福田昌範の吹奏楽講座

第7章 緊張のほぐし方

 

 

 演奏会やコンクール。本番の回数は数あれど、まいどまいど襲ってくる「緊張感」。
何とかならないものか?と、手の震えを押さえつつ演奏した経験も多々あることでしょう。

 ここでは、そんな「緊張のほぐし方」について述べてみたいと思います。

 


       ポイントその1

「緊張しない人はいない!」

 

 まず最初に言っていおきますが、緊張しないですむ方法は「ありません。」(^^;;

だれでも、緊張はするのです。

 しかし、その「緊張」が適度でない為、よく演奏にリスクが生じてしまうのです。

 


 

ポイントその2

「自分の力の4倍の努力をしよう!」

 

*まず、「400%以上の力で練習すること。」です。

 よく、本番は自分の力の30%ぐらいしか力が出ないといわれます。
つまり、100回本番で演奏したら、30回しか満足できる成功はしないということなのです。

では、400回同じフレーズをミスなしで練習することが出来たらどうなるでしょう?

 そのときは、きっと本番は120%の力が発揮でき、有意義な本番を過ごす事ができるでしょう。
緊張は、練習不足から生まれてきます。(練習方法の内容にもよりますが。)
プロが、なぜよい演奏をするのか?それは、「しっかりと積み重ねて練習しているから」なのです。
つまり、「精一杯の努力なくして、成功なし。」なのです。

 頭で考えて「あ〜しよう、こ〜しよう。」などと、演奏している限りは必ず失敗します。
体が、指が覚えこむまでさらうことが必要なのです。
(「上記でもいいましたが、それでも「適度な」緊張はしますよ。)

 


 

ポイントその3

「息をしっかり吐こう!」

 

 僕は、休符の間や演奏の前には、「息をしっかり吐く」ことをしています。

 せっかく、息をしっかり吸っても、(緊張のあまり?)過呼吸ぎみになって しまう事は
よくある話です。そのため、僕は「しっかり吐くこと」を心がけています。

 


 

ポイントその4

「本番は練習よりも表現しよう!」

 

*「練習以上に表現しよう」と思う。 事も、大切な事で、緊張を解く手段になります。

 「緊張のあまり、思った半分も表現できなかった。」 という話はよく聞きますが、
本番では「いっちょやったろか!」という、「前向きな」気持ちが大切です。

 


 

ポイントその6

「演奏会では気持ちを遠くに!」

 

 演奏会やコンクールでは「ホールの後ろまでに音が届くように演奏する。 と、心がける事
同様に、緊張は解けてきます。

 気持ちを大きく、遠くに持つ事も重要な手がかりになります。
ホールいっぱいに響かせる気持ちや、遠くまで音を伝える気持ちが大切なのです。

 


 

ポイントその7

「聴かせる自信を持つ事!」

 

 本番では「聴かせる!という自信を持つ事。」 が重要です。

ハードな練習、妥協を許さない練習が、やがてはこの「聴かせる自信」につながってきます。
(その逆で、「こんなもんでいいだろう・・。」というような練習は、緊張へとつながっていきます。)

 自信を持って演奏すれば、緊張など吹き飛んでしまいます。 (僕はよく、この言葉を楽譜に書き込んでいます。)

 

 

(C)2017 Masanori Fukda

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