入院日記(2012)


プロローグ

 前回の手術からもうすぐ約1年。この1年は新薬のイムランを飲み続けていたのがそれまでとの違いで、以前のような強い痛みがずっと続いて自発的に絶食をせざるを得ないようなことはなかったが、相変わらず鈍い痛みのある日とない日が7:3くらいの感じだった。

 昨年同様、9月下旬の連休に絡めて拡張術受けることにした。昨年の苦い経験もふまえ、6月上旬の外来受診の際に主治医にその旨を申告し、その場で予約を入れてもらった。

 2012/9/13 Thu 晴れ

 人生で9回目、この病院だけでも6回目の入院で、すっかり慣れてしまった。ただ、朝出かけ際に、言葉をしゃべるようになった2歳の娘が「どこ行くの?カイシャ?」と無邪気に聞いてくるのが切なくて、ぎゅっと抱きしめて妻と一緒に家を出た。

 

 今回は受付時間がこれまでよりさらに遅く、10時〜11時の間に行けばいいとのことだったが、昨夜の夜中に娘が起き出して騒いだり「ご飯食べる」とか言っていたので、朝起きても眠くてエンジンがかからず、今年もまた結局バタバタになってしまった。

 いつものように入院フロントで受付をして、いつものように5階南病棟へ案内されると、今回は6人部屋の506号室の廊下側のベッドだった。下剤を飲むのでトイレに近いのはありがたいが、洗面所の前なので年寄りの早朝行動がうるさそう。

 

 今回の主治医は「大門 裕貴」先生で、担当看護師は「梅木 ひかり」さん。

 もうすっかりリピーターなので、病院内の設備の説明もなく、これまでのような入院までの経過説明を求められることもなく紙を提出しただけで終わってしまった。

 その後すぐに主治医の大門先生が呼びに来られて、いつも通りの術前の説明を妻と一緒に聞いた。ダイモンではなくオオカドさんだった。これまでの経過を写真を見せながら説明し、手術のリスクも「当病院で900例のうち、術中の穿孔で手術になった例が1例、拡張3日後に水を飲んで歩行中に腸から出血して処置が必要になったのが1例」と、論理的かつ具体的に説明してくださった。回盲部から上部30cmのところにある狭窄箇所の潰瘍はバリウム造影で診る限りかなり深いことと、それより上位側は癒着でダンゴ状態のため狭窄がどれくらいあるかは見た目ではわかりにくいが、検査時にスムーズに流れてきていたので、それほどひどい狭窄はないと推定されるということを説明してくださった。明日は13時過ぎくらいから開始だが、午前中に他病院で診療をしているので昨年までと同様に別府先生にお願いしてあるとのこと。

 昨年は狭窄箇所に潰瘍があって拡張ができなかったので、今回はイムランが効いて潰瘍が治まっていれば拡張できることを期待しましょう、ということだった。

 

その後部屋に戻ってしばらくして、胸部X線・心電図・出血時間測定の3点セットに呼ばれて検査を受けた。心電図で「脈がゆっくりと言われたことはありませんか?何かスポーツされていますか?」と聞かれ、ジョギングの効果で心肺機能が強くなっているのかとうれしくなった。

 

 日記によると一昨年も去年も風邪気味だったようだが、今年は元気。ただ、同室の人が咳とくしゃみをしており、どうも右隣とさらにその隣の窓際の2人が風邪を引いているようだ。移されないようにしたい。

 昼食はいつもの大腸検査食の、お粥と吸い物とジュースとビスケット。午後はずっと撮りためていたビデオを消化して過ごしたが、右下腹の狭窄部がかなりしくしく痛む。潰瘍ができてたらやだな。

 

 夕食も毎年同じポテトスープで、その後入浴許可が出てお風呂に入ったりしていると9時になり、毎度おなじみ「ラキソベロン」を飲み、10時の消灯で寝たが、早速効果が現れ、おなかがごろごろして苦しいのと、夜中に何度もトイレに起きる羽目になり熟睡できなかった。

 

【本日の食事】

○昼食:おかゆ、スープ、梅鰹ふりかけ、ビスケット、ジュース

○夕食:ポテトスープ

 

【本日の投薬】

○昼:ビオスリー

○夜:ビオスリー、ラデン、フェロチーム、イムラン

○就寝前:ラキソベロン

 

