調査日(12/22)は冬至でしたね。ユズ湯を楽しまれた方もいたのでは。
で、私ですが昨日は一家そろって、ばんどうの湯へ。大人数で訪れるにはやはり入浴料の安い温泉がいいだろうと考えて、群馬県北橘村のばんどうの湯に。
冬至とは知らなかったのですが(今時の若者です^_^;))、ばんどうの湯でユズ入りの袋が内湯・露天風呂共沈んでいたので、「あっ、そうか!」とわかった次第です。ちょっとアブラ臭に押され気味で、ユズが入っていること自体気付く人が少なかったですね(^_^;)。
ちなみに数年前はユズ湯を求めて秩父の日帰り温泉へ電話しまくったことがあるんですが、どこでもやっておらず、ガッカリしたことがあります。やはり、群馬では他との競争が激しいのでこう言ったサービスもまた重要なんでしょうね。
きたたちばな温泉は分析書では1417L/分あるのですが、上毛新聞の記事によると、最近は湧出量は3分の1にまで減少しており、お隣の老人休養センター「城山荘」への温泉給湯の停止を検討していたとか?
そんな状況で温泉スタンドの再開は望むべくもなく、行ってみましたら出入り口にロープが張ってあり、もう二度と再開しないでしょう。以前はタンクから熱い温泉を排水溝へガバガバ捨てていましたが、今は見る影もありません。でも、ばんどうの湯の排水溝からは掛け流しとなった温泉をいまだガバガバと捨てているのを目撃^^)まだまだ心配には及ばないようで安心しました。
今回は3月以来の再訪で前回は夜景でしたが、今度は昼間です。前回と同じ左手、「春風の湯」でした。ここは男女交代制なので泡風呂付の「彩雲の湯」にもいつか入ってみたいと思っていたんですが…。本日は連休の中日で非常に混んでいて、カランは行列待ち状態。
内湯は2〜3ヶ所の吸込がある一方、大量オーバーフローの半循環半掛け流し。カルキ臭は一切なし。露天風呂は前回よりオーバーフロー量が多く、ボコボコボコと排水溝が音を立てて捨てているほどの掛け流し。塩味とアブラ臭も健在。今回は分析書の下にレジオネラ菌不検出と書いてある水質検査書が張ってあり、問題の大きさを痛感しました。浴後は非常に温まり、夏だと大汗なんでしょうけど、今は寒いので気持ちいいです。冬向けの湯ですね。
「スカイテルメ渋川」との対抗上か、来年元旦午前0時より営業し、初日の出を見ることができるそうです。でも露天風呂は壁越しで地平線から初日の出を見るのは難しいかな?また、12/1より「ぽいんとかーど」を導入し、有料入館者(身障者含む)一人につき一ポイント押印、15ポイントで、次回の入館(2時間以内)が無料となるそうです。安いのに競争が熾烈ですね^^)
以下、閉鎖された温泉スタンドにあった掲示物と分析書(2001年9月分析)より引用します。
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北橘温泉ばんどうの湯について
ばんどうの湯の源泉地は、井戸の掘削中に泥岩層の湖沼堆積物(太古の木片)や火砕流堆積物、火山灰等の地層が確認できたことから、昔ここが湖や沼地であったことが分かりました。
どのくらい昔かと云いますと、今から約2,000万年〜200万年前の新生代新第三紀中新世〜第四紀と呼ばれる時代です。
まだ鼻の短い象の祖先が湖の周りでのんびりと暮らしていた頃から原人が出現しマンモスを食べていた位の間です。
その後、火山活動が活発になり、火山噴出物が地表を覆い、噴火した火山の灰が大地に積もりました。
何万年もの間、様々な火山活動が繰り返されました。源泉の場所は、最新の調査の結果に基づき地下深部の温泉脈を推測してえらばれました。
そして、実際の井戸の掘削においても温泉の難しい泥岩層を主体とする地層の中から、炭化層の温泉脈を掘り当てました。
ばんどうの湯は、太古の湖の水が地下深部に閉じ込められ、火砕流堆積物や火山灰等のミネラル分を溶かし込んだ豊かな温泉です。
また、古来より大地に降り注いだ雨が地下水となり、赤城山・榛名山を代表とする山々に生み出された地層と地下水にかかる圧力がもつエネルギーによって自噴すると考えられます。
赤城山・榛名山に降る雨は、地表水となり坂東太郎(利根川)に流れ込み人々の生活を豊かにします。
地面にしみ込む地下水は、長い歳月を経て地下水脈さらに温泉脈となり、北橘温泉ばんどうの湯となって、人々の心を豊かにします。
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ばんどうの湯 命名の由来
源泉から見下ろす風景は雄大な利根の流れ、坂東太郎がゆったりと静かに流れています。
この川は全国有数な川として首都圏の貴重な水源とともに産業の発展に欠かすことのできない自然の宝物です。
また、ここから見る風景は、上毛三山をはじめ遥かな山並みが自然のパノラマを作り出し眺める人の心を和ませてくれます。
坂東橋をはじめこの地域には坂東という名が多く見受けられます。
こうしたことから最もふさわしい源泉名として「ばんどうの湯」にきまりました。
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温泉分析書
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申請者
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:群馬県勢多郡北橘村真壁2349番地1
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:北橘村長 □□
□□
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温泉名、源泉名
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:北橘温泉(源泉名:ばんどうの湯)
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及び
ゆう出地
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:群馬県勢多郡北橘村下箱田570
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(1)調査及び試験者
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:群馬県衛生環境研究所 □□
□□
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(2)調査及び試験年月日
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:平成11年9月8日
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(3)泉温
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:64.2℃(調査時の気温28.1℃)
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(4)ゆう出量
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:1417
リットル/分(掘削自噴)
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(5)知覚的試験
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:微黄褐色、透明
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(6)pH値
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:7.5
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(7)電気伝導率
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:1.38
S/m
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泉質:ナトリウム・カルシウム−塩化物温泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
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(1)陽イオン
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成 分
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ミリグラム
mg
