カービィボウル

ストーリー提供:安部さん

小さな星の小さな国、あきれかえるほど平和なプププランドは、
夢の泉の事件以来、すっかり落ち着きを取り戻していました。
人々は何事もなかったかのように、
おいしいごはん、きもちいいおひるねを楽しみながら、
のんびりと平和な日々を過ごしていました。
そんな人々の夜を静かに見守っているのが
プププランドの夜空に輝く無数の星たち。
その美しさはあまりにも有名で、
人々の自慢の一つでもあります。

ある夜のこと、プププランドの人々が
「今夜もきれいな星空を眺めながら、いい夢をみようかな。」
と夜空を見上げたところ、
な、なんと!夜空は真っ黒、星のまたたき一つありませんでした。
あくる日、不安な朝を迎えた人々は大騒ぎです。
「星はいったいどうしたの?」
「星空はもう見られないの?」
「大丈夫、きっと今夜は美しい星空に戻っているさ!」

しかし、人々の願いも届かず、
その夜もその次の夜も
美しい星達が帰ってくることはありませんでした。

美しい星空を見ることができなくなってから、
一体いく日が過ぎてしまったので しょ うか?
毎晩訪れるのは、星の瞬き一つ無い真っ黒な夜空だけです。
プププランドの人々のショックはかなり大きく、
不安からしだいにおいしいごはんも のどを通らなくなり、
すてきな夢も楽しめなくなって、みるみる元気を失っていきました。
やがて町からは笑い声がなくなり、人々から笑顔が消えていきました。
今日もプププランドに暗く重苦しい夜がやってきて、長い一日が終わろうとして
いま す。

「どうやら犯人はデデデ大王らしい。」
「美しい星たちをひとりじめしたくて、ひとつ残らず隠してしまったにちがいない。」

いつしかプププランド中に、このようなうわさが広まりだしました。
やはりこの事件はわがままなデデデ大王のしわざなのでしょうか?
もしそうならば、この事態を救えるのは彼しかいません。
そう、春風とともにやってきてプププランドの危機を何度も救ったあの若者、
カー ビィです。
かくして、再びデデデ大王をこらしめ、奪われた星たちを取り戻すために、
カー ビィは長い長い冒険に出るのでした。
めざすは、天空に浮かぶデデデ大王の城。
いろいろな仕掛けがいっぱいの城の中では、手下達が星をひとつずつ持ってカービィを待ちかまえています。
今度の冒険は、今まで以上に困難なモノになるでしょう。
がんばれカービィ!

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