古田敦也選手インタビュー・記者会見再録  

・・・05年4月24日に史上32人目の通算2000本安打を達成した古田敦也選手(ヤクルト)の試合後のヒーローインタビュー及び共同記者会見を再現してみました。


試合後のヒーローインタビュー 2005年4月24日 松山 対広島戦終了後

(大歓声と拍手に包まれて古田選手がインタビューの場に登場)

−それでは、大記録2000本安打達成の古田敦也選手にお話をうかがいます。やりましたね!

古田「ええ、ありがとうございます。えーそうですね、本当にこの松山と言う土地でですね、その野球熱の非常に高い土地でね、出来たと言うのが嬉しく思ってますし、まあ今日決めれて良かったでした。ありがとうございました。」

(歓声と拍手)

−打った瞬間は少し微妙な感じもありましたけれども如何でしたか?

古田「微妙な事ないですよ(笑)。」

−もうヒット確信してセカンドまで行きましたか?

古田「いや、あのセカンドベースに着いて一応確認しましたね、ヒットかどうか。」

−この松山のスワローズファンも、それからカープファンからも相当な声援がありましたけれどもどうでした?

古田「そうですね、あの本当にカープファンもどうもありがとうございます。」

(歓声と拍手)

−並大抵の数字でもないし、ここまで苦しい時期もあったと思うんですが。

古田「ええまああの、ちょっとチームが今最下位なんで、えーやっぱりチームが上に上に行きたいなと思ってますんで、えーまあ僕の個人記録でね、今ちょっと話題になってますけど、是非これからね、えー優勝争いに加わって行けるようにまあチーム一丸となって頑張って行きたいと思います。」

−勝ちゲームで記録達成と言うのはやはり特別なものがあると思うのですが?

古田「そうですね、本当に最近負けが込んでたもんで、えーまあ毎日勝ちたいなぁと思ってやってて、まあ記録よりもね本当にゲームに勝てたいうのが非常に嬉しいんで、まあ今日は本当にえー本当に気持ちのいいって言いますか、いい日になりました。ありがとうございました。」

(歓声と拍手)

−記念のボールを投げ入れてしまいましたけれども、サイン付きで。あれはいいんですか?

古田「あっあのー、まあ実際はキャッチされた方は一人だと思うんですけれども、皆さん喜んでくれるかなぁと思って投げました。」

−お子様連れの素晴らしいパパが拾ったそうですけれども。

古田「ああそうですか。じゃ是非ネットのオークションに出さないでほしいですね、ええ(笑)。大事にして頂ければ、はい。」

−改めて2000と言う数字の重みはどうですか?

古田「そうですね、まああのー長くやってた積み重ねなんで、えーまあ皆さんがね僕の事のように本当に喜んで頂いてるんで僕も凄く嬉しい気分になりましたし、まああのちょっと、えー2000本打った時にね、選手全員が出て来てくれるとか、そういう事全然知らなかったもんで、正直ちょっと恥ずかしかったんですけど、えー何かみんな喜んでくれてて非常に嬉しいです僕も。ありがとうございました。」

(歓声と拍手)

−ご両親はじめ、あのー家族の方々も気をもんだと思いますけれども、そのあたりはどうですか。プレッシャーと言うのは?

古田「いやあのまあ、やはりあのホームゲームでね。まあ今日は松山ですけれども、まあ是非、まあ当初は神宮球場でね、やっぱりやりたいなという気分はもちろんありましたし、えーそこでちょっとプレッシャーがかかったんですけれども、まああの非常に松山でも沢山の人に集まって頂いてこんなに期待して頂いて、えーまああの我々スワローズね、二軍キャンプもここでやらせて頂いてもらってますし、まあ個人的にはね、親父の故郷なんで僕もちっちゃい頃から愛媛県には凄く縁があったんで、それでいてこの野球どころなんでね、僕は本当にえー嬉しく思っています。どうもありがとうございました。」

(ひときわ大きな歓声と拍手)

−改めて古田ファン、プロ野球ファンに何か最後しめて頂きたいんですけれども。

古田「そうですねあのー、まあヤクルトを応援してください。お願いします!」

(歓声と拍手)

−大記録2000本安打、古田選手でした。おめでとうございました!