【本日の排便】

01 22:10           黒色     泥状便                        多量

02 23:20           茶色     水様便+残差多量          多量

 

 2012/9/14 Fri 晴れ

【本日の排便】(続き)

03 01:00        茶色     水様便+残差あり           多量

04 03:30        茶色     水様便+残差あり           普通

05 05:20        薄茶色  水様便+残差あり           少量

                                          <-06:50 ニフレック服用開始

06 08:00        黄色     水様便+残差あり           普通

07 08:50        黄色     水様便+残差あり           普通

08 09:10        薄黄色  水様便+残差なし           少量

09 09:25        薄黄色  水様便+残差なし           普通

10 09:35        薄黄色  水様便+残差なし           少量 <-ナースチェックOK

11 10:00        薄黄色  水様便+残差なし           普通

12 10:40        薄黄色  水様便+残差なし           多量

13 11:10        薄黄色  水様便+残差なし           普通

14 11:30        薄黄色  水様便+残差なし           少量

15 12:50        薄黄色  水様便+残差なし           多量

 

 夜中にトイレに起きたあとまどろんでいると、窓際のじいさんのポンプの警告音がけたたましく鳴り響き、起こされた。

なかなか止めないなぁ・・・・とイライラしていると、やっと気づいて止めたが、それからまたしばらくすると鳴り響くというのを3,4回繰り返して、隣の男のいびきもうるさく完全に目が覚めてしまった。そうこうしているうちに、案の定5:00になると洗面所で平気で歯磨き・うがい・洗顔をする年寄りどもが起き出してきて、もう完全に眠れない。洗面所には「ご利用は6時から10時の間にお願いします」と注意書きが張ってあるが、毎度のことながらどうして起床時間までじっと我慢できないのか?

 そして6:00にニフレックが届いた。昨年、狭窄のせいでおなかが苦しくて2時間で飲みきれなかったという話をしたら、今回は6:00から飲み始めて4時間で飲むように指示が出されたのだった。しかし眠い。そのまま布団の中でうとうとして過ごし、意を決して実際に飲み始めたのは6:50頃くらいからだった。

 

 今回は同じ検査の人が他にも数名いるらしく、2つしかない個室トイレは激しい争奪戦だった。自分は10回目でOKが出たが、隣のおじさんは14回目でもまだかすが残っているということでダメだしされていた。

 

 また、窓際のじいさんも今日午後検査らしいのだが、毎朝の朝食についているゆで卵を楽しみにしているのに、検査だからと完全欠食にされ、「取り置きしてくれないのはこの病院だけだ、おかしい!」と文句垂れていた。歳取ると偏屈で困るなぁ。

 

そうこうしているうちに、熊本から両親がやってきて、妻も子供を祖母に預けて駆けつけてくれた。点滴を始めて検査着に着替え、呼ばれるのを待つ。

昨年同様、当初13:30と言われていたのが、14:00に繰り下がり、看護婦さんに付き添われて内視鏡室まで歩いて移動して検査台に横たわると、いつものように色々なバイタルセンサがつけられ、「麻酔を入れますね」の声とを聞いたのを最後に意識が遠のいた。

 

朦朧とする意識から起こされ、ストレッチャーに乗せられて病室まで移動して自分のベッドに移動すると、家族は説明を聞きに呼ばれていった。

次に意識が戻ると妻や両親が側にいて、癒着が激しくて狭窄部に到達できず、拡張できなかったことを伝えられた。

両親と妻が帰り、夜になって代医の先生が来られて「明日退院」と告げられたので、「退院前に自分でも説明を聞きたい」ということを言うと、「小腸が癒着して固まっており、内視鏡がうまく進まず、無理すると腸壁にダメージを与えるおそれがあるので中止した。今後の治療については退院して外来主治医と相談してほしい」と告げられた。その後、主治医の大門先生も来られたので再度詳しく同様の趣旨の説明を聞いた。カメラで診た途中の腸壁の軽度の潰瘍は、前回と比べて良くも悪くもなっていないので、悪化するのをイムランが抑制していると考えられるとのこと。つまり、劇的に良くなるほどの効果はないが、緩解維持には役に立っているということか。癒着自体が極端に進行しているというわけではなく、腸の状態やタイミングによるもので、1回目もかなり難航したが何度もトライしてやっと通過できたのが、たまたま今回はできなかったということだそうだ。あとの手段としてはレミケードやヒュミラを使って潰瘍を治す治療があるが、自分の場合は狭窄箇所が多数あるので、これらの新薬を使うと他の狭窄箇所も狭窄を進行させてしまうおそれがあるので避けた方がよく、残る手段は外科的手術で取り除くしかないとのこと。手術はできるだけ避けたいので、そうなると現在の狭窄箇所の潰瘍ををこれ以上進行させないように用心するしかない。

