日向サンパーク温泉 お舟出の湯

データ

公式ホームページ

http://www.city.hyuga.miyazaki.jp/kanko/onsen/

泉質

ナトリウム-塩化物温泉
(旧泉質名 純食塩泉)
(低張性中性温泉)

泉温

37.5℃(調査時の気温21.7℃)

湧出量

127.3 リットル/分(動力)

知覚的試験

微褐色透明無臭微塩味
(採水4時間後:褐色透明無臭微塩味)

水素イオン濃度

pH6.9(試験室での値:pH6.87)

密度(比重)

1.0007(20℃)

蒸発残留物

3.385 g/kg(180℃)

ラドン(Rn)含有量

未測定

浴槽

循環式

営業時間

AM10:00〜PM10:00

料金

大人

 500円

(中学生以上)

小人

 300円

(4歳から小学生まで)

多目的浴室

 1,000円

/1時間(超過料金:500円/30分)

小休憩室

 1,000円

/1時間(超過料金:500円/30分)

※ 多目的浴室,小休憩室の料金には入浴料を含まない。

定休日

毎週月曜日(祝日の場合は翌日)

場所

国道10号線沿い。道の駅「日向」の奥。[地図


調査記録

調査日:2004年1月4日<日> 調査人:だだ星人

 2002年7月に死者7人を含む300人近いレジオネラ菌集団感染者を出し、営業を停止していた「日向サンパーク温泉 お舟出の湯」が、約1年4カ月ぶりに営業を再開したと聞いて行ってみた。

 到着したのは午後3時頃。ここ「日向サンパーク温泉 お舟出の湯」は道の駅「日向」に併設しており、正月休みとあってか駐車場にはかなりの車が停っていた。駐車場脇には事故(事件?)で亡くなられた方々の冥福を祈って、慰霊碑がひっそりと建ててある。駐車場にバイクを停めて館内に入ると、そこはロビーになっており受付が見当たらない。ん?入る場所を間違えたか?と思い、外に出て周囲を見渡すが、他に入口はない。再び館内に入りロビーを奥の方に進むと発券機があり、その奥に受付はあった。

 受付の右上には各浴槽の残留塩素濃度がリアルタイムでデジタル表示してある。しかし、残留塩素濃度は表示されているが、適性値が掲示されていない。一般の人はその数字だけを見ても、それが適性値かどうかは分からないのではないだろうか? 保健所では 0.2〜0.4 mg/L と指導しているが、各浴槽の残留塩素濃度は 0.5 mg/L 程度を示している。これだけの塩素を入れればレジオネラ菌は撲滅できるだろうが、そんなに塩素を入れても良いのだろうか? 塩素を入れることによって発生するトリハロメタン(発ガン性物質)の量の方が心配である。細菌をも殺してしまう塩素が、細菌よりも弱い人間に良いはずがない。

 受付の奥は100円リターン式の下駄箱があり、そこに靴を預けて、階段で地下(?)に下りるようになっている。階段脇にはエレベータもある。階段を下りると大広間や売店があり、そこを右に進むと浴室がある。地下といっても大広間や浴室の海側は、全面ガラス窓となっており、展望は素晴らしい。眼下には岩間に砕け散る太平洋の荒波、天気が良ければ遠くに水平線を望むことができる。

 浴室内は、ヒバ材で造られた木製の湯船とサウナと水風呂、外には石造りの露店風呂がある。木製の湯船には滑り止めを施したスロープも付けられている。女湯は十和田石の湯船になっているらしく、男湯,女湯は週替わりとのことだった。お湯は無色透明で塩素臭が強い。注ぎ口からはお湯が注がれているが、こちらの湯は塩素臭がしない。おそらく非循環の源泉を注いでいると思う。注ぎ口の奥を覗くと、一本のパイプからお湯が注がれているが、その脇にもう一本パイプがあった形跡がある。そこは盲板で塞がれていた。以前は、この塞がれてしまったパイプから循環湯が注がれていたのであろう。

 大広間は80畳程の畳の間となっており、ウドンやカレー等の軽食コーナーもある。一階にはレストランもあり、お舟出御膳(1,280円)や、チキン南蛮定食(800円)などの定食類も味わえる。館内は徹底したバリアフリーの造りとなっており、浴室内まで車椅子で行くことも可能だ。車椅子の無料貸し出しもしている。他にも介護用リフトを備えた多目的浴室(別料金)もある。

