秩父川端温泉 凡の湯

データ

公式ホームページ

http://www.sg-chichibu.co.jp/


源泉名

秩父川端温泉 梵の湯(1号井戸)

泉質

ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉
(低張性・アルカリ性・冷鉱泉)

泉温

16.1℃(調査時に於ける気温21℃)

湧出量

12 リットル/分(掘削・動力揚湯)

知覚的試験

微白濁微塩味無臭、ガス発泡有り
試験室では:無色澄明微塩味殆ど無臭

水素イオン濃度

pH8.6(試験室での値は pH8.60)(ガラス電極法)

密度(比重)

1.0004(20℃/4℃)

蒸発残留物

2.896 g/kg(110℃)

ラドン(Rn)含有量

不明


源泉名

秩父川端温泉 凡の湯(2号井戸)

泉質

ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩冷鉱泉
(低張性・アルカリ性・冷鉱泉)

泉温

16.5℃(調査時に於ける気温20℃)

湧出量

11 リットル/分(掘削・動力揚湯)

知覚的試験

無色澄明微弱塩味僅微硫化水素臭
試験室では:無色澄明微弱塩味硫黄臭有り

水素イオン濃度

pH9.1(試験室での値は pH9.03)(ガラス電極法)

密度(比重)

0.9992(20℃/4℃)

蒸発残留物

1.434 g/kg(110℃)

ラドン(Rn)含有量

不明


浴槽

循環式(1号井戸と2号井戸の混合泉)

営業時間

AM10:00〜PM10:00(受付はPM9:00まで)

料金

[大人]550円(中学生以上)
[小人]350円(3歳以上中学生未満)
[幼児]200円
[回数券]5,500円(11枚つづり)

定休日

年中無休

場所

秩父市と皆野町との境目付近の荒川沿い。オートキャンプ場「スプラッシュガーデン秩父」に併設した温泉。[地図


調査記録

調査日:2003年2月16日<日> 調査人:ONKEN21

 埼玉県秩父市の秩父川端温泉「凡の湯」へ行ってきました。最初は白寿の湯か満願の湯へ行こうと思ったのですが、いまだ入浴したことのない「凡の湯」としました。かんぽの宿寄居に次ぐ地元・埼玉初湯シリーズ第2弾です。私は秩父の血筋なのですが、本当、地元の温泉には行かないんです。

 ちょっと用があったので、児玉町から県道秩父・児玉線を小山川に沿って秩父方面へ。この県道は児玉地域や群馬方面から秩父への行き来や、国道140号渋滞時の抜け道として便利です。途中、皆野町の満願の湯を横目(あっ、ポリタン忘れた!)に国神交差点を右折(長瀞方面は左折)大渕交差点を左方向へ直進、皆野橋の交差点のちょっと先を看板に従って左折です。所在地は秩父市ですが、皆野町の荒川対岸に位置しています。

 凡の湯は「秩父スプラッシュガーデンキャンプ場」内にありますが、真冬の日曜の夕方とあってさすがキャンプの方はいません。でも土曜の午後など真冬でもキャンプされる方がいるんでしょうか?夏はキャンプ客で混みそうなので、あえて冬に行ってみたわけです。文字通り穴場で入浴客も2〜3人とすいていました。

 凡の湯玄関で下駄箱に靴を置いて椅子や畳敷きの休憩所を通って受付へ。まず入る前、受付で気さくそうな管理人のおじさんから、初めての方に対し

  • シャワーやカランの湯は温泉のためヌルヌルします。
  • 浴槽へ入る前に体をよく洗って下さい。皆そうしておりますので…
  • 浴槽の湯を汲み出さないで下さい。湯面で温度を調整しておりますので…

との注意を丁寧にしていただきます。入浴料は550円と加熱湯ばかりの秩父では安いですね。

 鍵つきロッカー(コイン不要)のある脱衣所は屋内で暖房も効いていますが、浴場は屋外なので冬は風除けのビニールカーテンで覆われています。冬だと露天風呂の開放感がありませんね。カランも屋外なので、寒くて結構ツライです。カランの部分だけでも畑のビニールハウスみたいなもので覆えないものでしょうか?浴槽は保温構造で長野県産の鉄平石を使用しているようです。

 温泉ですが、かんぽの宿寄居同様衝撃を受けました。カランを捻ると、最初は冷えた源泉ですが、次第に温かくなります。カランの湯はやや硫黄臭がし、肌にかけるといきなりヌルヌルしてきます。浴槽の湯も硫黄臭はカランよりうすいものの、常にヌルヌルします。カランと浴槽では別源泉でしょうか?出た後もさっぱり感と温もり感が半端ではないです。お湯の湧出量は少なく加熱循環のようですが、温泉そのものの成分によるものなのか、すごくいいお湯でした。秩父では一番いいお湯かも。