 また入院前後から、右下腹部の狭窄のある箇所がいつも以上に痛むのだが、これは潰瘍が増悪しているせいなのか、それとも狭窄部の流れが悪くて上流側が対流で膨満しているせいなのかを尋ねると、すかさず採決結果を持ってきてくれた。それによるとCRP:0.22なので、そこまで炎症が激しいわけではないようだ。このように症状と数値が一致しないところが悩ましいところだ。

麻酔の影響で朦朧としていたが、昨年以上に入院目的が果たせなかったので、かなりがっかりしながら寝てしまった。

最初のトイレは看護士さん同伴でということだったが、ちっとも尿意が起きず、起きるとムカムカ吐き気がするので、着替えもせずに検査着のままで寝て、夜中の0時に点滴を代えに来た看護士さんに付き添われてトイレに行ったら、ムカムカやふらつきはだいぶ治まって自力で歩けたが、おしっこは出なかった。午前3時頃に尿意が来て再度トイレに行ったら、これまで同様すごく黄色いおしっこが出た。

 

【本日の食事】

○終日絶食

 

【本日の投薬】

○朝:ニフレック2L、イムラン

○点滴:ヴィーン3G、セフメタゾールNa1g、止血剤

 

【大・小】

○大:13

○小:5

 

 2012/9/15 Sat 曇り(台風接近中)

 食事再開ということで朝食が出されたが、気持ちも落ち込んでるし軽い吐き気も残っているので食欲がない。それでも絶食に比べたら遙かにありがたいと思い食べ始めたら、意外と全部食べられた。 

何となく不完全燃焼のまま、着替えや荷造りをする気にもなれず、ベッドでゴロゴロしながらスマフォで朝日新聞を読んでいると、主治医の大門先生が来られた。そこで、今回の入院には休みの調整をした上で、ここ最近の不調気味の原因や解決などの何らかの結果を期待してきたことや、一旦退院して外来で次の方針を決めてとなると、昨年も年休を取って外来で注腸バリウム検査をしたが相当つらかったという話をすると、ベッドが満床でもう次の入院予定者が空き待ちだが調整してみるとのことだった。そして程なく戻ってこられ、来週火曜にゾンデ小腸検査をしていただけることになった。この時点で自分はてっきり退院して外来でするのだと思っていたが、入院継続ですることを退院の迎えに両親が来た後で確認して知った。まぁいずれにしても熊本から出てくるので、入院継続が決まった時点ではもうこちらに向かっていたのだが。

 

 両親が帰ったあと昼食になり、お粥とサバとビーフンみたいなのとデザートが出された。デザートはゼリーにみかん缶詰とサクランボが載ったものであり、娘にも食べさせたら喜ぶだろうなぁなんてことを考えながら頂いた。

 

 気持ちも落ち着き、午後は久しぶりに髭を剃ったり、たまっていた日記を書いたり、上司に状況をメールしたり、法事の帰りに寄ってくれた妻に熊本の両親からのおみやげと着替えを渡したりして、ゆったりと過ごした。

 隣のニ−チャンとその向こうのじいさんが風邪を引いていて盛大に咳をしているので、遷されないように注意しなければ。夜はなかなか寝れずに、サラリーマンNeoのビデオなんかを観ているうちに、隣のにーちゃんはいつまでもこっちに画面を向けたTVを観ててまぶしいし、窓際のじいさんが例によってピーピー音を何度も鳴らしたりごそごそと何度もトイレに起きるので寝そびれてしまった。

 

【本日の食事】

○朝:おかゆ、味噌汁、白す干、おろし煮、梅びしお

○昼:おかゆ、サバ香味焼き、付け合わせ、ビーフン炒め、ゆず味噌、ゼリー

○夜:おかゆ、旨煮、卵豆腐、鯛味噌、メロン

 

