宇野 勝(うの まさる) 1958年5月30日生まれ・右投げ右打ち

 千葉・銚子商から76年ドラフト3位で中日ドラゴンズに入団。1年目はウエスタンでじっくり鍛え、打率.273・5本塁打。2年目は一軍で初安打、初本塁打を記録。そして迎えた3年目の79年はショートの定位置を確保。規定打席にはわずかに不足したものの、打率.265に12本塁打と「打てる遊撃手」をアピール。それまでの遊撃手・正岡が専守防衛型であったため、打力をアピールする事でレギュラーをもぎとった形だった。

 81年には長打力に磨きがかかり、前年から倍増の25本塁打を記録。この年から5年連続を含む7度の20本塁打を達成。84年には37本塁打で初の本塁打王に輝く。85年には2位に終わったものの実に40本塁打をマークして遊撃手の年間最多本塁打記録を樹立。
 毎年のように20個以上の失策を記録する遊撃守備の不安から解放するためにと、86年には三塁にコンバートされたが結果的には裏目。本塁打はわずかに10本、打率も.211と低迷。87年にショートに戻ると30本塁打、打率.270と復活した。

 88年はゴールデン・ルーキー立浪にショートを譲って今度は二塁にコンバート。しかし、今度は18本塁打、打率.277とまずまずの成績。その後も遊撃、三塁、さらには外野を守るなどポジションを転々としながらも89年には自己初の3割。91年には1500安打と300本塁打を達成。
 11本塁打、打率.239と不振に終わった92年オフには地元・千葉のマリーンズへ移籍するものの、思うような成績は残せず94年限りで現役を退いた。

 84年8月に月間15本塁打。84年8月2日のヤクルト戦から14日の大洋戦まで10試合連続打点。91年6月9日から7月14日まで23試合連続三振。

 本塁打王1回(84)。ベストナイン3度(82、84、87)受賞。オールスター出場3度(87、89、93)。月間MVP4回(83年8月、84年8月、87年4月、90年7月)。日本シリーズで88年に敢闘賞受賞。

年度別打撃成績(赤字はその年のリーグ最多記録)
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 四死球 三振 打率(順位)
77 中日 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 -
78 中日 26 48 6 10 2 0 3 21 7 1 6 14 .208
79 中日 122 359 42 95 14 2 12 149 37 4 29 74 .265
80 中日 121 408 40 100 22 0 12 158 44 3 27 71 .245(29位)
81 中日 128 429 62 121 18 3 25 220 70 6 29 85 .282(16位)
82 中日 125 446 57 117 15 0 30 222 69 4 32 91 .262(29位)
83 中日 129 457 71 123 21 2 27 229 64 9 52 97 .269(29位)
84 中日 130 458 74 116 8 0 37 235 87 13 61 117 .253(33位)
85 中日 130 486 82 133 17 2 41 277 91 5 58 98 .274(28位)
86 中日 83 308 31 65 10 0 10 105 26 7 29 71 .211
87 中日 130 471 72 127 20 0 30 237 80 9 61 75 .270(24位)
88 中日 130 465 68 129 28 0 18 211 76 8 54 78 .277(15位)
89 中日 119 437 66 133 22 0 25 230 68 2 40 82 .304(6位)
90 中日 119 454 66 131 22 0 27 234 78 4 53 105 .289(15位)
91 中日 125 428 56 102 18 3 26 204 74 2 45 112 .238(28位)
92 中日 110 335 32 80 8 1 11 123 52 1 42 86 .239
93 ロッテ 59 166 12 30 3 1 3 44 9 0 16 43 .181
94 ロッテ 14 33 3 8 1 0 1 12 4 0 4 7 .242
                             
18年 1802 6188 840 1620 249 14 338 2911 936 78 638 1306 .262
歴代順位 61位 57位 68位 74位 96位   26位 51位 44位   73位 16位  
    試合 打数 得点 安打 二塁打 三塁打 本塁打 塁打 打点 盗塁 四死球 三振 打率(順位)