| 加古川下流で集めるいろいろな小石 小野市黍田町 |
加古川は、東播磨全域、丹波南部、さらに六甲山系北部から水を集め、瀬戸内海に注いでいます。 長さ96km、流域面積1730km2、どちらも兵庫県でいちばんの大きな川です。 中流部には、闘龍灘などの急流がありますが、下流部は流れが緩やかで、今回の採集地点付近には小石の川原が大きく広がっています。 広い流域を流れる加古川の小石は、流域の多様な地質を反映して、その種類が豊富です。 小石の中でよく目立つチャートは、上流域の丹波市あたりに分布している丹波帯の岩石です。 流紋岩や溶結凝灰岩は、中流域に広く分布している後期白亜紀の火山活動によってできた岩石です。 また下流域の神戸層群や大阪層群からは、砂岩や泥岩、凝灰岩などの堆積岩が運ばれてきます。礫岩中のチャート礫も流されてきます。 小石の採集地点は、JR加古川線市場駅から10分ほど歩いた加古川の右岸。万歳橋の下流にあたります。万歳橋の近くに駐車場があり、そこから400mほど南に行くと川原へ下りる道があります。 |
![]() 採集地周辺の地図 |
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平たくて丸い小石です。濃い灰色のものと、緑灰色のものがあります。 海や湖の底にたまった泥が固まってできた岩石で、粒が小さいため手でさわるとすべすべしています。 硬い泥岩は、黒いチャートによく似ています。カッターナイフで傷がつけば泥岩です。チャートは傷がつきませんが、泥岩でも硬いものは傷がつかないことがあるので注意が必要です。 写真下の小石は、大きな粒からなる層(緑灰色)と小さな粒からなる層(濃い灰色)が細かな縞模様をつくっています。 |
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薄い褐色や薄い灰色で、平たく丸い形をしています。 海や湖の底にたまった砂が固まってできた岩石で、粒子が大きいため手でさわるとざらざらしています。 直線状や破線状のくぼみが入っていることがあります。 |
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丸いものもありますが、四角や三角ものが多くごつごつしてます。色は、白、黒、灰色、赤、緑オレンジ色などさまざまです。白色や黒色の細い脈がよく入っています。 硬く、カッターナイフでも傷がつきません。 深い海の底に、放散虫の死骸などがたまり固まってできました。 表面をルーペで見ると、小さな丸い放散虫の化石が見つかることがあります。 |
左の写真は、赤いチャートの表面を双眼実体顕微鏡で撮影したものです。 丸くて赤色の濃いところが、放散虫の化石です。 放散虫の大きさは、直径が0.2~0.4mmです。小さいですがルーペでもはっきりと見ることができます。 (写真横 1.6mm) |
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丸い形をした、薄い灰色や薄い緑色の小石です。川原の中では、白っぽく見えます。 凝灰岩は、火山灰が固まってできた岩石です。 ここで見られる凝灰岩は、ざらざらしていて、手でこするとぼろぼろと表面からくずれていきます。舌をつけると吸いつけられます。 粒の荒いものをルーペで見ると、白い鉱物(石英や長石)、黒い鉱物(黒雲母や角閃石)を火山ガラスが変質した白い粘土鉱物が埋めているようすがわかります。 また、きらきら光る小さな白雲母がふくまれるものもあります。 |
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平たく丸い形をしています。薄い褐色、オレンジ色、灰色などの色があります。 火山灰が固まった細かい基質の中に、目で見える大きな粒がたくさん入っています。この大きな粒は、火山礫(マグマが冷えて固まった岩石の破片)や石英や長石や黒雲母などの結晶です。 軽石が押しつぶされてできたレンズのように細長く伸びたものが見られるのが特徴です。 この岩石は、火山が噴火して起こった火砕流によってできました。 この川原で、いちばんたくさんあるのがこの溶結凝灰岩です。 |
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丸い形をした赤い小石です。 赤い基質の中に、石英、長石、黒雲母、角閃石の結晶が見られます。 石英の結晶は、透明でガラス光沢があり、赤く見えるものが多くあります。黒雲母と角閃石は変質しています。 火山岩のように見えますが、よく観察すると泥岩などの岩片をふくんでいたり、軽石が押しつぶされたレンズが見られるものもあるので、溶結凝灰岩であることがわかります。 |
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白や薄いオレンジ色や薄い褐色をしています。 流紋岩は、マグマが地表や地下の浅いところで冷えて固まった岩石です(火山岩)。 石の中に見られる粒は、石英や長石の結晶です(斑晶)。石の中に縞模様が見えることがよくありますが、これは流理構造といってマグマが固まるときの流れが表れたものです。 |
左の写真は、球顆構造の発達した球顆流紋岩です。 小石の下半分に見られる白く丸い模様が球顆です。 球顆は、微細な石英が球状に集まったつくりで、玉髄やオパールになっていることがあります。 |
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灰色の石基の中に、石英・斜長石・カリ長石・黒雲母・角閃石の斑晶がふくまれています。 写真右上の小石は風化が進んでいて、斑晶の鉱物も粘土鉱物などに変質しています。 |
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石基と斑晶からなる火山岩のつくり、斑状組織が特徴です。 灰色の石基の中に、白い斜長石と黒い輝石の斑晶がふくまれています。 輝石は四角い断面を見せていることが多く、光を当てて角度を調整すると劈開面がキラリと光りをはね返します。 |