 分析書は休憩所の壁に2種類の源泉別に大きく拡大されたものが掲げられています。具体的な数値はガウスさんのページ、及び下記レポートにあるので、そちらをご覧下さい。一部だけ引用すると

 源泉名:梵の湯(1号井戸)
12L/分(掘削、動力揚湯)、16.1℃(冷鉱泉)、pH=8.6、
溶存物質総量 3,119g/kg
 源泉名:凡の湯(2号井戸)
11L/分(動力揚湯)、16.5℃(冷鉱泉)、pH=9.1、
溶存物質総量 1,567g/kg
 泉質:ナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉

 露天風呂からの眺めは冬はビニールに覆われて何も見えませんが、そのビニールの外へ出てみても壁に覆われて眺めはありません。壁の外を覗くと荒川の眺めとまわりの山々が少し望めます。露天の一角に源泉の出る蛇口がありましたが、無断持ち出しが多いのか、コックはありませんでした。

 このあとは併設の焼き肉処凡へ。牛カルビで680円、ワカメスープ300円、ライス200円の税込1230円。焼き肉は大変おいしかったです。秩父って焼肉屋(ホルモン焼)が多いそうですよね。さすがです。すばらしい温泉においしい焼肉、さらにキャンプ(もち夏のことです)と来れば最高ですね(^_^)

 帰りは国道140号の旧道を長瀞・寄居経由で帰りました。有料の皆野寄居バイパスなら早いんですが、お金なーい(^_^;)。自宅からは児玉経由でも寄居経由でも約45分です。また、ろう梅咲く長瀞からは一番近い温泉になるので、ついでに利用されてみてはいかがでしょう。公式HPの地図をよくご確認下さい。

 スプラッシュガーデン秩父オートキャンプ場
 埼玉県秩父市小柱字川端326-2
 TEL:0494-62-0662

調査日:2002年11月23日<土> 調査人:だだ星人

 この温泉の存在を知ったのは、昨年の夏だった。キャンプ場に併設した施設で、夏場はキャンプ場利用者で混んでいるだろうと思い、その時は入らなかった。それから1年以上も経った。季節は秋を通り越して冬の気配も感じる。そろそろキャンプ場も空いてくる頃である。

 キャンプ場に着いたのは午後1時頃。駐車場には数台の車が停めてある。テントサイトには1張りのテントが張ってあるのみで、キャンプ場にはただ冷たい空気が吹き抜けているだけだった。今日がチャンスだ!。早速、キャンプ場の受付に向かうと、温泉の受付は別とのこと。。f^^? 気を取り直して「凡の湯」のドアを開けると奥の方に受付があった。料金を支払うと「初めてですか?」と聞かれる。そこで「はい」と答えると、
 1.体を洗ってから湯に浸かること。
 2.湯船にタオルを入れないこと。
 3.シャワーにも源泉を使っている。
 4.ヌルヌルするけど、石鹸ではない。
 5.湯船の湯は汲み出さないこと。
 6.etc.
との説明を受けます。殆どは入浴のマナー(項1,2)についてですが、最近は、そういうマナーを知らない人を多く見受けます。

 浴室に向かうと、脱衣所には暖房が入れてあった。ロッカーも鍵付きだ。トイレも綺麗です。とてもキャンプ場の温泉とは思えない。。服をロッカーに脱ぎ入れ、浴室のドアを開けると、そこは露天風呂だった。内湯は無いようである。さすがはキャンプ場だ f^^?。露天風呂の周りはビニールシートで覆われていて、風が当たらないようになっている。カランは4つ(5つだったかも)。湯船には7〜10人が入れる程度です。幸いにして他には客がいません(^^)v
 カランの蛇口をひねると、泡のようなお湯が出てきた。触るとヌルヌルする。口に含むと僅かに硫黄臭も感じる。な、なんだ?このお湯は。。体を洗うとヌルヌル感が更に増す。凄いぞ! ワクワクする気持ちを抑えて湯船に飛び込むと、ヌルヌル感はそれ程ではない。あれれ? あのヌルヌル感は何処に消えたのでしょう? どういう事かと思い、浴槽を調べてみると循環式でした(でも、塩素臭はしない)。循環により泉質が変わったのでしょうか?謎です。

 湯上がりに、受付のご主人に尋ねたところ、浴槽はの循環式で、お湯は1号井戸と2号井戸の混合泉、加水はしていないとのこと。カランの湯は半分くらいに薄めてるとのことでした。しかし、、半分に薄めてもあれ程のヌルヌル感があるとは、恐るべき温泉です。もし、源泉100%の掛け流しだったら、どういう事になるのでしょう。

■ 源泉名:秩父川端温泉 梵の湯(1号井戸)
  試料1kg中のおもな成分、分量及び組成

 陽イオン成分
 ミリグラム
 ミリバル
 ミリバル%

 ナトリウムイオン

(Na+)