古田「どうもありがとうございました。」

(ひときわ大きな歓声と拍手、そして古田コールが続く)

 


試合後の共同記者会見 2005年4月24日 松山 対広島戦終了後

(拍手を受けて古田選手が入場。「まばらな拍手ありがとうございます。」と笑いを誘い、笑顔で着席。)

古田「よろしくお願いします。」

−えー、それでは共同会見を始めさせて頂きます。えー、グラウンドでのインタビューとダブる部分があるかもしれませんがご了承ください。

古田「はい。」

−まず2000本安打、本当におめでとうございます。大記録を達成したお気持ちと感想を改めてお願いします。

古田「そうですね、まああの、えー何かなあ、いや凄い嬉しいんですけど、えーまあ神宮の時にね、凄くあの結構プレッシャーかかって、決めたい気持ちと何かチームがちょっと乗れないと言うのがあって、えー何か今はそう言う気持ちからちょっと解き離れた気分で、凄く嬉しい、本当に嬉しいという気持ちと、まあ今迄ここまで本当にいろんな方々にね、まあ支えてもらってと言いますか、もう今日も本当に沢山の方々に声援頂いて、えーまあ本当に感謝してますし、感謝って言う言葉の思いが強いですね。」

−回りの期待でいつなんだろうと言う注目が非常にありましたけれども、そのあたりのその、気持ちは如何でしたか?

古田「そうですね、あの、まあ始まる前はね残り16本だったんで、大きな怪我をしないでいつかは到達出来るとは思っていたんですけれども、いざカウントダウンと言う感じで始まると、結構何か妙にプレッシャーかかったりして、えーまあ、追い詰められてるわけじゃないんですけれども、そういう気持ちは多少ありましたね。えーまあ逆にこの松山に来てからは結構リラックス出来て、打席にも立てる事が出来たんですけれども、まああのー神宮球場でも本当に沢山のファンにね、声援頂いて、まあ今日は今日で、えーまあ沢山色々な所から来て頂いて、またカープファンからもね、声援頂いて本当に感謝しております。どうもありがとうございました。」

−一つの区切りを越えてホッとしたというところも大きいでしょうか?

古田「まあ、あの個人記録なんでね。あの、正直な事言うとね、まあ個人記録はまあまあ置いといて、やっぱりチームで優勝して皆と喜びあいたいんで、やはりそっちの方に注目して頂けるようなチーム状態にしていかないといけないと思いますし。えーまあ出来るだけ早くね、この記録と言いますか、この話題に関してはね、えー終わってですね、優勝争い本当にしたいなと思ってたんで、まあでもまあ、ここに今はやっぱり気分いいですね。はい、あのー何か皆がね、セカンドベース迄来てくれると思ってなかったんで、まあ嬉しさ半分恥ずかしさ半分ていう形で、非常にいい気分だったですね。」

−セカンドに到達された後、ちょっとスコアボードで確認したようだったですけれども。

古田「ええ、まあ一応確認しましたね(笑)。」

−不安なところも少しはありましたか?

古田「そうですね。ええまあ、ヒットだと思ったんですけれども、一応確認しておかないと恥ずかしいかなと思って。」

−特別なポーズがセカンドに行ってからあるかなと思ったら・・・そのへんはどうでしょう?

古田「いやあまりそういうの考えていなかったんですけどね。えーまあ花束もらったら上に挙げなきゃいけないかなぁと思ったら花束が3つ来たのでどうしようかなぁとちょっと考えて、何か皆がワーッと来てくれたんで、何かえーサプライズ企画だったみたいなんで、まさに驚いてしまって意外にアドリブきかないなぁって自分で思いました。本当に。」

−記念のボールを自分で取っておこうという気持ちというのは、元々そう決めていて、なかったんでしょうか?

古田「そうですね、まああのー、取っててもいいんですけどね。あのー、まあ正直1000本安打も1500本安打もないし、えープロ入り1本目も持ってませんし、まあこだわりがないって言うわけじゃなくて、まあ区切りだとは思うんですけどもね、まあ皆さんに喜んで頂ければまあ、それでいいかなと。まあ僕がリビングに飾って見るよりはえー喜んでくれる方がいるんじゃないかと思って。はい。」

−今日は両軍のファンからの声援が来ましたけれども、あのあたりは心に響くものがあったと思いますが。

古田「そうですね。うん、それはもう本当にカープファンの方にも感謝したいと思います、非常に。僕としてはちょっと時間をとってしまうんでピッチャーの大竹君にも非常に申し訳ないなぁと思って、まあ急ごうとは思ったんですけどね。皆さんから声援頂いて非常に嬉しかったですね。。あのー、有難かったですね。」

−大学・社会人を経ての2000本と言うのは初めてと言う事になりますけれども、その辺については如何でしょうか?

古田「そうですね、まああの大学出たり社会人出るまでね、プロで、プロにまでかからなかった選手なんでまあ、そういう意味ではまあ長い間、長い間って16年しかないんですけれども、まあ頑張って来れたかなぁと思いますし、まあ特別社会人云々とかいうのは特にないんですけれども、まあプロに入ってから1試合1試合、月並みですけど本当に積み重ねた結果だと思うんで、まああの区切りのある数字だとは本当に思うんですけれども、まあこの先僕の目標としてはサラリと通過点だと言いたいというのが今年の目標でもあったので、えー今いちサラリでもないんですけど、次の目標に向かってまた頑張って行きたいと思います。」

−プロに入った時に2000と言う数字に対しては何かイメージはありましたか?

