覇邪の封印

ストーリー提供:ルーシアさん

君は知っているだろうか、我々の世界とは全く別の時間と空間に包まれた世界のあることを――。ここは、様々な神獣、魔獣が存在し、いまだ剣と魔法が君臨する、幻想の異世界なのだ。

その昔、この世界は大いなる恐怖に支配されていた。バァンドゥラと呼ばれる、不気味な異次元の  通路を通り、邪悪な異次元魔獣が次々とこの地へ侵入し、人々は恐怖と混乱に脅かされていたのだ。しかし伝説の勇者イアソンが、自らの命と引き換えにバァンドゥラの通路を塞ぎ、この地に平和が  訪れたのである。

その後、平和な時代が幾世代も続き、ここ「聖アルカス公国」でも人々は豊かな生活を送っていた。だが、平和な日々は、いつしかバァンドゥラの恐怖をも忘れさせていったのである。そして、その事を知る者すら数少なくなった時、不幸は再び襲いかかってきた。――無知なる者が、バァンドゥラの封印を取り去ってしまったのだ! バァンドゥラの通路は再び開かれ、凶悪な異次元の軍勢を吐き出し始めたのである。

しかし、アルカスの兵は予想以上に善戦し、大いなる犠牲を払いながらも、異次元の軍勢をなんとか退ける事に成功した。…だが、たとえ一時的に敵を追い払うことはできても、このままでは敵の攻撃に怯える日々はまぬがれないであろう。やがて人々は希望を失い、山河は荒れ果て、そしていつの日か…。

しかし望みが消えた訳ではない。アルカス王家には古くから伝わる一つの言い伝えがある。――「この世界のどこかに、異次元の通路を塞ぐ方法が隠されており、先史の勇者イアソンこそが唯一それを手に入れ得たのだ」――と。

かくしてアルカスを治める長老達は、一人の若者を選び出し、異次元の通路を塞ぐ方法 ―「覇邪の封印」―を手に入れるべく、諸国をさまよう旅へと向かわせた。この若者こそが、後の覇邪の勇者アーガス、即ち君なのだ。

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