(この部分の内容は、ちぇりーのHPの掲示板に発表したものを加筆・訂正したものです)
サトコ「・・・えーと、グリーンにーちゃん。 ちょっとたしかめたいんだけど。 つまり、前の回の話は、『ポケモンは、自分の体をエネルギーのカタマリにかえて、ボールにはいる』ってことだったよね? で、そんなふうにボールに入れるのは、ポケモンだけだ、って。」
グリーン「ま、そうだな。 ・・・実はおまえだって、『エネルギーのかたまり』状態のポケモンを、毎日見てるんだぞ?」
サ( ・0・)「え〜??」
グ「ボールを開けて、ポケモンが出てくるとき、まず光のかたまり・・・というか、光るもやみたいなものが出てきて、それがポケモンの形になって実体化する、って感じだろう?」
サ「・・うん。 そんな感じかな。」
グ「その『光るもや』こそが、エネルギー化したポケモンの実体なんだ。 つまり、知らない間にポケモンの自己データ化と再構成を見てるわけだな。 毎回見ていることでも、案外原理を知らないことがあるものだ、ということだな。」
サ「う〜ん、知らなかったぁ〜・・・。 あたし、なんとなく、『ボールのなかのポケモン』って、ポケモンが、そのまま、ちっちゃくなって入ってるもんだと思ってたんだけど・・。
・・・あれ?! はんぶんとうめいで、中が見えるタイプのボールだと、ちっちゃくなって入ってるポケモンが、ちゃんと見えるじゃん!? リボンなんかつけてる子だと、ちゃんと、リボンまでちぢんでるよ? あれって、どうなってるの?」
グ「いわゆる『ポケスペタイプ』のボールだな。 あれは、いまいち中のポケモンが落ち着かないんで、オレは使ってないが・・・。 まあ、それは置いといて。
あの、『ボールの中に入っている小さいポケモン』というのは、いわば、センサー代わりの『身代わり』なんだ。 『ミニ自分』というべきかな。」
サ( ・・)「え? 『みがわり』?」
グ「そう。 『みがわり』のワザは知ってるな? あれで出現する分身と、基本的には同じものだ。 ただ、通常の「みがわり」は、HPの1/4程度を使用するが、この場合については、本体のほとんどはエネルギーに変換し、ほんの一部を使って作り出しているわけだ。
ほんのわずか、最低限のエネルギーしか使っていないから、どうもすごく物質として、希薄な状態のようだな。 そのおかげで、モンスターボールを伸縮させても、ほとんど影響はないようだが。
さっき、危機を回避するために、ポケモンは自らをデータ化して疑似冬眠状態に入るのだ、と話をしたな? では、データと化したポケモンは、危機が去ったことをどうやって知るのか? その回答がこれだ。 『ミニ身代わり』を出して、回りの様子を把握してるわけだな。
そういうセンサー代わりのものだから、『ミニ身代わり』は、長期にボールの中に入りっぱなしのときや、パソコンに入ってるとき以外は、だいたい出してるみたいだな。 おまえのポケモンたちも、ボールの中から、おまえの言葉をちゃんと聞いてるだろう?」
サ「うん! 手もとで指示だしてから、その子のボールを投げて、バトルに出してたりするもんね。」
グ「まあ、余談になるが・・・。 ボールに入ること、センサー代わりの極小身代わりを作り出す能力が全てのポケモンにあるなら、もうちょっと余分にHPを分けるにすぎない通常の「みがわり」を、自力ではないにしろ、ほとんどのポケモンが覚えることができるのも、納得というところだな。」
サ「それはいいけど、なんで、持ちものまでいっしょにちぢんじゃうの?」
グ「ポケモンは、自分の体だけでなく、『自分のまわりの一定範囲の物体』を、共にデータ化できるのだと言われている。
・・・ポケモンの体は、必ずしも生きている細胞だけで成り立っているわけじゃないからな。 生き物でも毛とか角とかは死んだ組織なんだ。 オドシシのツノ、サンドのツメ、ポッポの羽毛・・・全部そうだ。 もしも生きた細胞だけを再構成するなら、ボールに入って出てきたら、毛がなくなって、つるっぱげのイーブイやら、こうらなしのカメックス、なんて状態になりかねん。 殻無しトランセルなんて、考えただけでも恐ろしいだろう?」
サ「(−。−;)う゛! た・・・たしかに・・・」
グ「だから、生きた細胞だけでなく、『自分のまわりの一定範囲の物体』は、『自分の一部』として、自分の体と共にデータ化できるのだろうと言われているな。 だから、ポケモンは、持ち物をもったままボールに入ったり、またそのまま出て来たりすることができる。 そして、『ミニ自分』である身代わりを作り出すときも、当然、『自分の一部』として、爪や毛が再構成されるように、身につけたものも再構成される、と。」
サ( ・・)「そうかぁ〜。 なるほどね〜・・・。」
グ「今回は、ポケモンを構成する物質とエネルギーの関係や、『進化』のメカニズム、ぼんぐりとポケモンのかかわりなどについても話す予定だったんだが・・・時間がなくなったので、今回はここまでだ。 のこりの話は、また次にな。」
余談ですが、これで、「どうやってタケシは、あんな大量の料理道具やらなんやらを持ち歩いているんだ?」ってナゾが解明されたような。 きっと普段は、イワークとかに「もちもの」として持たせてるんですね〜(笑)