【本日の投薬】

○朝:ビオスリー、ラデン、フェロチーム、イムラン

○昼:ビオスリー

○夜:ビオスリー、ラデン、ED4パック

○点滴:ヴィーン3G、セフメタゾールNa1g

 

【大・小】

○大:0

○小:10

 

 

 2012/9/16 Sun 雨(台風接近中)

 例によって5:00から洗面所の利用が始まり、寝不足のまま無理矢理起こされる。とどめに5:30頃に隣のにーちゃんのエレンポンプの終了音が鳴り完全に目が覚めてしまった。まったくもー、起床時間は6:00なんだからちゃんと計算しろよ。

 便秘である。金曜の検査以降出ていない。夜明けくらいからエレンがタプタプして苦しく、右下腹の狭窄部が痛い。お茶をがぶ飲みしたり、腹筋したり、おなかをマッサージしたり、階段を上り下りしたりして、何とか15:00くらいに少しだけ便が出た。その後も3回ほどトイレに座ってみたが、ガスが出るのみで出きった感じがしない。ガスが出たのでおなかの張りはだいぶ楽になったが、売店でショアを買って寝る前に飲んでおくことにした。

 日中は昨年のF1日本GPを観たり、日経NETWORKを読んだりしてゆっくり過ごした。やっぱりF1はいい!普段はちょっとビデオをつけるとすぐ娘に獲られてしまうので、10分刻みで分割して観ているような生活で、2時間のビデオを邪魔されずに観れるなんて何年ぶりだろう。

 横のにーちゃんはTVでワンピースを観ていた。意外と若いようだ。

 今日から夕食の1食のみ。その夕食の今日のおかずは鳥レバー煮。病院食らしく味付けが薄く、臭みがあってイマイチだった。冷や奴の豆腐も味がイマイチで、普段おいしい豆腐を食べさせてもらってるなぁと実感。

 

【本日の食事】

○夜:おかゆ、鳥レバー煮、付け合わせ、味噌汁、冷や奴

 

【本日の投薬】

○朝:ビオスリー、ラデン、フェロチーム、イムラン

○昼:ビオスリー、エレンタールボトル1

○夜:ビオスリー、ラデン、ED4パック

 

【大・小】

○大:1

○小:10

 

 

 2012/9/17 Mon 暴風雨(台風16)

 今日は予定はなーんもナシ。台風16号の影響で外は暴風が吹き荒れているので、外をうろうろすることもできない。朝から眠くて仕方ないので、売店か1Fロビーの自販機でコーヒーを買おうかと、お金を握って5分ほど逡巡したが、明日の検査で悪い結果が出て後悔するといやなので、飲まずにあきらめた。

 今日はお風呂の日だが、拡張しているからかシャワーのみと申し渡された。しかし実際は拡張していないので、自己判断でちょっぴり湯船に浸かった。木曜の夜に入って以来だったので4日ぶりで気持ちよかった。

 1日中、新日本プロレスや大人の基礎英語や銀英伝のビデオを観てだらだらと過ごした。夕方に家から電話があり、笑利佳ちゃんがパパにハンバーグを作ってくれたとのことで、電話口で「ハイ、ドウジョ」と言ってくれた。早く会いたい。

 台風と高潮が重なって長崎市内は一部床上浸水し、長崎駅も冠水してJRがしばらく止まったらしい。それ以外は自分の周辺では特に被害なし。中国は相変わらず尖閣諸島の国有化への抗議を口実としたデモと略奪が毎日行われている。素朴な疑問だが、沖縄に米軍基地があるのは日米安保同盟のためであり、日米安保は日本領土の安全保障のためにあり、今回のように頻繁に領海侵犯されたら海保だけに任せずに、こういうときこそ米軍が助けてくれもいいのに、他ならぬ尖閣諸島の属する沖縄に基地があるのにと思った。

 相変わらず右下腹の狭窄部がしくしくと痛む。狭窄がかなり進行しているのではないかと、明日の検査の結果が出るのが怖い。しかし現状把握をしなければ対策もできないので、避けて通れない道か。

