青木村内の田沢温泉と沓掛温泉を入り比べてみたいと思い、私にしては珍しくハシゴ湯。田沢温泉から来た道を引き返しR143へ。ちょっと行って青木交差点を鹿教湯温泉方面へ右折(上田方面からは左折)。少し走って沓掛温泉方面へ左折。丘を上がると点々と温泉宿があり、一番上に沓掛温泉共同浴場の「小倉乃湯(おぐらのゆ)」があります。駐車場は小倉乃湯を通り過ぎた左手にたくさんあります。
沓掛温泉も平安時代からの古い歴史があります。平安時代の国司の滋野親王が眼を患い入湯したところ治ったので、薬師堂を建てて温泉の守護神として、崇められた時から開湯されたという。温泉裏山の山容が京都の小倉山に似ていたことから、京都を偲ばれて「小倉乃湯」と名付けられた。 (小倉乃湯チラシより)
小倉乃湯の向かって左手には有乳湯同様洗い場があり、こちらは広くてお湯が溜めてあります。湯の注ぎ口の管の先には湯小屋があり、そこが源泉だとわかります。小倉乃湯もまた新しく1996年に改築されており、こちらは有乳湯ほど立派な造りではないです。玄関の庇のみ寺社造りです。浴室は有乳湯と全く同じのタイル張りで、ちょっと没個性かなと思いました。ちなみに改築前の「小倉乃湯」は求人ジャーナル社のHPで偲ぶことができます。
まず中へ入ると券売機があり、150円の入浴券を買い、受付に渡します。小倉乃湯のチラシあり。有乳湯のような水質検査表はどこにも見かけませんでした。入って左手が男湯で、右が女湯、脱衣所ののれんの手前には2階へ行ける階段があり、2階は9〜18時まで休憩所(アルコール持込禁止)となっています。
浴室は有乳湯から比べると非常にすいていて4〜5人しかいません。浴槽は2つに仕切られ、奥は熱めの湯、手前は寒いくらいぬるーいお湯が掛け流されています。2種類の源泉をそのまま別々の浴槽に満たしたものだそうです。共に無色透明でかすかに硫黄臭がし、ツンとくる硫黄(腐卵)味がします。田沢温泉有乳湯の方が硫黄味も強く、泉温も高いようです。ただし、こちらは寒いくらいぬるいお湯なのでいくらでも長湯ができます。田沢で湯疲れ気味だったので、沓掛のヌルイお湯が何とも気持ちいいです。1時間近くまったりしてしましました。やはり、田沢の後、沓掛に入ることをオススメします。
ぬるい浴槽から出たあとは寒いくらいでしたが、服を着るとすぐにポカポカしてきます。そして浴後の肌触りがものすごくいいのです。翌日も1日ツルツル感が持続し、このような肌触りは群馬の幡谷温泉ささの湯以来と思われる程でした。さすが、長年の歴史に裏付けられた名湯にふさわしいと感じました。
分析表は脱衣所内にありました。以下の通りです。
(※
施設内に掲示してある分析書より引用)
温泉分析書
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源泉名及び湧出地
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源泉名
温泉地名
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沓掛温泉3号泉源泉
沓掛温泉
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試験成績
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泉温・源泉
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39.5℃
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水素イオン濃度
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pH 9.53
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蒸発残留物
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305mg/kg
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試料1キログラム中に含有する成分、分量及び組成
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陽イオン成分
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ミリグラム
mg
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63.4
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1.2
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25.8
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0.05
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0.1
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陽イオン 計
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90.6
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陰イオン成分
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ミリグラム
mg
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0.5
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38.5
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0.5
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1.5
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115.0
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6.7
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11.4
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0.8
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陰イオン 計
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174.9
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非解離成分
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ミリグラム
mg
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39.2
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非解離成分 計
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39.2
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溶存物質・成分総計 304.7mg/kg
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泉質:アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性温泉)
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平成10年1月29日
長野県薬剤師会 検査センター
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小倉乃湯を出発したのはすでに夜19時30分。時間があれば鹿教湯温泉に抜け、高梨共同浴場や大塩温泉会館、霊泉寺温泉共同浴場などハシゴしてみたかったのですが、時間的に無理でした(^_^;)特に霊泉寺温泉は掛け流しでレジオネラが検出されたため、今どうなっているのか確認したいと思っていたのですが…(信濃毎日新聞記事)
帰りは佐久平駅のファミレスで21時に遅い夕食、内山峠経由R254で帰りました。自宅についたのは23:30。貧乏なため高速を使えないのはつらいですね(T_T)。
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