SUBARU LEGACY OUTBACK 3.0R (5AT) 2003年10月
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この絵,実は結構手間がかかっています(^o^)格好はいささか…?
記事にするのが遅くなっていますが,レガシィ・アウトバックにも発表後間もなく試乗してきました。基本的には相変わらず5pハイリフトしたツーリングワゴン。しかしBH当時のランカスターは,ベースになるツーリングワゴンが比較的無骨なデザインだったため,車高を上げてオフロード指向にしても似合っていたのですが,BPはスポーティーなスタイルが売りなだけに,なんだか違和感。先代同様クラッディングパネルや大型フォグランプ内蔵のバンパーでデコレートしていても,似合わないものはやっぱり似合わない訳で…。でもデザインが手馴れてきたせいか,車高が上がっている割にはつんぼり高い不安定感はありません。それがまた中途半端であったりするのですが…足まわりは…?
215/55R17という,クロスモデルとは思えないロープロファイルのタイヤを履いていました。これは2.5iでも同じ。しかしマルチパーパス系のタイヤ(オールシーズン・タイヤ)とみえて,GTやRの鳥もちタイヤのような訳にはいかず,いつものタイトコーナーでは,ズリズリと滑るような音を立てていました。車高は前述のようにツーリングワゴンより5p高いだけですが,ロールもノーズダイブもそれなりに,というよりツーリングワゴンとは比較にならないほど出ます。とてもコーナーを攻める気になんかならない挙動を示しました。ラフロードに対応した足の車で,ドライタルマックを攻めてどうする!と言われそうですね。でも,このクルマを買う人の何パーセントがラフロードに入るのでしょうか。せいぜい雪道での走破性の高さがメリットになるくらいでしょう。ならば,もう少しオンロード向きの設定でも…無いものねだりですかねぇ。また,サスは滑らかに動いている感じがするのに,やっぱりタイヤとホイールの重さのせいでドタドタ感が出ている…といった印象です。GT系のおうな硬い突き上げはないものの,“高級車”に相応しい乗り味とはいえません。エンジンと燃費と
EZ30-Rエンジンのカタログデータはツーリングワゴンと全く同一。最終減速比が6%ばかりローギヤードになっていますが,素人が普通に走った分には全く分りません。もし加速性能なんかで感じることができたら,その方がすごいかも。しかし10・15モード燃費は全く同一の11.6q/g。重量の30s差は2パーセントだから無視できるとしても,なぜなんだろ? タイヤの外径まで含めたトータルの減速比が同じなんでしょうか。パワーの出方はさすがに3g6気筒,そりゃぁもう,滑べるようにスムーズでジェントルで…。爆発的な力感はないものの,やっぱり4気筒とは違いますね。Tトラックを装備
このアウトバック3.0R。ツーリングワゴン3.0Rと同じ300万円ちょうど。装備からすると,こちらの方がややお買い得かな?という設定です。でもやっぱりサンルーフをつけないとサイドとカーテンのエアバッグはつかないし,面白そうなオプションは2.5iにはつかず,3.0Rを買わせようという魂胆が見え見えだし…。どうせ積極的な走りができないのなら,2.5iのSOHC165PSで十分そうです。装備面といえば,アウトバックにはTトラック型のルーフレールが付きました。ツーリングワゴンのはレールは格好だけで,樹脂製の蓋を開けてハードポイントにキャリアベースをねじ止めするタイプ。さすがにアウトドア用品を積む機会が多いアウトバックには,まともなレールを付けました,ということでしょうか。空力だの軽量化だのの言い訳が聴こえそうですが,ツーリングワゴンのあれ,結局コストダウンの象徴だと断言してしまいます。あれやこれやのコストダウン?
それにしても,今度のレガシィのロープロファイル・タイヤ化はひどいですね。B4やツーリングワゴンのNA版,DOHCの2.0R(180〜190PS)でも280PSのGTと同じサイズの215/45R17。同じくSOHCの2.0i(140PS)ですら205/55R16。私のBH9型250T-Vが167PS,BG9型250Tが175PSで共に195/60R15を履いているというのに…。以前のグランドワゴンに至っては70タイヤでしたよね。ひょっとしたら,280PSのGTを規準にブレーキを同じにして,部品の共通化に精を出しているのかも。なんだか不必要に高いものを売りつけようとしている気がします。BGで登場した時はグランドワゴン。BHになって何時の間にかランカスター(ブライトンを意識した命名だったのでしょうか),そしてGPになったらアウトバック。サブネームといえ,よくもこれだけコロコロと名前を変えるものです。「輸出名は昔からアウトバックだから,統一した訳で…」とセールス君は言っていましたが,じゃあ最初からそうすればいいのに,節操の無い。もしかしたら,エンブレムの鋳型のコストを下げるために,輸出モデルと同じ名にしたの?(Test:2003/10/26)