中津川の河原の鮮やかな紅葉と茶色く濁った源泉の一部を見ながら、吊橋を渡り、左手にキャンプ場の管理棟と中津川温泉の露天風呂・内風呂が一つずつあります。キュンプ場内に入ると、管理人の奥さんが声を掛けに見え、日帰り入浴を希望して、一人500円を払います。露天風呂が男子用ですが、お客の少ない日は内風呂を男女を時間交代で使用します。11/3は連休のためか、露天風呂を急遽沸かしていましたが、準備中のため内風呂の方へ入ることになりました。
古いログ造りの内湯へ入ると脱衣所とボイラー、洗面所があり、奥の扉の向こうに待望の風呂があります。風呂はの冷鉱泉(管理人によると泉温17℃)とのことで狭いものを予想していましたが、結構広くて10人は入れそう。窓からはもみの木々の間から中津川の清流や真っ赤な紅葉も望まれます。露天風呂は板塀で囲まれてしまっているので、内風呂の方がかえって眺めがいいです。
温泉はすごく濃く茶色に濁っており、無臭です。注ぎ口となる蛇口は二つあり、向かって右はやや鉄味のする無色透明の冷たい源泉、左は真湯を沸かした熱いお湯が少しずつ注がれています。カランは6ヶ所あり、うち2ヶ所はシャワーで他4ヶ所は冷たい源泉と熱い真湯の蛇口がセットであります。カランまで温泉を使うとは湯量が豊富なだけあります。管理人によると、湧出量は170L/分で、掘削なしの自然湧出らしいです。温泉の源泉はボイラーで直接沸かさず、熱い真湯を加えながら、適温にする好ましい方法です。排水溝が1つあるだけで、それも吸込んでいないので循環しておらず、ため湯状態。でもお湯を毎日取り替えているのでお湯も新鮮です。私が一番風呂で、他に入浴客もなくいいお湯を実感できました。湯上り後は鉄分のせいかものすごく温もり感が持続します。気温は5℃だったのですが、寒くないです。伊香保温泉や下仁田の某個人の温泉に似ているかな。
さてナゾの温泉の成分表ですが、成分表別表と公衆浴場営業許可書と適応症など決定書のみ脱衣所に掲示してありました。成分表はありません。後で管理人に聞いたのですが、成分分析はしてあるようですが、話の様子から「成分表見せてください」とは言えなかったですね(^_^;)。フレンドリーな管理人の話の調子からして、私が、ここが温泉であるのか疑っていると誤解されては困るので(^^ゞ。成分表別表は以下の通りです。
- 【甲第2165号−別表】
- 1.源泉名:
- 中津川温泉
- 2.源泉所在地:
- 埼玉県秩父郡大滝村大字中津川264(中津川対岸から引湯)
- 3.温泉分析申請者:
- 同上243 有限会社幸島産業 代表取締役 幸島●●
- 4.判定:
- 温泉法第2条別表中に示された鉄(Fe2+
Fe3+)及びメタケイ酸(原本はメタイケ酸)(H2SiO2)の項で温泉法の温泉に適合する。
- === 途中省略 ===
- 別表作成年月日及び作成者:
- 昭和63年8月15日 財団法人 中央温泉研究所
-
- 【公衆浴場営業許可書】
- 指令:秩保第3-22号
- 昭和63年10月14日昭和63年9月26日付けで申請のあつた下記の公衆浴場の経営については、公衆浴場法〜の規定により、別記条件を付して許可する。
- 公衆浴場名称:
- 中津川温泉 所在地:同上中津川271番地
入浴後は代表取締役の管理人と温泉談義。
管理人さん、非常に気さくな方で日帰り入浴のみにもかかわらず、お茶や焼餅2個もいただいてしまいました。この温泉のことを知りたがっている人が多いことを伝えると、「どうか宣伝よろしくお願いします。」と温泉の宣伝と日帰り入浴も歓迎する意を示しておられました。私がかなりの温泉通であることを知ると、この温泉の歴史(百穴、両神、北本宗教法人の湯に次いで埼玉県内では4番目に古い)とか湯量測定法、温泉に蚊が集るお話、周辺の温泉施設のことなどいろいろと話が弾みました。管理人はかなり温泉に詳しいですね。
なお今年は11/16(土)までの営業で、それ以後は冬季閉鎖し、4月下旬に再開するそうです。
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