(60話)

瓜生石

ところ   東山区知恩院山黒門前

知恩院は城のかたちをしている。石段の間が低く、スペースが広いのも人のためでなく
馬が登りやすくしてあるのですね。万が一、二条城にことがあったらこのこの知恩院が砦
でに、直ちに衣替え出来るようにしてあった。
二条城の地下深くまで??抜け穴の出口がこの石の下だったと云われているが、
知恩院史をひもとくと「むかしこの巨石の下から、ある夜突然、一夜にしてウリのつるが
芽を吹き出し、花が咲いた。そのウリの実に”牛頭天王”と書かれてあったため、となり
の青蓮院の鎮守、栗田神社へ奉納された」とある。また、知恩院の参拝者用パンフレット
には”知恩院の七不思議”のひとつとして、有名なうぐいす張り、忘れ傘、大しゃくしなどと
並んで最後尾に「瓜生石__黒門への登り口の路上にある石で、この石に瓜がはえたと
伝えられている所からこの名がある」と記されてある。
 
知恩院の、重要文化財の三門の北にある黒門前。左へ青蓮院、右へ正門__円山公園
へ通ずる”観光道路”の三又路のど真ん中に”瓜生石”は鎮座し。土にめり込んでしまった
のか、一番高いところでも二十センチくらいしかない、幅一.五メートル四方のでこぼこの
平たい石。その周囲が玉垣に囲まれて、季節によって緑の樹が周辺をおおって、静かに
顔をだす。その姿が亀に似ていたことから、京わらべは”かめ石”と呼んで親しんだ。

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