ヤマノンストロボシステムは、夜に製作過程を撮るのに作ったデフーザー。今ならデジカメでホワイトバランスを蛍光灯にあわせればいいからそれほど必要ない!? とはいえストロボを使う撮影での有効性はある。もちろんヤマノンとつくからには紙製だ(笑)
●単にトレシングペーパーでデフィーズするだけ!
デフィーザーと言うと、影消しと思われがちだが、影消し効果は少ない。どちらかというと、色温度変換と減光に効果がある。ストロボ(メーカーによってはスピードライト。以下ストロボ)はやたらと色温度が高く青っぽく写る。近距離だと調光距離からはずれて露出オーバーになることが多いので減光する為のデフィーザーだ。影をやわらかくするのは、デフィーズ面を(ストロボ面から離して)大きくすればするほど効果が高くなる。ただし減光も大きくなるので、人物の全身を撮る場合などは大型ストロボが必要になる。またこのシステムはストロボは受光部が分離(またはカメラ本体でTTL調光)ができるものだけが利用できる。内蔵ストロボでもTTL調光なら問題ない。また露出補正が必要なのでテスト撮影が必要。もちろん作らなくても市販品でいろいろでているが(笑)
カメラ(ストロボ)にあわせて大きさを決める。効果が高いと減光も大きくなるのでほどほどに。 | 市販品もある(写真はケンコー製) |
● 作り方
まず、デフィーズ面の大きさを、カメラに合わせて(レンズにかぶらない程度。デフィーズ面を大きくいほど効果が高いが、光量を考えてほどほどに)大きさを決める。作例は2LサイズとLサイズ(折りたたんで持ち運ぶのも考慮した)。末端はストロボに大きさに合わせてる(右側は内蔵ストロボ用で下部は省略したもの)。デフィーズ面を糊しろを残して切り取る。折り目は書けないボールペンで溝をつけておく。トレッシングペーパーを窓に張る(作例は2枚重ね)。ストロボへの取り付けは、両面テープで貼り付けるだけ。ベストなものができたら保存して型紙にするといい。
ストロボにあわせて上のような形にボール紙を切り抜く。 | 窓を切り取ったらそこにトレペを張って出来上がり。 |
● なんちゃってデフィーザー
もっと手軽なデフィザーということで考えたのがこれ。プリント袋(2L用)にトレペをいれて、両末端にアルミテープを張ったもの(面を保持できるならなんでもいい)。使い方も見てのとおりで、意外とデフィーズ効果がある。
次はコンパクトデジカメ用でフィルムシート。ストロボ面に両面テープがくるように2枚重。折り目をつけてストロボ面から少し離しておくのがミソ。取り付けはセロテープ。それなりのデフィーズ効果があり、マクロ時の減光用に役だっている。
影が柔らかくなり、上面にも光が回っている。 |
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プリント袋+トレペ | フィルムシート+紙用両面テープ |
● ツインスデフィーザー
デジカメのマクロ専用の折りたたみ式デフィザー(折りたたみのため、そのつど露出の確認が必要でデジカメでしか使えない)。デフィーザというより減光効果の大きいツインストロボの一種? T字形にボール紙(折りたたむので、薄いプラ板や100円ショップで売ってるファイルなどがいい)を切り、内蔵ストロボにあわせてT字の上に切れ込みを入れる。アルミ(アルミフォイルかアルミテープ)を張る。反射板になる部分はしわくちゃにする。ストロボの第一反射板になる部分はセンターに折り目をつけて光が第二反射板に回るようにする。T字の下の部分の両サイドにプリント袋+トレペ(反射板の角度が常にづれ、光むらがあるので中にトレペを入れ拡散率を高くして誤魔化す?)を張ってできあがり。取り付けは繰り返し使える粘着シートを使用。
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これで大丈夫かと思うでき(笑) |
こんな風に取り付け。 |
● ツインストロボ マクロで影を消すといえば、リングストロボやツインストロボ。デジカメのマクロ用なら自作でも効果絶大! (人物などに使うと影が左右にでます) ツインストロボについては、なぽちゃんのHP光学の杜 のプアマンズ・ストロボ大全を参照ください(ツインストロボの他にも撮影の為の様々なアイデアが満載で非常に参考になります ) 。 |
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● ヤマノンストロボ効能
D=ダイレクト。影がきついし光沢面のテカリが点光源に近い反射ですね。TW=ツインストロボ。ほぼ影が消えました。光沢面のテカリがほとんどなく驚異的です。DF=デフィーザ。影が柔らかく自然な感じ。光沢面のテカリも点から面に近くなっています。