 横のにーちゃん、例によって消灯後もTV画面をこちらに向けてつけているので、まぶしくて仕方ない。そのうちイビキが聞こえてきた。おいおい!つけたまま寝るなよ。さらに午前3時頃ものすごいイビキの音で目が覚めた。こちら電気を隣に向けたり、つけたり消したりして何とか起きるか姿勢を変えさせて止めようと努力するが効果なし。しょうがないので耳栓をして寝た。

 

【本日の食事】

○夜:おかゆ、吸い物、魚塩焼き、りんご、梅びしお

 

【本日の投薬】

○朝:ビオスリー、ラデン、フェロチーム、イムラン

○昼:ビオスリー、エレンタールボトル1

○夜:ビオスリー、ラデン

 

【大・小】

○大:1

○小:10

 

 

 2012/9/18 Tue 曇りのち晴れ

 昨夜夜中に耳栓をして寝たおかげで、恒例の午前5時の洗面所騒音にも起こされることなく寝ることができたが、おかげで看護婦さんに起こされる羽目になってしまった。検査まで絶飲食なので、朝イチでイムランのみ服用し、以後毎食後の薬を後ろにずらして飲むようにとのことだった。

 今日はいよいよゾンデ小腸像影検査。一番嫌な検査だが、これを避けては自分の今の病状が分からず不安を抱えたままになってしまうので避けて通れない。昨夜の晩御飯以降は水分以外は絶食だったにも関わらず、相変わらず右下腹の狭窄部が痛い。嫌な気分だ。

 昨夜の情報では今日の検査は10時前後からとのことだったので、妻にもそのころ来てくれるように伝えていたのだが、いきなり9:00に放射線科に呼ばれた。検査着に着替えて自分だけで降りていき、受付をすませてついに検査台の上に載った。すぐに大門先生が来られたので「毎回反射が強くてゲーゲー吐くんです。」と伝えると「麻酔使いましょうね」とだけ答えられた。何かと思ったら、のどの奥にスプレーを吹きかけるだけ。台の上で右向いたり左向いたり腹這いになったりしながら息を吸って止めてをしなければならないため、意識がある状態でしなければならないのだ。

 喉に麻酔をして、鼻にキシロカインゼリーをたらして吸い込み、ゾンデチューブを自分で鼻の穴から送管していく。先生はそれをX線でチェックしていたが、ある程度のところ(おそらく12指腸入り口)まで来たらバトンタッチして、腸の中を送管されるのだが、これが鼻とのどの奥を刺激して気持ち悪くゲーゲーなる。(思い出しただけでムカムカしてきた) その後はひたすら、バリウム注入と空気注入とおなかを押したり体勢変更の繰り返しが、永遠とも思えるほど延々と続く。途中で、腸の動きが悪くバリウムが進んでいかないので、何度かチューブを入れたままの体制で待ったが、結局腸の動きを活発にする薬を注射するとのこと。撮影時には今度は腸の動きを止める薬を注射する必要があるため、2度刺すよりはと点滴ラインを取ることになった。

その場にいるのは大門先生、研修医と、大門先生の言葉遣いから推察するとウエの立場の人(妻が検査室に入っていく別府先生を目撃したといっていたので別府先生か?)3人。看護婦さんが居ないので細かいケアが行き届かず、吐くときも苦労したが、大門先生や研修医が気を配って頻繁にティッシュを渡してくれた。やっと終わって部屋に戻ったのは11:30だった。結局2時間近くかかったことになる。

 妻が来てくれていたので検査の様子を話し、何度もトイレに行くが出てくるのは空気ばかり。どんだけ空気注入したんだろ?とにかく水をがぶがぶ飲み、エレンタール一気飲みもやったらほんの少し大が出たが、まだ全然白くなく前日の地層のようだった。先は長い。その後もひたすら水を飲んではおなかマッサージをしてトイレに行くのを繰り返していたら、15:30頃やっと白に薄茶色の液状の大が出た。この調子でスムーズに出てくれるといいが。

 夕方の16:30に大門先生に呼ばれて今日の検査結果を写真を見ながら説明していただいた。要点は以下の通り。

 

 ・狭窄部まではそれほど目立った病変や潰瘍、狭窄は見られずきれいな状態。

 ・狭窄部の太さは昨年と変わらないように見える。(狭窄は極端に進行してはいない)

