 A煮たものは、甲羅を下にして掌に載せ、脚がだらりと下がるようなら鮮度が落ちて
  いる。
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