幻影都市
(マイクロキャビン)
もろ「ブレードランナー」か「サイレントメビウス」って感じの、魔物はびこる近未来の香港を舞台としたRPGです。
私はあまり近未来物が好きではないのですが、この作品は結構気に入っています。
それほどストーリーや演出がよく練られていた作品でした。
謎の地殻変動『大崩壊』で一度壊滅した後、厳しい管理政策で復興を遂げた香港で、
ダイバー(魔物ハンター)として生きる下級市民・天人(ティエンレン)を主人公とした彼と仲間達の戦いの物語なのですが、
この作品には個性的で魅力的な登場人物が多かったです。
もっとはっきり言えば、かなりキてる奴が多いということでもありますが。
中でも、敵役の宗教組織「魔天教」の幹部に「魔天八部衆」ってのがいるんですが、
こいつらが揃いも揃って変人…もとい個性的な人物ばかりで、どっちが主人公だかわからないほどの存在感がありました。
ホモのヤク中を愛人に持つヤバイ社長さん・西天フェイ、
八部衆きっての武闘派だが、女にたらしこまれて身を滅ぼす秘密警察長官・東天ダイ、
美形で女好きで野心家だが、最期は女に裏切られて自滅するという竜頭蛇尾を地で行く男・北天メシュメル、
黒豹が恋人だが、それを除けば他のイカレた連中よりはマシな性格の美女・樹羅帝ヴァーラ、
変な仮面を被ったメカフェチとして登場したが、仮面を剥いだら泣き虫ロリ系美少女の妖綱妃アーヤ、
赤毛+金髪というド派手な外見ながら、たいした出番もなくあっさりやられたかわいそうな奴・雷帝アーク、
処女の血風呂に入っちゃったりする、近未来版エリザベート・バートリーこと月琴明王ヤマ、
この中で唯一まともな人物で、後半味方にもなってくれるおいしいところ総取りのシブイ男・南天リー。
みなさん本当にアクの強いキャラで、大いに物語を盛り上げてくれました。
また、この作品、マイクロキャビンお得意の8頭身キャラを使った演出が非常に雰囲気出ていました。
その芸の細かさは、現在のゲームと比較してもまったく見劣りしないものであったと思います。
おそらくパソゲー史上初であったろう男同士のベッドシーンまでありましたし。
あれは衝撃的だったなぁ…。
…てなわけで、私としては、ぜひともリメイクして欲しい作品のベスト5には入るゲームです。
これは絶対売れると思いますよ。
だって同人誌ネタになりそうな内容ありまくりですから。