1,077 

46.58 

98.82 

 カリウムイオン

(K+)

2.3 

0.06 

0.13 

 マグネシウムイオン

(Mg2+)

1.9 

0.16 

0.34 

 カルシウムイオン

(Ca2+)

5.6 

2.28 

0.59 

 アルミニウムイオン

(Al3+)

0.4 

0.04 

0.08 

 鉄(II)イオン

(Fe2+)

0.5 

0.02 

0.04 

 マンガンイオン

(Mn2+)

<0.05 

− 

− 


 陽イオン 計

1,088 

47.41 

100 

 

 陰イオン成分
 ミリグラム
 ミリバル
 ミリバル%

 フッ素イオン

(F)

1.1 

0.06 

0.12 

 塩素イオン

(Cl)

1,177 

33.20 

68.79 

 臭素イオン

(Br)

− 

− 

− 

 ヨウ素イオン

(I)

− 

− 

− 

 硫化水素イオン

(HS)

0.3 

0.01 

0.02 

 硫酸イオン

(SO42−)

3.5 

0.07 

0.15 

 炭酸水素イオン

(HCO3)

723.7 

11.86 

24.58 

 炭酸イオン

(CO32−)

91.8 

3.06 

6.34 


 陰イオン 計

1,997 

48.26 

100 

 

 非解離成分
 ミリグラム
 ミリモル

 メタケイ酸

(H2SiO3)

12.5 

0.16 

 メタホウ酸

(HBO2)

21.6 

0.49 

 メタ亜ヒ酸

(HAsO2)

<0.01 

− 


 非解離成分 計

34.1 

0.65 

 

 溶存ガス成分
 ミリグラム
 ミリモル

 遊離二酸化炭素(遊離炭酸)

(CO2)

<0.1 

− 

 遊離硫化水素

(H2S)

<0.1 

− 


 溶存ガス成分 計

− 

− 

 

  ・溶存物質計(ガス性のものを除く)

: 3.119 

g/kg

  ・成分総計

: 3.119 

g/kg

 

 その他の微量成分

 

 

 

 総水銀

(Hg)

0.0005

mg/kg以下

 銅

(Cu)

0.05

mg/kg以下

 鉛

(Pb)

0.05

mg/kg以下

 

 <平成12年7月19日 財団法人 中央温泉研究所>

 

■ 源泉名:秩父川端温泉 凡の湯(2号井戸)
  試料1kg中のおもな成分、分量及び組成

 陽イオン成分
 ミリグラム
 ミリバル
 ミリバル%

 ナトリウムイオン

(Na+)

523.2 

22.76 

99.04 

 カリウムイオン

(K+)

1.2 

0.03 

0.13 

 マグネシウムイオン

(Mg2+)

1.1 

0.09 

0.39 

 カルシウムイオン

(Ca2+)

1.4 

0.07 

0.30 

 アルミニウムイオン

(Al3+)

0.2 

0.02 

0.09 

 鉄(II)イオン

(Fe2+)

0.2 

0.01 

0.04 

 マンガンイオン

(Mn2+)

<0.05 

− 

− 


 陽イオン 計

527.3 

22.98 

100 

 

 陰イオン成分
 ミリグラム
 ミリバル
 ミリバル%

 フッ素イオン

(F)

0.9 

0.05 

0.22 

 塩素イオン

(Cl)

372.7 

10.51 

45.36 

 臭素イオン

(Br)

− 

− 

− 

 ヨウ素イオン

(I)

− 

− 

− 

 硫化水素イオン

(HS)

0.9 

0.03 

0.13 

 硫酸イオン

(SO42−)

24.6 

0.51 

2.20 

 炭酸水素イオン

(HCO3)

488.7 

8.01 

34.57 

 炭酸イオン

(CO32−)

121.8 

4.06 

17.52 


 陰イオン 計

1,010 

23.17 

100 

 

 非解離成分
 ミリグラム
 ミリモル

 メタケイ酸

(H2SiO3)

14.6 

0.19 

 メタホウ酸

(HBO2)

15.6 

0.36 

 メタ亜ヒ酸

(HAsO2)

<0.01 

− 


 非解離成分 計

30.2 

0.55 

 

 溶存ガス成分
 ミリグラム
 ミリモル

 遊離二酸化炭素(遊離炭酸)

(CO2)

<0.1 

− 

 遊離硫化水素

(H2S)

<0.1 

− 


 溶存ガス成分 計

− 

− 

 

  ・溶存物質計(ガス性のものを除く)

: 1.567 

g/kg

  ・成分総計

: 1.567 

g/kg

 

 その他の微量成分

 

 

 

 総水銀

(Hg)

0.0005

mg/kg以下

 銅

(Cu)

0.05

mg/kg以下

 鉛

(Pb)

0.05

mg/kg以下

 

 <平成12年7月19日 財団法人 中央温泉研究所>


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