22-2c ききょう目(ききょう科・きく科)植物
 
フキ(蕗,フキ属)
 北海道から九州,朝鮮半島,中国の山地や道端に生える多年草,栽培品種は野生種か
 ら発達したもので928年延喜式に記載があり,古くから栽培されていました。葉は花後
 に根生し径15〜30p,早春に根茎から花茎を出し,大形の鱗状包を多数付け,雄花は
 白黄色,雌花は白色,花茎は花後に伸び30p位になります。蕗の薹フキノトウと呼ばれる若
 い花茎と葉柄を食用。
 
グロリオサ・デージー(ルドベキア)(オオハンゴウソウ(ルドベキア)属)
 北米原産のR.hirtaを改良した4倍体(多年草),花壇,切花用。高さ80〜90m,花径
 20p,花色は黄と茶褐色,この2色の蛇の目などがあります。花期は7〜9月。この
 ほか黄色万重咲きのグロリオサ・ダブル・ゴールデンデージーなどがあります。
 
マーマーレード(ルドベキア)(オオハンゴウソウ(ルドベキア)属)
 米国オンタリオ,フロリダ,テキサスなどの原産の多年草又は一年草で,明治中期に
 渡来。花壇や切花用。高さ30〜90p,全株に剛毛,舌状花は黄か橙色,管状花は褐色。
 花期は7〜9月。本種は高さ30〜40pの矮性で大輪の花を付けます。ほかに矮性大輪
 種にはゴールドフレームがあります。
 
オオハンゴンソウ(大反魂草,オオハンゴウソウ(ルドベキア)属)
 北米原産の多年草で,明治23年頃に渡来。花壇や切花用。高さ60〜250p,花径10p位
 の黄色頭状花を茎頂に開きます。花期は7〜9月。八重咲きの園芸変種にハナガサギ
 クがあります。
 
ゴールド・ストゥルム(ルドベキア)(オオハンゴウソウ(ルドベキア)属)
 米国ペンシルベニア,ミシガン,アーカンソー,アラバマ原産のR.fulgidaの園芸品種
(多年草)で,原種は大正末年頃に渡来。高さ30〜80p,花径12〜13p,舌状花は12〜
 20個,橙黄色で中心花は褐紫色。花期は7〜9月。結実時の高さ150〜200p。
 
サンビタリア(蛇の目菊ジャノメギクとも,ジャノメギク(サンビタリア)属)
 メキシコ原産の一年草で,明治20年に渡来。花壇,ロックガーデン,吊鉢向き。高さ
 20p,頭状花は径2pで舌状花は橙黄色,管状花は暗紫色又は黒色。花期は夏〜晩秋。
 本種とは別のベニジウムの切花をジャノメギクと呼ぶことがあります。
 
ダイヤモンド(シロタエギク)(セネシオ(シロタエギク)属)
 南イタリア,シシリー島,北アフリカ原産の耐寒性多年草又は二年草で,明治10年に
 渡来。花壇,ロックガーデン,鉢植え,切花用。高さ30〜50p,白色綿毛を密生,頭
 状花は黄金色で径4〜5p,分枝する茎頂に多数付きます。花期は6〜7月。多くの
 品種があり,本種はセネシオ系の代表種,ドワーフ・シルバーはピレスラム系で純白
 花。
 
ライト(シネラリア)(セネシオ(シロタエギク)属)
 カナリー島原産の一年草で,明治10年に渡来。室内又は温室で鉢植え栽培。普通高さ
 40〜100p,ライト・シリーズは中央の管状花が白色で,周縁の舌状花弁の色と異なり
 ます。小輪の多花性,花傘は非常に大きく締まっています。花期は冬から春。早生で
 花色が濃青,青,淡青,桃紅,濃紅色など各品種があります。野生種は初夏に赤紫色
 花を付けます。
 
トウキョウダルマ(シネラリア)(東京達磨,セネシオ(シロタエギク)属)
 カナリー島原産の一年草で,明治10年に渡来。室内又は温室で鉢植え栽培。本種はマ
 ルチフロラ・グランディフロラ系の品種で矮性種,草丈20〜30p,花色は桃紅色に蛇の
 目入り,花傘は締まらないが中輪の多花性で,花は株全体に付きます。花期は冬から
 春。ほかにルージュ茅ヶ崎は中高性種中輪で濃紅色に蛇の目入り,花期は晩生で3月
 頃。
 
スプレンダー(シネラリア)(セネシオ(シロタエギク)属)
 カナリー島原産の一年草で,明治10年に渡来。室内又は温室で鉢植え栽培。矮性種で
 高さ20〜30p,花径10pになる巨大輪。花色には淡紅と淡紅に蛇の目入り,濃青と濃
 青の蛇の目入り,青の混合色など各種品種があり早生。
 
ジュピター(シネラリア)(セネシオ(シロタエギク)属)
 カナリー島原産の一年草,1777年英国に入り育種が進み,わが国には明治10年に渡来。
 室内又は温室で鉢植え栽培。高さ20〜30p,花径5〜6p,花期は冬〜春。本種は二
 色花の多い大輪矮性で,緋紅,桃,濃青,青色などの各色混合種,特に小葉で草姿の
 纏まりが良い。ほかに花芯が弁化して球形の花が咲く八重咲き系もあります。
 
マンポウ(セネシオ)(万宝,セネシオ(シロタエギク)属)
 南アフリカ・ケープ地方原産の低木状多肉植物で,大正初期に渡来。室内鉢物。葉は白
 粉を被った青緑色で多肉,花は白色,管状花のみで舌状花はない,頭状花は15〜16個
 です。花期は夏。
 
ミドリノスズ(セネシオ)(緑の鈴,セネシオ(シロタエギク)属)
 原産地不祥,不耐寒性多花性,鉢物用。葉は球形で互生し径1p,色は濃緑色で玉の
 部分には細い帯状の透明な窓があります。花は舌状花を欠き,紫紅色の花糸と柱頭が
 目立ち,長さ5p位の花梗の先に白い刷毛状の頭状花を付けます。花期は9〜12月。
 
オオアザミ(大薊,マリアアザミとも,オオアザミ属)
 南欧,北アフリカ,西アジア原産の二年草で,江戸時代末に渡来。花壇用。高さ1m
 位,頭花は淡紅色で径12p。花期は夏。
 
カナダアキノキリンソウ(アキノキリンソウ(ソリダゴ)属)
 北米東北部原産の多年草,ときに花壇栽培,また園芸種の交配親として用いられます。
 草丈120p位,花は黄色の小さな頭状花で,茎頂部が多数分岐した円錐花序に付きま
 す。花期は7〜9月。セイタカアワダチソウに似ますが,本種は草姿や花とも一回り
 小さい。
 
エドムラサキ(ストケシア)(江戸紫,ルリギク(ストケシア)属)
 米国サウスカロライナ,ジョージア,ルイジアナなどの原産の多年草,1766年欧州に
 紹介,わが国には大正初年に渡来。花壇や切花用。高さ30〜60p,花色は濃紫色,花
 は径6〜10pの頭状花で多くは単生します。花期は6〜10月。品種には白色花のシル
 バー・ムーン,淡青色大輪のブルームーン,青色花のブルーダニューブがあります。
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