12a むくろじ目(つげ科・うるし科・もちのき科・にしきぎ科・かえで科・とちのき科・む
  くろじ科・つりふねそう科)植物
 
アメリカハナノキ(ベニカエデとも,カエデ属)
 北米東部原産の落葉高木で,公園の緑陰樹や街路樹用。晩秋に紅色又は黄色に色づき
 ます。開花は早春,出葉前に紅色花を付けて美しい。変種に本州中部地方特産のハナ
 ノキがあり,鮮紅色の花と紅葉が美しく,庭木用。
 
ドラモンディ(ノルウェーカエデ)(カエデ属)
 欧州,西アジア原産の落葉高木(園芸品種)で,1950年に導入。庭木,街路樹,公園
 樹として利用。葉が初めは鮮やかな黄覆輪,夏には斑が白味がかり美しく,また秋に
 黄葉。品種には赤葉のRoyal Red Leafや,樹形のよいEmerald Queenがあります。
 
カナダカエデ(サトウカエデとも,カエデ属)
 米国東部からカナダ原産の落葉性高木で,庭木や公園樹として植栽され,葉を図案化
 したものがカナダ国旗に使われ,またメープルシロップが採れます。花は鐘形で黄緑
 色,房状に付き垂れ下がって咲きます。秋の紅葉が素晴らしく,黄色,橙色からやが
 て赤や緋赤に変わります。Green Mountainは旱魃に強い品種。
 
ネグンドカエデ(トネリコバノカエデとも,カエデ属)
 北米原産の落葉高木で,街路樹や緑陰樹として栽植。葉は卵状楕円形で先端は尖り,
 葉縁には疎らな鋸歯があります。園芸品種に銀白色覆輪のバリエガタム,黄色覆輪の
 オーレオバリエガタムがあります。
 
〈とちのき科〉
 
アカバナトチノキ(赤花橡木,トチノキ属)
 北米原産の落葉高木で,庭木として植栽。高さ4~5m,開花は6月頃,枝先に高さ9
 ~18㎝の円錐花序を立てて鮮紅色ないし紫紅色筒状の花を付けます。近似種ベニバナ
 トチノキは本種とマロニエの交雑種で,1820年に作出されました。
 
マロニエ・ヒポカスタナム(洋種橡木ヨウシュトチノキとも,トチノキ属)
 バルカン半島原産の落葉高木で,明治中頃に渡来。街路樹,庭園樹用。高さ25~30m,
 開花は初夏,円錐花序に系2㎝位の赤色を帯びた白色の花を房咲きします。秋の黄葉
 が美しい。一般にマロニエと呼ばれる園芸品種は数多い。
 
〈むくろじ科〉
 
フウセンカズラ(風船蔓,フウセンカズラ属)
 熱帯及び亜熱帯に広く分布する蔓性一年草で,鉢植え,生花,また垣根などに絡ませ
 ます。高さ2~3m,開花は7月頃,集散花序に白い小花を付けます。花後に風船状で
 緑色のさく果を着け,2㎝位になり下垂します。
 
ライシー(レイシとも,レイシ(リチー)属)
 中国原産の常緑小高木で,19世紀以前に渡来。果実を生食,缶詰。樹高5~10m,開花
 は2~4月,頂生の円錐花序に開き,5~7月に卵形の果実が熟します。
 
リュウガン(竜眼,リュウガン(ユーフォリア)属)
 インド原産の常緑高木で,果肉は多汁で生果,乾果にされます。高さ12m,花径6㎜
 位,黄白色の円錐花序を付け,果実は外観イチゴにようで黄褐色,果肉は白色です。
 
ランブータン(ネフェリウム属)
 マレー半島原産の熱帯果樹。高さ10~15m,円錐花序に小花を付け,果実は7~8月に
 着きます。果実は小鶏卵大で軟らかい肉質刺に被われ,種子は大きく,肉質は酸味の
 ある多汁甘味。
 
〈つりふねそう科〉
 
カメリア・フラワード(ホウセンカ)(ホウセンカ属)
 東南アジア原産で,平安時代に渡来したホウセンカの一園芸品種。花壇栽培。草丈40
 ~50㎝,開花は夏から秋,花は大輪の八重咲き(椿咲き),花色は赤色,桃色,紫紅
 色,白色など様々,葉腋より2,3輪下向きに開きます。矮性椿咲きはブッシュ・タイ
 プと呼ばれ鉢植えにします。
 
スパーク・ローズ(インパチェンス)(ホウセンカ属)
 南アフリカ原産で,アフリカホウセンカの一園芸品種(わが国で育成された最初の一
 代交配種)。花壇,鉢植え用。草丈は矮性で20㎝位,開花は7~9月,花径4~4.5㎝
 の中輪,花色はローズのほかにスカーレット,オレンジ,バイオレット,ホワイトが
 あります。
 
バイカラー・スカーレット(インパチェンス)(ホウセンカ属)
 南アフリカ原産で,アフリカホウセンカの一代交配種。花壇,鉢植え用。早生種。草
 丈は20㎝位,開花は7~9月,花径4~4.5㎝の中輪,花色はスカーレットにホワイト
 の複色星咲きです。ほかにピンク,オレンジ,パープルにホワイトの複色星咲きがあ
 ります。
 
ダブル・バイカラー(インパチェンス)(ホウセンカ属)
 南アフリカ原産で,アフリカホウセンカの一代交配種(バイカラー・ミックスの八重咲
 き品種)。鉢植え,花壇用。草丈は30㎝位,開花は夏,花径4.5㎝位の八重咲き中輪,
 花色は赤色地に白色斑が入ります。
 
ベガ(インパチェンス)(ホウセンカ属)
 ニューギニアに自生するI.hawkeri,I.linearifoliaなどの交配により作出された園芸
 種(小低木状多年草)で,昭和55年頃に導入。鉢物や花壇に利用。開花は春~秋,花
 径は6.7㎝,アフリカホウセンカに似た大輪五弁花を咲かせます。花色は藤,紫,桃,
 赤,橙,鮮肉色などがあり金属光沢を持ちます。

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