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ミリバル
mval
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ミリバル%
mval%
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2,178
|
94.8
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77.13
|
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29.1
|
0.75
|
0.61
|
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2.78
|
0.23
|
0.18
|
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543
|
27.1
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22.06
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0.39
|
0.01
|
0.01
|
|
0.32
|
0.01
|
0.01
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陽イオン 計
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2,754
|
123
|
100.00
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(2)陰イオン
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成 分
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ミリグラム
mg
|
ミリバル
mval
|
ミリバル%
mval%
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1.8
|
0.10
|
0.07
|
|
4,523
|
128
|
99.36
|
|
4.23
|
0.09
|
0.07
|
|
38.9
|
0.64
|
0.50
|
|
0.1
|
0.00
|
0.00
|
陰イオン 計
|
4,568
|
128
|
100.00
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(3)遊離成分
ア.非解離成分
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成 分
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ミリグラム
mg
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ミリモル
mmol
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78.2
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1.00
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149
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3.39
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非解離成分 計
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227
|
4.39
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イ.溶存ガス成分
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成 分
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ミリグラム
mg
|
ミリモル
mmol
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(遊離炭酸)
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6.6
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0.15
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0.0
|
0.00
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溶存ガス成分 計
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6.6
|
0.15
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溶存物質(ガス性のものを除く)
(1)+(2)+(3)ア
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: 7.55
g/kg
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成分総計
(1)+(2)+(3)ア、イ
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: 7.56
g/kg
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(4)その他の微量成分
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総ひ素
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:
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検出せず。(0.005
mg/kg未満)
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銅イオン
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:
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検出せず。(0.002
mg/kg未満)
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鉛イオン
|
:
|
検出せず。(0.005
mg/kg未満)
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総水銀
|
:
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検出せず。(0.0005
mg/kg未満)
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源泉標識
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掘削許可年月日及び番号
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平成10年11月10日 群馬県指令薬第252号
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湧出口
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口径
165.20mm 深さ
1287.13m
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温泉権利者・管理者
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北橘村長
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以上、前日12/21に開館1周年を迎え、10万人目の入館者を達成した「ばんどうの湯」のレポでした。このHPもどうぞ。
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