比延山(289m) 西脇市 25000図=「比延」 風土記の山の岩の山頂に眺望広がる 西脇市の比延山は、標高わずか289mという低山であるが、整った山容で加古川の左岸にそびえている。
ときどき、木々の間から山頂が見えた。間近に迫る尖った山頂は、標高以上の高さを感じさせた。
ロープを頼りに急坂を登ると、比延山の南峰に達した。標高289m、比延山ではここが一番高い。ここは、比延山城の南郭があったところで、「比延山城跡」の石柱が立っていた。
城の曲輪の数を数えながら北へ向かった。南峰から尾根の曲輪を4段下がって、そこからゆるい坂を上り返すと、標高287.0mの三角点のある北峰に出た。ここには、比延山城の北郭があった。
北峰は、眺望が大きく開けていた。眼下に平野が広がり、その中を南北に流れる加古川が光っている。加古川の向こうには西脇の市街地が見えた。
山頂の岩石は流紋岩だった。流理構造や球顆など、流紋岩の特徴がよく見られて、ハンマーを持って岩盤を下ったり上ったりした。
西から、冷たい風が吹き上げてきた。冬の暗い雲が西から押し寄せてくるが、手前で途切れていた。比延山の上に広がった水色の空から、弱い日差しがこの山頂に射し込んでいた。 山行日:2018年12月19日
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城山公園登山口〜比延山南峰〜比延山北峰 (同じコースで下山) |
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西麓の城山公園に駐車場がある。ここには、「比延山城跡」と「比延山城と黒田官兵衛」の説明板が立っている。 駐車場からグランドを縦断すると、その南端に登山口がある。山頂まで700m。登山口から、よく整備された道が山頂まで続いた。 |
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山頂の岩石 白亜紀後期 鴨川層 流紋岩 |
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北峰西の大きな岩壁も流紋岩である。流理構造は明瞭であるが、割れ目がほとんどなく塊状である。 流理が湾曲していたり、球顆を含んだところがあって、ここでの流紋岩の観察は楽しい。 詳しくは、『比延山の流紋岩』へ |
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