ふみカード地方版とホワイト版の相違点について


 平成元年の登場以降、ふみカードの全国版・地方版とホワイト版とは、まったくの別物と考えられてきました。当初は裏面にカードそれぞれの独自番号が連番で振られていたのもそうですが、ホワイト版はあくまでホワイト版として扱われ、地方版は地方版として扱われていました。

 つまり、地方版は図案まで印刷された状態で初めて売りに出されるのに対し、ホワイト版は図案を印刷せずに売り出すことも可能、という違いです。(まぁ、「真っ白」が図案といえばそうですが^^;)

 ふみカードは先行したプリペイドカードの大部分と同様、裏面に番号の連番を表示していました。しかし、他のカードと異なり、番号での管理を行っていない(正確に言えばシステムが旧型で番号管理を行えていない)ため、「経費がかかるのに、使っていない」番号の付番が中止されました。

 その後、裏面には図案の名称だけが記されるように変更され、平成10年の前半までは発行されてきました。

 平成10年夏、「地方郵政局へ業務を移管する」というお題目のもと、ふるさと切手の発行権限と一緒に、ふみカードの発行権限も地方郵政局へ業務移管されました。


 これは、今までの

(1)地方郵政局から郵政省へ申請

(2)郵政省が認可

(3)カードを作成

(4)カードを各郵政局経由で郵便局へ配給

(5)発行

という流れが、需要にフレキシブルに対応できないという点から、

(1)郵政局から郵政省へ台カードを発注

(2)注文に対し基本的に100%対応

(3)郵政局へ在庫【ここまでは事前にやっておく】

(4)郵政局が企画

(5)郵政局が印刷を発注、郵便局へ配給

という方法に変更になりました。
 今回の措置に伴い、地方版についても、ホワイト版と同じ台カードを使用するように変更されました。そのため、言い方によってはすべて「ホワイト加刷」と言うこともできるわけです。

 その中で、「地方版」とはどういう定義をすればいいのか?にはまったく正解がない状況にあります。今までは「カードの裏を見てみりゃわかる」ということでしたが、今や裏はすべてホワイト版、区別が付きません。

 区別する方法の考え方としては、以下のものが考えられます。

(1)地方郵政局が企画し、報道発表しているもの

(2)カード表面に「地方版」に類する表示があるもの

(3)最低、発売地域が1都道府県にまたがるもの

 まず、(2)が一番わかりやすいのですが、99年1月から4月までに40数種類が発行された信越版は、半分以上が地方版に類する表示をしていません。しかし、信越版の文字があろうとなかろうと、信越郵政局のホームページに一緒に掲載されていますし、報道発表もされています。とすると、(2)にあてはまればOKではありますが、(2)にあてはまらないなら地方版でない、とはいえないのです。

 (1)が一番厳格だ、と思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし、「郵政局の報道発表」ほどいい加減なものもありません。報道発表(PressRelease)をどういった時にするかという定義もあいまいなので、郵政局の報道発表を基準にするのには無理があります。これは経験上身にしみて感じているのですが、郵政の発表ばかりを信用していると痛い目にあうというのが現実です(^^)

 そんな中でも、さすがに郵政局発の通達文書があるとさすがに納得します。郵政局企画のものが明確になるからです。

 (3)はあてにならないです・・。郵政局発表のものでも2市しか売らないものもありますし、郵便局企画のものでも県単位で売った物もありますから・・・。

 現状の結論としては、以下のようにしています。

・カードの表面に地方版に類する表示のあるものは地方版。

・郵政局から発行する旨の通達が出されているものは地方版。

・郵政局が報道発表を行っていることを確認できたものは地方版。(資料がなくても、発表があればよい)

 現状で、判断に迷った以下の2件は、ホワイト加刷としています。

・1998/12/18 東海 きんさんぎんさん 500円 2種

→発売地域が名古屋市のみで、東海郵政局が企画したものではないと確認したため。

1999/1/19 北陸 500系「のぞみ」 1000円(旅たび便って)

→発売地域は北陸全域ですが、北陸郵政局が企画したものではないと確認したため。

 

ふみカード(トップ)へもどる