なっちゃん : 臨時ニュースです。JRAは一昨日までに来年の重賞日程を発表しました。ファンの間では賛否両論あると思いますが、今日は馬券専門家のワイエステイオー先生をスタジオにお呼びして今回の変更についてコメントを頂きたいと思います。先生、よろしくおねがいします。

ワイエステイオー : こんばんは。今回の変更を一言で言うと、「混沌」ですね。アンシャンレジームがあったかと思えば大胆な改革もある。JRAがどちらの方向に進んでいくのか、我々競馬サークルにいるものやファンにとっても興味あることだと思う。方向性そのものについては来年以降の改革案を見てみたいので、今日は個別に変更点を解説したい。

な : 高松宮記念が3月の中京開催の方に移動になりましたが。

ワ : まずは、ローカルでのGT開催が続いたことは評価したい。おそらく新潟が新しくなれば新設GTができるだろうから、その前に廃止ということだけは避けたかったからね。しかし問題は同記念のステップレース。京都のシルクロードSと阪神の阪急杯がこれにあたるのだが、いずれも1 中京ではない、2 同距離 というところに疑問を感じる。これはすべてのステップレースにも言えるが、やはり、馬場適正を考えると、本番と同じ競馬場で施行するのが望ましいし、馬は短い距離から長い距離に向かった方がよいのだから、ステップレースは1,000メートルのものを作るなど、1ハロン短いものを作るべきだろう。

な : ダービーが5月最終週に戻りました。

ワ : これは反動だが、私的には賛成だ。やっぱりダービーは5月中にやるというのが今までのリズムだったからね。この変更はとてもいいことだと思うよ。

な : 宝塚記念が2週前に移りました。

ワ : これでは、安田記念組が中2週となってしまう。今までも天皇賞組が優勢だったのに、こんなことをしてしまったら、もっと安田からの参戦はなくなり、つまらない「春のグランプリ」になってしまう。

な : フェブラリーSが川崎記念とようやく日程調整をして繰り下げられました。

ワ : これなんか、担当者が変わったからできたんじゃないかな。一度決めたことはなかなか変えられないのがお役所体質ならば、担当者が変わればおかしいところはおかしいときちんと変えるのもまたお役所体質なんだ。いいことだと思うよ。

な : スプリンターズSが1開催早い中山に移りました。

ワ : これねえ、私は冬の電撃戦というのは毎年楽しみにしていて、必ず見に行ってたんだけど、今年で見納めになっちゃうのかね。なんで変更になっちゃったんだろうか。まあ、引き続き中山でやるから安心はしたけどね。

な : 菊花賞が天皇賞の前に来ました。

ワ : 京都GT3連戦ってのも趣があったのに、こういうのをJRAはなんで考慮しないのかな。JCへの参戦を促すといってるけど、馬齢で斤量的に有利な有馬記念を狙うに決まってんじゃん。これ考えたヤツ頭おかしいと思うよ。それにあの「弟は大丈夫だ」が意味がつながらなくなる。もったいないね。

な : JC前日の土曜日にダートGTが新設されます。

ワ : 結局、これも東京だろ。NHKマイルカップやフェブラリーSとずっと東京で新設されてまた東京。これって絶対おかしいよ。中山1,800でGT新設すればいいじゃん。マーチSをGTにしてフェブラリーSをJC前日に持ってくるとかさ。何でも東京第一主義ってのは全然変わってないね。

な : 今まではGTについてのご意見をうかがったのですが、実はトライアルについても変更点はあります。まず、京都新聞杯が5月に移動し、京都4歳特別が45年の長い歴史を閉じました。

ワ : もったいないねえ。京都新聞杯の一番の思い出は、絶好調のNブライアンがまさかまさかのスターマンに敗れたことだね。あの時はウインズでも大拍手だったからよく覚えているよ。と同時に藤田の切れ味も。人気馬を破るとそこに藤田がいたっていう状況になると必ずこのレースを思い出すからね。また京都4歳特別をなくすってことはオグリの歴史の1ページを破くという行為になるんだってことにJRAは気づいてないね。サファイアSを失ったときのように寂しいよ。

な : NZT4歳Sが1,600になり、中山に来ます。

ワ : いくら中山びいきの俺でも、こういうのはちょっとなあ。なんたって、オグリが府中の直線を単走追い切りしたレースだろ、簡単に中山にもってくんなよ。っていいたいよ。

な : 秋華賞TRのクイーンSが札幌に移ってしまい、中山から重賞が取られます。

ワ : まあ、さっきのNZT4歳Sと合わせれば相殺されるからそこは仕方ないのかもしれないが、代わりに紫苑Sができるとはいえ、トライアル重賞がなくなるのは、果たしていいことなんだろうかね。

な : 主な変更点だけでもこんなにありますが、来年以降もマイナーチェンジを繰り返していくでしょうから、今回「改悪」となってしまった部分はぜひ元に戻るよう切望したいですね。

 

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