長野ICを降りて細かい道をくねくねと行ったところに「加賀井温泉
一陽館」はあった。木造2階建ての鄙びた感じの建物で、向かって右側の建物が浴室、左側が売店と受付になっている。昔は宿泊客も取っていたらしいが、現在は日帰り入浴のみとのこと。
初めて入浴する人は、まず館主の講義を受けなくてはならない。まず源泉を見せてもらい、次に泉質についての説明、続いてお風呂の説明と、事細かに教えて下さいます。
浴室は、男女別の内湯と、混浴の露天風呂があり、内湯は縦に長い湯船で、脱衣所はその湯船に沿ってすぐ脇ににあります。洗い場はありません。露天風呂は温度の違う湯船が二つあり、内湯とは源泉(井戸)が違うらしい。お湯を舐めてみると若干味が異なる。露天風呂にも脱衣籠が用意されてるが、内湯の脱衣所で脱いで、そのままストリーキング状態で露天風呂に移動するのが、ここの主流らしい。
お湯は茶褐色をした如何にも効きそうな湯で、湯船の周りはもとより、ケロリン桶にまでその成分がぎっしりとこびり付いていて、成分の濃さがうかがえる。注ぎ口にコップが備え付けてあるので飲んでみると、ショッパイやら苦いやらで飲めたものではありません。まさに「良薬は口に苦し」です。
- ■ 試料1kg中の成分、分量及び組成
陽イオン成分
|
ミリグラム(mg)
|
水素イオン
|
(H+)
|
−
|
リチウムイオン
|
(Li+)
|
−
|
ナトリウムイオン
|
(Na+)
|
2,307.0
|
カリウムイオン
|
(K+)
|
293.0
|
マグネシウムイオン
|
(Mg2+)
|
292.5
|
カルシウムイオン
|
(Ca2+)
|
1,233.0
|
アルミニウムイオン
|
(Al3+)
|
−
|
マンガンイオン
|
(Mn2+)
|
6.56
|
鉄(II)イオン
|
(Fe2+)
|
21.8
|
|
|
|
陰イオン成分
|
ミリグラム(mg)
|
フッ素イオン
|
(F−)
|
0.16
|
塩素イオン
|
(Cl−)
|
5,779.0
|
臭素イオン
|
(Br−)
|
−
|
ヨウ素イオン
|
(I−)
|
−
|
水酸イオン
|
(OH−)
|
−
|
硫化水素イオン
|
(HS−)
|
−
|
硫酸水素イオン
|
(HSO4−)
|
−
|
硫酸イオン
|
(SO42−)
|
250.5
|
リン酸水素イオン
|
(HPO42−)
|
0.2
|
炭酸水素イオン
|
(HCO3−)
|
1,900.0
|
炭酸イオン
|
(CO32−)
|
−
|
|
|
|
非解離成分
|
ミリグラム(mg)
|
メタケイ酸
|
(H2SiO3)
|
154.2
|
メタホウ酸
|
(HBO2)
|
794.5
|
メタ亜ヒ酸
|
(HAsO2)
|
0.341
|
|
|
|
溶存ガス成分
|
ミリグラム(mg)
|
遊離二酸化炭素
|
(CO2)
|
795.0
|
遊離硫化水素
|
(H2S)
|
−
|
-
- 分析年月日:昭和58年3月18日
- 分析機関:長野県衛生公害研究所
|