06 天麩羅「旬」の食材
天麩羅「旬」の食材
参考:旭屋出版発行「天ぷら・うなぎ」
・柴田書店発行「天ぷら」
△冬
ワカサギ(〜春):鮮度が落ちやすいので注意する。尾頭付きで丸ごと揚げ,骨も内
蔵も丸ごと食べる。
シラウオ(シロヨ・アマサギ):掻き揚げか,串に刺して筏イカダ揚げにする(踊り食いの白魚と
は別もの)。
タコ(マダコ・イイダコ):茹でたり下味を付けて柔らかくする。イイダコは小振りのものが美味
しい。
芝エビ(〜早春):大きいものは2,3本衣にくるんで揚げ,小さいものは掻き揚げ
にする。
サワガニ:生きたまま素揚げにする(寄生虫がいるものもあるので火を良く通す)。
色鮮やかにカリッと揚げる。
タイラガイ(タイラギ):貝柱を衣揚げ,又は小さくぶつ切りにして掻き揚げにする。
ヒラメ・タラ白子・ハゼ・毛ガニ・ホタテ・カキ
スミイカ(〜早春 )・ハマグリ(〜早春)
春菊:若い小振りのものを選ぶ。緑色が褪せない程度に素早く揚げる。
蓮根:節が少なく太くて真っ直ぐで,切り口の穴の小さいものを選ぶ。水に浸けてア
クを抜き,同時に褐変を防ぐ。
セロリ:筋を取り食べやすい大きさの拍子木に切る。火を通し過ぎると香りも食感も
損なわれる。
うど:厚く皮を剥き,直ぐ酢水に浸けてアクを抜く。短冊に切って揚げ,揚げ過ぎる
と香りが失われ,葉触りも悪くなる。
くわい(アオクワイ):くわいを摺り卸して衣に混ぜて「クワイ衣」にすると,その趣向の変
化が楽しめる。通常は天種として用いる。
豪州産アスパラガス
△早春
若アユ(〜春〜初夏):20g(体長10p)位の若アユを選んで尾頭付きとし,独特の香味
とほろ苦味を堪能する。
三つ葉(〜春):葉の緑色が鮮やかで茎は白く、全体にパリッとしたものを選ぶ。小海
老や小柱との掻き揚げに向く。1品揚げのときは2,3本を結んで揚げる。
蕗の薹:苦味が強いのが,衣に塩加減して揚げると苦味が薄れる。
△春
キス(シロギス)(〜初秋):体長12〜13pのものが最も美味しく,丸くよく太ったものを
選ぶ。身は火の通りが早いので,手早く揚げ切る。アオギスは青臭く天種としては劣
る。
ギンポ(ギンポウ):死んだものは味が落ちるので用いない。背鰭セビレの刺に注意する。
腹鰭が堅いので隠し包丁を入れる。
アジ(マアジ・キアジ・シマアジ・ムロアジ)(〜初夏・秋):味が濃厚なので,総菜天麩羅の種に向
く。
モンゴウイカ:冷凍ものでも天種となる。身が厚くモチッとした食感が特徴である。
小柱(アオヤギ・バカガイ):掻き揚げの種とする。
メゴチ(〜初秋)
アマゴ
椎茸(春・秋):笠が七分開きで良く湿っているものを選ぶ。石突きは取り去り,笠
に飾り包丁を入れる。
茗荷(〜初秋):天麩羅には花台(ミョウガの子)を用いる。
たらの芽・こごみ・ぜんまい・わらび:薄衣揚げにすると見栄えも美しく,独特の風
味を楽しめる。
筍:新鮮なものはそのまま揚げ,時間の経ったものは茹でてアクを抜く。重くて皮がみ
ずみずしく固く巻き付いているものを選ぶ。
[次へ進んで下さい]