峰山高原〜砥峰高原〜太田池 神河町 25000図=「長谷」 春を待つ神河町の二つの高原と太田池
春の日の午後、峰山高原から砥峰高原へと歩き、さらに太田池まで足をのばした。来月に計画した1年生の校外学習の下見である。
湿地を過ぎ、幾度か大きく曲がると防火帯に出た。防火帯の下には、峰山高原が広がり、出発したホテルが指呼に見えた。その右上に乗る暁晴山は、まだ色彩に乏しかった。この防火帯は、最初のいい休憩地になるだろう。 空はずっと曇っていたが、とうとう雨が降り出した。雨だと思ったら、すぐにあられに変わった。あられの白い粒は、地面に落ちては何度かバウンドして黒土の上を転がった。
防火帯の先では、数本のカラマツの倒木が道をさえぎっていた。それらの倒木をくぐったり、乗り越えたりして進むのも楽しいにちがいない。アセビがたくさんの花をつけていた。
黒い高原の中に、とのみね交流館に続くハイキング道がのびていた。私たちは校外学習の行程をショートカットして高原南の車道に出て、そこから太田池をめざした。 単調なアスファルトの道を、3人でゆっくりと歩いた。道端のところどころには、小さなタチツボスミレが咲いていた。カケスが、翼の青を見せて木々を渡った。 夜鷹山の西を進んだところに、峰山高原と太田池の分岐があった。太田池への道は、はじめはゆるく上って、途中から下っていた。ヒガラが、ときどき林から出てきた。並木のソメイヨシノは、まだ堅いつぼみだった。 出発してから3時間20分で、ゴールの太田池に着いた。ショートカットした行程を40分とすると、全行程は4時間。弁当を食べたり、ちょとしたクイズやゲームをすると、1日の校外学習にちょうどいい時間だった。 Fさんち特製のおにぎりをいただきながら、展望広場のベンチから太田池や周囲の山々を眺めた。生徒たちと歩く5月には、この高原にも新緑が萌えているだろう。高原にあふれる生徒たちの歓声を思いながら、帰りに通った川上の集落は、今が桜の満開だった。
山行日:2011年4月25日
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峰山高原ホテルリラクシア前〜砥峰高原〜太田池 | ||||||||||||||||
峰山高原から砥峰高原まで、ハイキングコースを歩く。砥峰高原の展望台の下で車道に出て、その道を太田池まで歩いた。峰山高原から砥峰高原まで7.0km(2時間)、砥峰高原から太田池まで6.7km(2時間)である。 | ||||||||||||||||
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山頂の岩石 峰山高原 → 後期白亜紀 峰山層 安山岩質溶結火山礫凝灰岩 砥峰高原 → 後期白亜紀 川上花崗閃緑岩 |
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砥峰高原や峰山高原の岩石の説明については、岩石地質探訪「砥峰高原の地質と地形」や、登山記録「銀の波揺れる砥峰高原から縦走路を峰山高原へ」をご覧下さい。 |
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