たまちゃんの

中南米放浪記

いつ:  1970年代の約半年間
どこへ: アメリカ合衆国から南へチリ・アルゼンチンまで
誰と:  もちろん一人で
何をしに:特別な目的なしに
         (アンデスの山の上で一人で酒を呑みたかった?)

      本当はペルーで化学関係の定職について永住するつもりだった


行程:東京(羽田)⇒Honolulu⇒LA→San Diego→San Isidro(USA)→Tijuana(Mexico)→
    Guadarajara→Mexico DF⇒Guatemala City(Guatemala)⇒Bogota(Columbia)⇒Lima(Peru)
    Lima→Arequipa→Puno→Desaguadero(Peru)→La Paz(Bolivia)→Cochabanba→
    Santa Cruz→Yacuiba→Embarcacion→Formosa(Paraguay)→Pt. Pilcomayo→
    Ita Enramodo→Asuncion→Iguazu→Asuncion→Encarnacion(Paraguay/Argentina)→
    Posadas→Buenos Aires→Salta→Jujuy→La Quiaca→Villazon(argentina/Bolivia)→
    Potosi→La Paz→Charana(Bolivia/Chile)→Arica→Tacna(Peru)→Arequipa→
    Juliaca→Cuzco→Macchupicchu→Cuzco→Abancay→Nazca→Lima
    Lima→La Oroya→Huancayo→Lima
    Lima⇒Guayaquil(Equador)⇒Panama⇒LA⇒Honolulu⇒Tokyo(Haneda)

マチュピチュの遺跡にて ブエノスアイレス放浪中の勇姿? マチュピチュ行きの観光列車
マチュピチュ遺跡の全景 遺跡でくつろぐリャマ(ラクダ科の動物) 遺跡でくつろぐアルパカ(毛皮・織物が有名)


ペルー雑感(付録:中南米雑感)

かなり昔の事なので、断片的な記述になってしまうが、思い出すままに雑感として以下にまとめてみたい。現地滞在中はかなりこまめに日記のようなものをつけていたはずだが、どこにしまってあるのか、紛失してしまったのかわからない。

Air Siamという航空会社について 当時の日本からLAまでの飛行機便で最も安かったのが、タイの航空会社エア・サイアム(Air Siam)で、IATA未加盟のきわめて危なっかしい飛行機であった。Bankok⇔羽田⇔Honolulu⇔LA(Honolulu⇔LAはContinental Airlineと提携)というルートを確か1機か2機の飛行機で運行していたと思う。週2〜3便しかないので、Honoluluではたいてい1〜3日は待機する事になるが、安いのでそのためのホテル代は出してもらえなかった。さぞかし航空運賃は安いと思われるだろうが、往復約20万円という今の運賃とは比較にならない位高いものであったが、当時ではこれが最も安い便だったのである。
アルパカのポンチョ アルパカはアンデスの高原に住むラクダの仲間で、非常に立派な毛皮を有しているため、乱獲がたたって絶滅の危機が叫ばれているたいへん愛嬌のあるおとなしい動物である。私の宝物の一つにこのアルパカの毛で編んだポンチョがある。すきま風が吹きすさぶ南米の長距離バスに乗るときの必需品として、たいへん重宝し、アンデス高原の極寒の気候にもびくともしなかった。現在も大事に保管しているが、これがきわめて暖かい。真冬のキャンプでもその威力を発揮してくれている。
ペルーのどこで買ったかよく覚えていないが、長距離バスが停車した田舎の村の露天だったように思う。ひとめで気に入ったので、衝動買いしてしまったが、その店?でも値段はかなり高かった。しかし、その保温能力から見て決して高い買物ではなかったと今でも確信している。
バスは故障が多い 南米は主要都市を結ぶ長距離バスが発達している。ペルーのリマからアルゼンチンのブエノスアイレスまで3〜4日もかけて行くバスもある。当時はヨーロッパのお古ではないかと思われるようなおんぼろのBENZやSCANIAのバスを使っているため、故障して立ち往生は日常茶飯事となっている。一日1本しかないCUZCO発LIMA行きのバスに乗った時、途中の山中の村でバスが故障し立ち往生した事がある。何もない村なので、修理はできない。翌日の同時刻にCUZCOを出るバスが故障部品を持ってきて、ようやく修理する事ができたが、その後からきたバスは平然と我々を残してLIMAに向けて出発してしまった。日本では考えられない事だが、前のバスの乗客は運が悪かったんだということで納得して、じっと待っていた。「そんなに焦ってもしょうがないじゃないか、のんびりやろうよ!」といわれて、私も納得していた。ペルー人になりきっていたのかもしれない。
日本までバスで行くと何日かかるか? 日本まで飛行機で何時間かかるか?とよく聞かれ、約30時間かかるよと答えると、ではバスで行くと何日かかると聞かれる。日本まで行くバスはないと言っても信じてもらえない。世界中(彼らの世界は南米大陸だけらしい)バスで行けない所はないと主張されると言葉に窮してしまう。地図を見せてもなかなか信じてもらえない。
ロンドンからホンコンまで行く長距離バスもあるという事だから、陸地で国境を接している国に住む人たちにとっては不思議な発想ではないようだ。感覚にしても考え方にしても日本人が例外なのかもしれない。
   
   
   






 

     ただいま工事中です。しばらくお待ち下さい。