古田「僕はまったくないですね。もちろん、プロ入りが本当に遅かったですし、1試合でも多く試合に出れたらとか、まあ漠然と10年ぐらいやれたらいいかなとか、まあそれぐらいの気持ちで。まあ後は、まあ入って来た時にですね、野村監督に色々と教えてもらって、その厳しい中で何とか試合に出たい、勝ちたいって言う気持ちをずっと持ってですね、やって来たのが今に至っているかなぁと思います。」

−これだけのヒットを打てた原動力とか秘訣とか何かご自分で持ってらっしゃいますか?

古田「えーどうですかね?。まあやっぱり1番は沢山の応援してくれたファンの声援だと思います。やはりあの、まあそんなに強くないチームだったんですけれども、皆で頑張って来て沢山のファンに支えられて調子の悪い時であったり、怪我をしてたりとか色々、まあ色んな事あったんですけれども、まあ本当にスワローズファンに温かい声援をね、常に掛けて頂いた。で、また頑張ろうと思ってやれた結果だと思いますし、本当に感謝しています。」

−今ちょっと話に出ましたけれども、指の骨折とか膝の怪我であるとか、あとプロ野球の為にこう色々な活動があった中でここまで辿り着くって言うのは色々な意味で大変な事だと思うんですけれども。

古田「まああのー、まあ野球人生振り返るのはね、引退会見の時でええかなぁと思うんで。まあ今迄色々あったとは思うんですけれども、まあえー前を向いてね、えー頑張って行きたいと思います。」

−2000本を振り返ると特にこの一打は記憶に残っている、印象深いという一打と言うのはありますか?

古田「うーん、まあ、古いと・・・でいいんですか?。そうですね、やっぱりまあ首位打者を決めた1本とか、えーまあ荒木さんが怪我から、大怪我から復活した時に打ったホームランとか。まあ僕もちょっと色々、色んな人から質問されて色々考えてみたんですけど、まあ後はあの、2001年にね横浜で優勝決めた時の延長で打ったヒットとかはまあ印象に残りますね、やっぱり。」

−この快挙について、特に喜びを分かち合いたい、あるいは感謝したい人と言うのは、今思い浮かぶのはどんな人の事なんでしょうか?

古田「そうですね、まあ、まあ先ほどから出てますけど、やっぱり1番はスワローズファンの方にね、色んな形で声援して頂いて、えー応援して頂いたのがやっぱり1番だと思いますし、まあ後はあのー、まあ僕は野村監督と若松監督の二人の監督の下でやってるんですけれども、まあえー野村監督からは本当に厳しい指導を頂いて、ここまでやって来れたと思いましたし、野球の、プロ野球のイロハと言いますか、色んな事を本当にえー、叩き込まれた事があって成長出来たと思ってますし、まあまた若松監督からはまあ結構年齢は僕の方がね、行ったんで、色々と野球以外の事で気を遣って頂いて、まあコンディションの面とかでも非常に気を遣って頂いて、えーまあこのお二人の監督には本当にえー感謝したいなぁと思っております。」

−このところずっとスタンドで応援されていたご両親に対しては特には如何でしょうか?

古田「そうですね、まああのー僕の野球を見るのがね、楽しみでもあるんで、えーまあ両親だけじゃないんですけれども、皆に喜んでもらえるように、えー元気でこれからも僕もプレーを続けたいなと思いますんで、まあ両親もね、元気に過ごして頂ければと思います。」

−えー、錚々たるメンバーの名球会に入る事になると思うのですが、そこの一員に加わる事について如何でしょうか?

古田「そうですね、まああの今日もですね、あのーウチの若松監督であり、カープの監督である山本浩二さんであり、あの本当にえー、まあプロ野球の長い歴史の中でもね、凄い先輩方のまぁ一応一員になれると言う事で、非常にえー嬉しく思ってますし、まああのー、そうなんですよね。ちょっと今考えて今思いました(笑)。」

−えー、くどいようですが改めて古田ファン、スワローズファン、プロ野球ファンにコメント頂きたいんですが。

古田「そうですね、まあ本当に沢山の皆さんに応援して頂いてね、えーやっとここまで辿り着けたんで、えーまあ、2000という大きな区切りの数字を迎えたんですけれども、まあえー次の目標に向かってね、えー本当にチームが今年優勝出来るようにえーまぁ精一杯頑張って行きたいと思います。まあ後、本当に皆さんには声援頂いて感謝してます。どうもありがとうございました。」

−有難うございました。代表質問は以上で終わらせて頂きます。