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ガラス質で硬く緻密な岩石です。黒い石基の中に白くて四角い斜長石の斑晶が目立ちます。 割ってみると、小さな劈開のないガラス光沢の鉱物が少量ふくまれています。周辺の黒色にじゃまをされて色がわかりませんがかんらん石の結晶だと思われます。 磁石(希土類磁石)にくっつきます。ただし、安山岩や花崗岩など他の石にも磁石にくっつくものがあるので、これは鑑定の決め手にはなりません。 |
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(花崗岩・花崗閃緑岩・石英閃緑岩) 丸い形の、黒と白のまだら模様をした小石です。 花こう岩は、マグマが地下深くでゆっくり冷えて固まった岩石です(深成岩)。そのため、どの鉱物も大きく成長しています(等粒状組織)。 白色は主に斜長石でカリ長石も少しふくまれています。灰色透明は石英、黒色は黒雲母か角閃石です。 花こう岩に比べると、カリ長石や石英が少なく、黒い鉱物が多くなると、花崗閃緑岩や石英閃緑岩になります。加古川では、花こう岩より花崗閃緑岩や石英閃緑岩の方が多く見られます。 |
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(花崗斑岩・花崗閃緑斑岩・石英閃緑斑岩) 緑と白のまだら模様の小石です。 白い粒は、主に斜長石の結晶です。緑色の部分は、目で見えないほど小さな結晶が集まっています。 花こう岩と同じマグマが、花こう岩より浅い地層の中に入って冷えてできたと考えられます。 |
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丸かったり角張っていたり、いろいろな形があります。 緑色岩は、海底で噴出した玄武岩マグマが熱水変質作用を受けてできた岩石です。熱水変質によって、緑泥石や緑簾石などの鉱物ができたため緑っぽく見えます。 |
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舞鶴帯の夜久野岩類に見られる岩石です。 もとは斜長石と輝石から成るはんれい岩ですが、変形・変成作用を受けて鉱物が同じ向きに並び弱い縞模様となっています。 変成作用によって輝石がアクチノ閃石に変化したり緑泥石が生じているために、はんれい岩より緑がかって見えます。 源頭部に近い粟鹿山の北あたりから流れてきたと思われます。 |
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緑色を帯びた暗灰色の破片が同じ方向に引き伸ばされるように並んでいます。 断層などによって破壊された岩石が、そのまま固まるとこのような礫状の岩石となります。変形岩の一種で、このようにしてできた岩石をカタクレサイトといいます。 暗灰色の破片もその周りの白い基質も珪質で、原岩はチャートだと考えられます。 |
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丸くて真っ白な小石です。小さな石英の結晶が集まってできていて、透明感があります。 硬くて、カッターナイフで傷がつきません。 いろいろな岩石中に貫入した石英脈からできた小石だと考えられます。 |
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少し大きめの石英のかたまりを割ると、そのなかに空隙のあることがあります。 この空隙の中に、水晶の結晶が見られます。この川原で見られる水晶には透明なものと白く濁ったものがあります。写真の水晶は、長さ2mmほどの小さな結晶ですが透明で美しいものです。 |
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微細な石英が集まってできています。不透明で樹脂光沢があります。ふくまれる不純物によって様々な色合いのものがあります。 赤茶色と黄褐色はジャスパーによく見られる色で、写真のように2色がまだらに混じっていることもあります。 |
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この川原ではもっと大きな珪化木も見られますが、写真は長さ6cmの小石です。 珪化木は、木の細胞に珪酸(二酸化ケイ素)が入りこんで硬くなった樹木の化石です。 この小石は珪化木の破片で、細かい年輪が残っています。年輪に沿って割れやすいために、小石は平らな形になります。 |
上の珪化木の先端部の拡大です。木の年輪がよく残っています。 この厚さ8mmの珪化木の小石に、20枚以上の年輪を数えることができました。 |
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たくさんの穴の空いた黒い小石です。穴はガスの抜けあとです。ガラス質で、鉱物は肉眼では見られません。 鉱石から鉱物を製錬するときにでる不純物が冷えて固まったものでスラグ、カラミともいいます。 かつての金属鉱山の精錬所、または現在の鉄鋼業などの工場から破棄されたものと考えられます。 |
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| この川原では、いろいろな種類の岩石を見ることができて訪れるたびに新しい発見があります。この地点の砂からは、砂金を採集したこともありました(3粒�💦)。 |
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| 小石の採集日:2016年7月18日、2026年4月28日 |
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