2011.10.22.第34回藤田佳代舞踊研究所発表会
(神戸文化大ホール)

  「山のカレンダー」

山の春 春がすみが晴れわたると春の女神 佐保姫がおとずれている

・春がすみたなびき百千鳥鳴くころ ヒワは口笛をふいている






・風歌い野の花笑うころ ヒワは風で髪を櫛とく




・春らんまんと咲きほこるころ ヒワは花びらを追いかける




山の夏 山が雨を吸い込むと夏の女神 筒姫がおとずれる

・新緑深く色づくころ ヒワは筒姫に出すお茶をつくっている




・ハタタ神(雷)雲より下るころ ヒワは木霊と一緒に枝とびをする




・ご先祖様が泉を通って山に戻るころ ヒワは忙しくごちそうをあつめている




山の秋 野分の過ぎた風の道を通って秋の女神 竜田姫がおとずれる

・野分吹き山晴れわたるころ ヒワは露でお酒をつくる




・ヒガンバナ秋風に呼びかけるころ ヒワは頭飾りをつくっている




・山が錦の衣を羽織るころ ヒワは金の帯を締める




山の冬 木枯らしが山の葉を落とすと冬の女神 宇津多姫がおとずれる

・風一直線に走るころ ヒワは木の葉とかけっこをする




・山が綿帽子をかぶるころ ヒワを子守歌を歌いはじめる




・水凍り山眠るころ ヒワはまた来年とつぶやく




冬つきる 春はあした

・龍 氷を解くころ ヒワは龍に乗ってご先祖様のところへ行く




ヒワが去った後には セツブンソウの花が残されて 花に抱かれた小さな小さなやまんばが眠っていたそうな・・・










おひさまにむかって 12のダンス

お元気ですか いまから ダンスをとどけます




ヒバリのダンス    おひさま はやくかおをだして




せせらぎのダンス   おひさま すこしこっちをむいて




スズカケのダンス   あの白い雲をたべたいな




カエルのダンス    おひさま すこしかくれていてよ 雨がほしいんだ




3.11への祈り




ハクモクレンのダンス ハナビラが白い鳥になって




ミツバチのダンス   土って魔法使いなんだ




波のダンス      昨日も今日も明日も海はきれいです




ケシのダンス     わたしたちはここに居ていいのでしょうか




ナガバモミジイチゴのダンス いただきます ごちそうさま




木の根のダンス    こちらは闇に向かいます フッフッフッ アッハッハッ




トビのダンス     トンビは空にまるをかく わたしは地球にまるをかく






みんな あつまれ 「全部抱きしめて」を踊るよ









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