プリンス・オブ・ペルシャ
(ブローダーバンド)
PC98最高のアクションゲームと私が信じて疑わない名作です。
悪の大臣に囚われたお姫様を救うため、王宮を駆け巡るこのゲーム、
かの「マイコンBASIC」で絶賛されていましたが、大学生の時分にプレイしてみたら大ハマリ。
これほどキャラを動かすのが楽しいゲームは、古今東西なかなかないのではないでしょうか。
昨今は本物の人間のようにリアルにグリグリポリゴン人物が動くゲームなど珍しくもありませんが、
このゲームほど「リアルではないが、こう動いて欲しい」というアクションを見せてくれるプレイヤーキャラを、
私は見たことがありません。
まさにドット絵の最高峰と言っても過言ではない素晴らしい動きを見せてくれました。
罠を避けるためにそろりそろりと忍び足で歩く姿、
ちゃんとワンテンポ踏ん張りをきかせて「とぉ!」とジャンプする姿、
足を踏み外したと思ったら裂け目にしがみついてよいしょよいしょとよじ登る姿、
走りながら方向転換する際、ちゃんと足でブレーキをかけて方向転換する姿、
巧みにサーベルを振り回し斬りつける姿、
グイッと腰を反らせて水薬をゴクゴク飲む姿(通称プリンスオブペルシャ飲み)、
とにかくプレイヤーキャラがウネウネウネウネ様々な動きを見せてくれるので、とても楽しめました。
そして、アクションゲームが苦手な私でも、何度もチャレンジすれば必ずクリアできる絶妙なゲームバランス。
一度クリアしても、今度はできるだけ華麗にステージクリアしようとする気になり、
そうしたリプレイモードを一人ニヤニヤと眺めてました(←気味悪っ)。
このゲームの何が良かったかというと、やはり「プレイヤーを動かす楽しみ」に特化して作られているところでしょう。
今と違って、ハード的な制約が多い分、そうせざるを得なかったという事情があるにせよ、
いや、そうであったからこそ、こうした傑作が生まれたのでしょう。
懐古主義みたいな言い方になって恐縮ですが、かつてのパソゲーには、こうした機能の制約を逆手にとって、
徹底的に「売りの部分」を楽しませようと作りこまれた作品が多かったものです。
この頃の情熱を、今のパソゲーでも復活できないものなのでしょうか…エロゲー以外で。
ちなみに、このゲームにはまっていた大学生の当時、
私はよく飲み会でプリンスオブペルシャ飲みをやってましたが、
当然、誰もわかってくれませんでした。
時々むせて鼻から吹いたりしてヒンシュク買っただけでした…。
いつか、誰かこのゲームのことをご存知の方といっしょにプリンスオブペルシャ飲みがしたいものです。