高性能な竹とんぼ(hyper-tombo)作り

  『竹とんぼが飛ぶわけ』や『飛行性能アップに挑戦』のページで、竹とんぼの飛ぶ原理や飛行性能を向上させる基本を理解して頂けたと思います。

  ここでは、より高性能(ハイパー竹とんぼ)な竹とんぼ作りの例を紹介します。
中学や高校の“理科クラブ”のテーマとして、夏休みの自由研究のテーマとしても面白く、科学の世界の入り口としても適していると思います。

ハイパー竹とんぼの素材作り

☆ 厚さ方向の中間部分を使います
  ・内側は比重が小さいが強度が無く使えません
  ・外側は比重が大きいので使いません
    基本型の素材として使えますので、捨てないでおきましょう

☆ 太めのモウソウチクが適している
  ・羽根の幅を広くするには太い竹が加工しやすい
  ・肉厚が厚い竹が良い

☆ 厚さ2〜2.5oの板状に割る
  ・羽根の長さより5o程長く切り、羽根の幅に割る
    少し余裕を持った長さで加工し、後ほど両端を切り落とす
  ・厚さ2〜2.5oの板状に割る
    基本型の素材作りのページの竹の割り方を参考に
    基本型に比してサイズが大きいので少し難しい作業になります
    (失敗しても何回もトライして、コツを会得しましょう)
  ・2〜2.5o以下の薄い板を割って作るのはかなり難しい

☆ 前項で作った竹の板を1〜1.2o程度まで薄くけずる
  ・厚さはノギスで測る ・・・・・・ 0.1oまで正確に測れる
    目測で加工することもできるが、ノギスで測りながら削るのがよい

  ・ナイフで削る
   ・良く切れるナイフが必要
   ・1.2oくらいまでは比較的楽に削れる
   ・この程度の厚さで十分な飛行特性を示す、更に薄くするには
    120〜240番程度の細かいサンドペーパーで削るか、
    ナイフの刃を板に直角に当て、こそげ取るように少しずつ削る
   ・1o近くまで削ると光を少し通すようになる
     明るい光にかざして暗い部分が厚いので、ここを削る
   ・1o以下に削らない
     強度的に持たなくなる

  ・かんな(鉋)で削る
    少し慣れるとかんなで1.2o厚までは削れる、これ以下に削るのは難しい
   ・更に薄く加工するのには、ナイフの項と同じ方法で

 

☆ 角を取り・表面を平滑に仕上げる
  ・エッジの角を取り丸みを持たせる
  ・表面を240〜360番のサンドペーパーで仕上げる
    特にペイントするときは平滑に仕上げれば美しい塗装が出来る

 

羽根の形を作る

☆ 羽根のデザインを竹の板に写す
  ・軸の穴を中心とした正確な点対称であること

☆ 軸の取り付け穴を開ける

☆ 割れやすいので慎重に削る

☆ バランスを確かめる

羽根の一例
羽根の長さは13p、幅は16o

 

鉛のウェイトを羽根の両端に付ける

☆ ウェイトは釣り用の板重りを用いる

☆ 二つ折りにして、羽根の先端を包み込むように

☆ エポキシ系の接着剤で固定

☆ バランスを正確に調整する
  ・重い方の鉛をナイフで削る
  ・鉛は毒性があるので、削りクズは紙に包んでごみ箱へ

軸を付ける

☆ 軸は花型に加工し軽量化する
  ・飛行性能アップに挑戦を参照

☆ 軸の曲がりを直す

☆ 軸との直角度が命
  ・大型の三角定規を当てて直角度を正確に出す
  ・性能を高めるにはあらゆる所の精度の向上が不可欠

☆ 接着剤で固定

 

羽根をひねって仰角を作る

☆ 左右別々に同じ角度ひねり仰角を作る

☆ ひねりだけで上下に曲げない

☆ 接着部分を加熱すると接着材が弱くなり取れてしまう

☆ ペイントすれば更に楽しい

 


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