 温泉というには程遠いお湯だが、設備や眺めは素晴らしい。時間制限も無いので、のんびりとリゾート気分を楽しむには良い施設かもしれない。

(※ 施設内に掲示してある分析書より引用)
温泉分析書

宮衛環研温第114号

1.申請者

 日向市本町10番5号

 日向市長 □□ □□

 

2.温泉名及び湧出地

 日向サンパーク温泉

 日向市大字幸脇字土手内303番地5

 

3.湧出地における調査及び試験成績

(イ)調査及び試験者 

宮崎県衛生環境研究所 □□ □□

(ロ)調査及び試験年月日 

平成9年11月27日

(ハ)泉温 

37.5℃(調査時の気温21.7℃)

(ニ)湧出量 

127.3 L/min(動力)

(ホ)知覚的試験 

微褐色透明無臭微塩味

(ヘ)pH値 

6.9

(ト)ラドン(Rn) 

 

4.試験室における試験成績

(イ)調査及び試験者 

宮崎県衛生環境研究所 □□ □□

(ロ)調査及び試験年月日 

平成10年1月13日

(ハ)知覚的試験 

褐色透明無臭微塩味(採水4時間後)

(ニ)密度

1.0007(20℃)

(ホ)pH値 

6.87

(ヘ)蒸発残留物 

3.385 g/kg(180℃)

 

5.試料1kg中の成分、分量及び組成

(イ)陽イオン

成  分
 ミリグラム 
mg
 ミリバル 
mval
 ミリバル% 
mval%

ナトリウムイオン 

Na+

1226 

53.33 

89.69 

カリウムイオン 

K+

5.0 

0.13 

0.22 

アンモニウムイオン 

NH4+

0.3 

0.02 

0.03 

マグネシウムイオン 

Mg2+

11.4 

0.94 

1.58 

カルシウムイオン 

Ca2+

85.0 

4.24 

7.13 

アルミニウムイオン 

Al3+

1.2 

0.13 

0.22 

鉄(II)イオン 

Fe2+

18.8 

0.67 

1.13 

亜鉛イオン 

Zn2+

0.1 

0.00 

0.00 

陽イオン 計

1348 

59.46 

100.00 

  

(ロ)陰イオン

成  分
 ミリグラム 
mg
 ミリバル 
mval
 ミリバル% 
mval%

フッ素イオン 

F

2.9 

0.15 

0.26 

塩素イオン 

Cl

1895 

53.46 

93.05 

臭素イオン 

Br

5.3 

0.07 

0.12 

ヨウ素イオン 

I

1.3 

0.01 

0.02 

硫酸イオン 

SO42−

122.6 

2.55 

4.44 

炭酸水素イオン 

HCO3

73.8 

1.21 

2.11 

陰イオン 計

2101 

57.45 

100.00 

 

(ハ)遊離成分
   非解離成分

成  分
 ミリグラム 
mg
 ミリモル 
mmol

メタケイ酸   

H2SiO3

11.0 

0.14 

非解離成分 計

11.0 

0.14 

   溶存物質(ガス性のものを除く) 3.460 g/kg

 

   溶存ガス成分

成  分
 ミリグラム 
mg
 ミリモル 
mmol

遊離二酸化炭素   

CO2

22.4 

0.51 

遊離硫化水素   

H2S

検出しない 

− 

溶存ガス成分 計

22.4 

0.51 

   成分総計      3.482 g/kg

 

(ニ)その他微量成分

チオ硫酸イオン

 0.07 mg/kg 

総ヒ素

 0.01 mg/kg 

マンガンイオン、銅イオン、鉛イオン、総水銀

 検出しない 

 

6.泉質

  ナトリウム−塩化物温泉
  (旧泉質名 純食塩泉)
  (低張性中性温泉)

 

7.禁忌症、適応症

  別表による

 

      

平成10年1月16日
宮崎市学園木花台西2丁目3−2
宮崎県衛生環境研究所長 □□ □□


■ 「日向サンパーク温泉 お舟出の湯」連絡先
 住所:〒889-1112 宮崎県日向市大字幸脇303番地5
 TEL:0982-56-3800
 FAX:0982-56-3805


戻る