ヘッド加工;水穴編
新型のNB8Cのパーツリストを見るとヘッドガスケットが変更になっていました。
ファミリアのBPからずーと同じ品番だったのですが,FFのファミリアとFRのロードスターでは冷却水の流路が異なっているのにガスケットの水穴が同じということに疑問があったので,部品を取り寄せてみました。
上が旧NB8Cまで共通だったガスケットで,下が新型NB8Cのガスケット。写真の左側がエンジンのフロントになります。
見ての通り水穴の位置が全然違っています。ちなみに写真向って左側がフロントで下側がINT側になります。
ウォーターポンプがブロックのフロント側に付いており,そこからヘッドのリヤ側に有るウォーターアウトレットへ冷却水が流れていきます。ただしロードスターの場合フロントからもアウトレットパイプが出ており,旧型ガスケットでは一番フロント側の穴から冷たい冷却水がフロントのアウトレットへショートカットしそう。新型ではこの穴は無くなっていて改善されているもよう。
また,新型ではINT側の水穴も少なくなっていて,燃焼室INT側の温度を上げることでINT側エンドガスの燃焼を助けてノッキング限界を改善していると思わせますね。
と言う事で今回はやはり新型のガスケットを採用する事にしましょう(^^)。
上の写真と同じ向きで旧NBヘッドにガスケットをあてがったところ。右が新型NB8C用ガスケット。
ご覧のようにEXH側の4箇所とINT側の1箇所が未貫通の状態になってしまいます。
新型用のガスケットを使用するには当然穴をあける必要がありますが,なんせ貴重なヘッドに穴をあけるのでちょっぴり緊張しますね(^^;。
新型のガスケットの穴位置にマーキングをしたところ。
切り粉が水穴やステム穴に入ると洗浄が面倒なので予めガムテでマスキングをしておきます。
患部は全部で5箇所。手術開始って感じですね(^^;。
ちなみに写真上のEXH側4箇所は内径10mm,反対側のINT側の1箇所は7mmの穴がガスケットに空いていたので,手持ちのドリルの10.5mmと8.0mmで加工を行います。
とりあえずは少し小さめのドリル(4mm)で貫通状態を探りながら空けていきます。
いきなり10.5mmのドリルを使用するよりセンターがずれにくいし,万が一変な貫通状態だった時にも修正し易いしね(^^;。
とりあえずキレイに貫通してくれましたので,残りの全部も同じように空けてみたところ。
無事全部の穴がキレイに貫通してくれました(^^)。
後は最終の大きさのドリルで必要な水穴の大きさに空けていきます。
成れてくるとガンガン削れますが,調子にのってウォータージャケットに切り粉を落すと大変ですので注意しましょう(^^;。
ウォータージャケットは砂の中子で形成されて梨地状態の為,切り粉がり込むとかなり取り難いので,こまめに切り粉を掃除しなから作業する事をお勧めします。
って真似する人はいるのかな?(^^;;;
これで全部の穴が空いたので,晴れて新型のガスケットが流用できます(^^)。
これが好結果をもたらすと良いのですが...(^^;。