クリア後オマケ小説レベル1

10000hitsお礼企画 脱出せよベジたん! クリア後オマケ小説

【Level 1】戦闘力24000レベル(※初期ナメックベジ)【簡単】

クリアおめでとうございます!クリア後のオマケ小説、果たしてベジータは無事カカロットと再戦できたのか?!

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クリア後オマケ小説 Level 1

「俺はカカロットと戦いたいだけだ!」


「俺と勝負しろカカロット!」
フリーザ軍の包囲網をようやく掻い潜った俺は、上空からその姿を見つけその隣りに降り立った。
「ここにいやがったか、今日こそ貴様と俺、どちらが強いか決着をつけてやる!」
「…ベジータ、か…?」
……なんだ……?どうも様子がおかしいと俺はすぐに違和感を感じた。奴は横を向いたままこちらを見ようともしない。ちょっと見ない間に随分印象が変わりやがった。カカロットと言えば奴が仲間と話す時の明るい表情や、戦いに挑む時の燃え盛るような熱い視線しか知らない。…こんな酷薄そうな薄ら笑いを浮かべるようなやつじゃないはずだ…。
「おいカカロット、貴様一体…」
「…カカロット?ああ、この体の元所有者のサイヤ人の事だったか?」
そう言って「そいつ」は、ゆっくりとこちらを向いた。その瞬間俺の中で衝撃が走る。奴の右目に何故かスカウターが装着されていたのだ。カカロットには本来まったく不要のものであるそれが。


「カカロット、貴様なんでスカウターなんかつけてやがる?」
「よおベジータ、またあったな」
そう言って「そいつ」はニヤッと笑った。姿かたちは間違いなく甘ったるいカカロットのものなのに、笑い方が歪むとこんなにも嫌なものになるのかと思うほど、その笑い方はぞっとするものだった。俺はそこで全てを察した。
「貴様、カカロットじゃないな?!おい、貴様本物のカカロットはどこだ?!」
「ああ、例のやつなら俺が体をとりかえさせてもらったぜ。取り替える前に体にしっかり傷をつけておいたからな、今頃はどこかで野たれ死んでいるころだろうよ」
「なんだと、そんなばかな…!まさかそんな真似をする奴は…貴様、もしかして…」
俺が最後まで言い終わる前に、「そいつ」は再びカカロットの姿のまま、歪んだ笑いを浮かべた。
「その通り、この俺はギニュー特選隊隊長、ギニュー様だ」
俺が咄嗟に危険を察して身を引こうとしたが、もう既に遅かった。俺の手はそいつ…カカロットの姿をした、ギニューの野郎に恐ろしい力で掴まれていた。


「そうか、この体の元持ち主が貴様の新しい情夫というわけか、残念だったな、『ベジータちゃん』」
「くそっはなせ!はなしやがれ!」
猫撫で声とは裏腹に、ギニューに凄まじい力で引き寄せられ、顎を掴まれて無理やり上を向かされる。俺がいくら暴れてもその力は凄まじくびくともしない。それでも俺は自分の中の恐怖心を相手に悟られないよう、懸命に虚勢を張った。
「くそったれ、殺されなかったらさっさと離しやがれ!!カカロットは…あいつは一体どこに…!!」
「まあ、そう噛みつくな。そんなにこの体の持ち主が恋しかったか?」
薄気味悪い笑いを浮かべた相手に頬をべろりと舐められて、肌が泡立つ。
「気色悪いんだよギニュー、貴様離さないと本当に…!!」
「ほう、離さないとどうするというんだ?お前では到底俺には敵わない事は十分分かっているはずだ」
「何だと…っ…あ…うわっ…!」
再び俺はぞっとした。奴の手が俺のシャツの中に忍び込んで、肌をまさぐり始めたのだ。その動きが求めているのは何かという事を、俺は嫌というほど教えられてきた。


「ギニュー!…っ貴様、何しやが…っ…!」
「ちょうど良いと思ったんだよ。貴様はこの体の持ち主が恋しい、そして俺は早くこの体の具合が知りたい。今度の体は今までよりも更に素晴らしいもののようだからな。ベジータ、この体を貴様の体で試させてもらうぞ」
「…っなっ…何だと…っ…?!」
「せっかく俺がひさびさに貴様の相手をしてやろうというんだ、ありがたく思え」
強い力で腕を掴まれた俺は、なすすべもなくその場に押し倒された。その瞬間に、俺がガキの頃からこいつに教え込まれた、苦痛と恐怖と屈辱の行為がまざまざと思い出される。
「……くそっ!嫌だ、嫌、だ…っ!離せ、……っ…あ…っ…!」
俺は独りだった。フリーザ軍を裏切った俺には、もはや仲間と呼べる存在などいない。俺がいくら叫んでも、助けようとする者などうこの世には一人も存在しないのだ。


「お前の欲しかったものだ、喜べ」
カカロットの姿と声を持った、ギニューの野郎に足を無理やり開かされ、それが俺の中にこじ入れられる。俺は、喉が切れる程に自分が悲鳴を上げるのを、他人事の様に遠く聞いていた――。


- end -




カカxベジ…と見せかけてギニュxベジ、でした。残念、カカとの再戦は果たせなかった模様。次のレベルで再挑戦してください!