ブラックソーン 復讐の黒き棘
ストーリー提供:nakaさん
アンドロシーの民よ、 俺は戦うために帰ってきた。 |
カイル・ブラックソーンは、異様で断片的な悪夢に悩まされていた。トゥール、洞窟、怪物、アンドロシー人、そして皇帝サーラック… これらの要素が、フラッシュバックの様に現われては消えていく。長い期間におけるこの悪夢により、彼は夢と現実とを混同し、放浪を続けていた。 疲労からくる幻覚か、その悪夢はこれまでにない現実感を帯びていた。見慣れない衣装に身を包んだ男は、ブラックソーンの父であると告げた。夢の中の彼は、まだ少年だった。 『カイルよ、ライトストーンを手に入れるのだ。これが奴に、暗黒皇帝サーラックに渡ってしまうと、この世界は終焉を迎えるこ とと なる。時が流れ、お前は強い力を得るだろう。その時こそこの地、トゥールへ戻りお前の宿命を果たすのだ。おまえはアンドロシー人の、最後の希望なのだ…』 夢の直後、彼はすべての事実を、自分の背負った宿命を悟った。ダークストーンにより醜く凶暴化したガドラスールの皇帝、サーラックにより隷属支配された、故郷の地トゥール。父の仇を討ち、夢も希望も失ったアンドロシーの人々を、救う事ができるのは自分だけなのだ。 時は満ちた。父の腹心であり、偉大なる魔術師であるガラドリルの力により、ブラックソーンは再びトゥールへと召喚された。目前には悪夢で見慣れた洞窟が、大きく口を開いている。心から噴出しそうな怒りと、身体に満ち満ちてくるパワーを武器に、ブラックソ ーンの戦いは始まった。 いま、バイオレンスの嵐が吹き荒れる。 |