08e きんぽうげ目(もくれん科・ばんれいし科・すいれん科・きんぽうげ科・めぎ科・ろう
  ばい科・くすのき科)植物
 
オキナグサ(翁草,シャグマサイコ,チゴクサとも,オキナグサ属)
 わが国,朝鮮半島,中国東北部原産の多年草で,山草として鉢植え,庭植え,ロッケ
 リーなどに用います。花期は4~5月,高さ15~30㎝,花茎を抽出し,その頂端に暗
 赤紫色6弁状萼片からなる鐘形の花を1輪下向きに咲かせます。黄色花のツクモグサ
 は近似種。
 
セイヨウオキナグサ(西洋翁草,オキナグサ属)
 欧州原産の多年草で,明治中期に渡来。山草として鉢植え,庭植え。草丈15~30㎝,
 4月頃花茎を抽出し,藍色ないし赤紫色の花を1輪上向きに開きます。白色花の変種
 や,近似種にオクキデンタリスがあります。
 
ハナキンポウゲ(花金鳳花,ラナンキュラスとも,キンポウゲ(ラナンキュラス)属)
 南東欧,南西アジア原産の多年草で,明治中期に渡来。観賞用として花壇,鉢植え,
 切花用。高さ20~40,花期は5~6月,長梗上に光沢のある黄色五弁花(花径5~6
 ㎝)を1~4輪着生,八重咲きもあります。浜の虹ハマノニジはわが国で改良された桃色
 覆輪種で有名。
 
ダブル・マンモス・ハイブリッド(キンポウゲ)(キンポウゲ(ラナンキュラス)属)
 南東欧,南西アジア原産の多年草で,ハナキンポウゲの一園芸交配種,第二次大戦後
 に渡来。花壇に多く利用。高さ40㎝位。花期は早春,花径は8㎝位,花色は緋紅色,
 緋赤色,桃色,橙色,黄色,白色など。ポット・ドワーフは中輪矮性種。
 
ヒメリュウキンカ(姫立金花,キンポウゲ(ラナンキュラス)属)
 欧州原産の多年草で,第二次大戦後に渡来。観賞用として鉢植え。高さ5~6㎝,花
 期は3~5月,茎頂より長花柄を出し,径2~3㎝の光沢のある鮮黄色の6弁花を頂
 生。
 
ツクシカラマツ(筑紫唐松,カラマツソウ属)
 わが国原産の多年草で,ムラサキカラマツとヤクシマカラマツの交配種と考えられ,
 大正末期より山草として珍重され,鉢植え栽培。草丈8~12㎝,花期は6~7月,疎
 らな円錐花序に淡桃紫色の花を付けます。近似種にカラマツソウやアキカラマツがあ
 ります。
 
トロリウス・ユウロペウス(西洋金梅セイヨウキンバイとも,キンバイソウ(トロリウス)属)
 欧州の湿原や沼地原産の多年草で,大正8年渡来。観賞用に水辺の花壇やロックガー
 デンに栽培,切花にもされます。草丈30~50㎝,花期は5~7月,花は球形で径2.5~
 4㎝,淡黄色又はやや濃黄色,花弁状の萼片10~15,針状花弁は5~10。
 
〈めぎ科〉
 
イカリソウ(錨草,碇草,三枝九葉草サンシクヨウソウとも,イカリソウ(エピメディウム)属)
 わが国原産の多年草で,観賞用山野草として鉢植え,庭植え,また薬草。高さ10~25
 ㎝,花期は4~5月,総状花序に紫色又は帯紫色や白色の碇に似た花を付けます。
 
キバナイカリソウ(黄花碇草,イカリソウ(エピメディウム)属)
 日本海側原産で,観賞用として鉢植え,庭植え。高さ25㎝位,花期は5月頃,花径3
 ㎝,萼片8枚の大輪淡黄色の花を総状花序に付けます。
 
タツタソウ(タツタソウ属)
 シベリア東部から朝鮮半島原産の多年草で,日露戦争当時,軍艦竜田丸の乗組員によ
 って持ち帰られた。鉢植えから露地植え。早春に高さ9~12㎝の花梗に淡紫色の花を
 付けます。
 
シナヒイラギナンテン(支那柊南天,ヒイラギナンテン属)
 中国中部原産の常緑低木で,近年渡来。庭木や生垣用。早春に総状花序を直立し,芳
 香のある淡黄色小花を咲かせます。小葉の縁部に粗大な歯牙があります。
 
ナンテン(南天,ナンテン属)
 中国,わが国原産の常緑低木で,観賞用として庭園に栽植。高さ2m位,7月頃枝先に
 長さ20~40㎝の直立円錐花序を付け,白色の小花を多数咲かせます。10~12月に球形
 液果は鮮紅色に熟し,秋に紅葉又は黄葉します。
 
シロナンテン(白南天,シロミナンテンとも,ナンテン属)
 中国,わが国原産の常緑低木で,ナンテンの園芸品種。庭木,生垣,生花材料などに
 用います。高さ2m位,6~7月枝先の高さ20~40㎝の大きな円錐花序に白色小花を多
 数付けます。10~12月に球状液果は白色に熟し美しい。紅葉しない。
 
〈ろうばい科〉
 
ロウバイ(蝋梅,カラウメとも,ロウバイ属)
 中国原産の落葉低木で,後水尾天皇(1611~1629年)の時代に朝鮮半島から渡来した
 と云います。庭園樹,公園樹,盆栽,生花材料として植栽。高さ3~4m,1~2月に
 径約2㎝の黄色で半透明の芳香ある花を付けます。
 
〈くすのき科〉
 
ゲッケイジュ(月桂樹,ローレル,セイヨウニッケイとも,ゲッケイジュ属)
 地中海沿岸地方原産の常緑高木で,明治38年頃渡来。庭木,記念樹として植えられ,
 葉は香辛料。雌雄異株。花期は4~5月の淡黄色の小花を密集して付けます。
 
アボカド(ペルセア(アボカド)属)
 南米原産の常緑高木で,樹高6~25mの熱帯果樹。果実は7~20㎝の洋梨形や球形で,
 果肉は黄色のバター状,冷菓の原料。

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