 ・イレウスのために上流側の腸管が滞留でポッコリ膨張しているような箇所は見られず、すぐに手術が必要な状況ではない。

 ・前回見られた狭窄部の深い潰瘍も、やや浅くなっているように見える。

 ・狭窄部の前後に癒着がありダンゴ状態でよく見えない部分がある。

 ・癒着で固まっているところから腸がいったん出て狭窄になり、Uターンしてまた癒着の固まりへ戻っている。

 ・癒着は自然治癒することはなく、むしろ経年で進行する可能性があり、イレウスになる可能性もある。

 ・普段痛んでいる右下腹の箇所は位置的には狭窄箇所ではなく、その下部側の腸壁が浅い潰瘍で荒れているところのようだ。

 ・総論するとイムランの効果により悪化がくい止められて現状維持できているのではないか。

 

 今回の癒着状況からすると、今後は内視鏡による検査・治療は難しく、ゾンデ小腸で見ていくべきだということだった。正直、川上さんの場合はゾンデも相当難しかったと言われた。確かに、以前はもっと短くて済んだし待ち時間もなかったように記憶しているが、今回は途中で何度も待ちが入りトータル2時間近くかかってしまっているもんなぁ。

 最悪、いったん退院して仕事の整理をつけて近いうちに手術のために再入院が必要かと暗い気持ちになっていただけに、少なくとも直近ですぐすぐ手術という必要はなさそうなのでひとまず安心した。あとはできるだけ温存して、いずれ来るだろう手術の時期をできるだけ先に延ばしていきたい。

 夜21時過ぎに大門先生が来られて、退院の念押しと処方薬の確認に来られた。バリウムが出きっていない感じがすることを告げると、プルゼニドを4錠出してくれることになったが、今回使ったバリウムは胃の検査などと違ってサラサラなので詰まる心配はないそうである。

 

【本日の食事】

○夜:おかゆ、スープ、魚紅葉焼き、付け合わせ、バナナ、梅びしお

 

【本日の投薬】

○朝:イムラン

○昼:ビオスリー、ラデン、フェロチーム、エレンタールボトル1

○夜:ビオスリー

○就寝時:ビオスリー、ラデン

 

【大・小】

○大:3

○小:10

 

 

 2012/9/19 Wed 晴れ

 いよいよ退院である。今回は予定以上に長かったので、その分自宅療養の日数が減ってしまい、明後日には出社しなければならないが、まぁ上記の通り現状把握ができたので良しとしなければならないか。今後の治療の選択肢がせばまってしまったのががっかりだけど。

 今日からまた睡眠時間が少なくなるので、昨夜は23時には眠りについてしっかり寝ることにした。耳栓をして寝たにも関わらず、13時頃に隣のにーちゃんのものすごいイビキで起こされた。耳栓をしていても聞こえてくるイビキ、おそるべし!まぁこのイビキとももうお別れか。

 朝6時に起きたがまだエレンが落ちきっていないので、7時前に落ちきってしまうまで待って片づけをしているとトイレに行きたくなったのでいってみると、薄茶色の固まりが数個出た。まだまだバリウムが残っているようである。

 早々に着替えと荷造りをして帰宅準備をしていると、ちょっとトイレに立っている間に枕と掛け布団が没収されていた。早い!隣のにーちゃんもカーテン閉めたままで早々に帰る準備をしており、看護婦さんが薬などを持ってきたので、病室から親に電話(もう点滴もしてないんだからロビーでしろよ!)して「11:00どころかだいぶ早まりそうばい!」と迎えの催促をしていたが、実際に伝票が来るのは10:30過ぎだった。まぁ大体いつもこんなもん。いらいらしながら待っていたようだが、あせっても仕方ない。

 10:30に熊本の両親と妻が迎えに来てくれ、ほどなく会計伝票も来たので窓口で支払いを済ませて退院した。短期間だったし慣れているので淡々としたものだった。次はいつになるやら。でもまぁ少なくとも新病棟に移転してからになりそうなので一安心。

 

 

【本日の投薬】

○朝:ビオスリー、ラデン、フェロチーム、イムラン

○昼:ビオスリー、エレンタールボトル1

○夜:ビオスリー、ラデン

 

【大・小】

○大:1

○小:10

 

 

おしまい