雪景色と温泉を求めて新潟県魚沼地方をドライブしてきました。まず、第1湯目は六日町の「五十沢(いかざわ)温泉ゆもとかん」。
いつも下道主義の私も早く新潟へ突入すべく珍しく関越道に乗ります。この日は強風で、谷川岳PA付近は少し雪が降っていました。関越トンネルを越えると雪が1m以上積もっています。この日は晴れていて雪がまぶしいです。五十沢温泉の最寄のインターは六日町ですが、一つ手前の塩沢石打インターで下ります。インター出口を左折、県道28号線を北へ走ります。大月トンネルを越え三国川ダムへ行く道を左折して看板で左へ少し入ると五十沢温泉があります。
五十沢温泉へ行く前に三国(さぐり)川ダムに立寄ってみます。冬でもダムまで除雪されており、ダムからは雪で真っ白なふもとの町を望むことができます。人っ子一人いませんが、美しい眺めですね。心が洗われるようです。ダムふもとには非温泉の「しゃくなげ湖露天風呂」(200円)がありますが、冬季(11月〜4月末日)は閉鎖されていました。
五十沢温泉ゆもとかんは「旅館のため、土日の満館時には日帰り入浴できません」との張り紙があり、念のため受付でお目当ての露天風呂へ入浴できるか聞いてみます。日曜のお昼頃のせいか、入浴できるとのことなので、喜んで入浴することにしました。
まず、玄関で靴を脱ぎますが、日帰り入浴の場合、用意されているビニール袋へ靴を入れて持ち歩くことになります。中はレトロチックで懐かしい雰囲気がします。入ってロビーの奥の方には「飲泉所」があり、硫黄の香りのするぬるい温泉を柄杓で飲む事ができます。ロビー右手の売店の奥に受付があり、ここで入浴料一人500円を払います。さらに右手へ入って廊下を歩くと途中に男女別の内湯があり、一番奥に混浴の「岩風呂」と「露天風呂」があります。手前の内湯は混浴できない方に配慮してか、女子用の方が大きいみたいです。ここのお湯にも入ってみましたが、大変熱いです。
初めに混浴風呂の「岩風呂」に入ります。岩風呂の内湯からしてとんでもなく広いです。脱衣所と風呂入口と洗い場は男女別で境には岩が積まれておりますが、数M先の温泉注ぎ口から先はつながっていて、ビックリです。露天風呂へ入るために奥まで行けば、お互い丸見えです。最初は女の方はいませんでしたが、後で勇気ある若い女性の方が一人入浴していました。
次に奥のドアを開けると大小2つの露天風呂があります。大きい方はたぶん信越地域の温泉では最も広いのではないかと思わせるような露天風呂です。雪の積もる新潟県でこれほど大きい露天風呂は貴重ですね。岩や木々の間からは真っ白な山々が望めて最高です。ただし、期待した雪は露天風呂ではすべて解けており、雪見風呂とはいきませんでした。新潟では珍しく青空ですばらしかったですが、雪降る露天風呂も最高でしょうね(^^)
肝心のお湯ですが、ほのかに硫黄臭して肌もスベスベしてきます。肌触りのいいお湯ですね。岩風呂は投入口1ヶ所で飲泉用の柄杓あり。洗い場に大量に掛け流し。露天風呂は竹筒2本(大)+1本(小)から大量に投入、中央の四角い切れ込みの中へ大量に掛け流されています。吸込み口やカルキ臭も一切なく、本物の掛け流し温泉です。ただ湯船がバカデカイので、鮮度については手前の浴室の湯の方が高そうです。
なお、ロビー左手奥へは新館に通じていて、途中右手へ入ると「月見の湯」と言う露天風呂があります。ここは宿泊者用で日帰りでは入浴できないかもと考え、入浴しませんでしたが、ちょっと覗いてみると、露天風呂からの雪原やまわりの山々の眺望がすばらしいです。混浴露天風呂は岩や木に囲まれ眺望はありませんが…。ちなみに月見の湯も浴槽へりから豪快に掛け流しでした。本当に広い露天風呂と豪快な掛け流し温泉に満足した五十沢温泉でした。
(※
1号井:手前の男女別浴室入口の分析書より引用)
成分分析書
分析依頼者
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:新潟県南魚沼郡六日町大字宮1254 □□
□□
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鉱水湧出地
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:新潟県南魚沼郡六日町大字宮1132−7
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採酌年月日
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:昭和52年4月27日
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採酌者
|
:新潟県六日町保健所温泉監視員 □□
□□
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試験項目
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分析結果
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外観
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:無色透明
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臭味
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:微硫化水素臭味
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源泉温度
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:52.0℃
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反応
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フェノールフタレン:微アルカリ性
メチルオレンヂ:アルカリ性
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水素イオン濃度指数
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:pH 9.10
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蒸発残留物
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:169.9
mg/kg
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比重
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:0.9987
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水鉱水1kg中に含有する成分(mg/kg)
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陽イオン成分
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ミリグラム
mg
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0.930
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34.99
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<0.1
|
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6.797
|
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<0.1
|
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<0.05
|
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<0.01
|
|
<0.01
|
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<0.02
|
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0.031
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<0.5
|
|
<0.01
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陽イオン 計
|
42.75
|
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陰イオン成分
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ミリグラム
mg
|
|
26.29
|
|
27.99
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1.115
|
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16.20
|
|
1.220
|
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0.771
|
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1.422
|
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21.50
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陰イオン 計
|
96.51
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遊離成分
(非解離成分)
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ミリグラム
mg
|
|
87.29
|
非解離成分 計
|
87.29
|
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成分総計 : 226.6
mg/kg
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■
分析者 : 新潟県衛生研究所 技術吏員 昭和51年6月6日
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(1)
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本泉は温泉法に規定する温泉に該当する
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(2)
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泉質 単純温泉(緩和性低張高温泉)
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(3)
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その他鉱水中には下記の物質は検出されなかった
ヨウ素、臭素、リン酸、ヒ素(Asとして<0.01mg/kg)
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(4)
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適応症
・浴用の適応症:リウマチ性疾患、運動器障害、神経麻痺、神経症、病後回復期、疲労回復
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(※
2号井:混浴岩風呂脱衣所の分析書より引用)
(源泉は大きい方の露天風呂のみ使用)
温泉分析書
住 所 :
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新潟県南魚沼郡六日町大字宮17番地4
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氏 名 :
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有限会社 五十沢温泉湯元館 代表取締役 □□
□□
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源泉名 :
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五十沢温泉 2号井
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湧出地 :
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新潟県南魚沼郡六日町大字宮字前田1254番地1
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(1)調査及び試験者
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財団法人 長野県薬剤師会 □□
□□
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(2)調査及び試験年月日
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平成5年3月19日
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(3)泉温
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53.6℃(調査時における気温4℃)
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(4)湧出量
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350 L/分(掘削による動力揚湯)
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(5)知覚的試験
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ほとんど無色澄明、硫黄味・微硫化水素臭を有す。
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(6)水素イオン濃度
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pH 9.4
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(7)ラドン (Rn)
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未測定
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(1)調査及び試験者
|
財団法人 長野県薬剤師会 □□
□□
|
(2)調査及び試験年月日
|
平成5年3月29日
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(3)知覚的試験
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黄色を呈し、塩味・微鉄味・硫化水素臭を有す。
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(3)密度
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1.0002(20℃)
0.9984(20℃/4℃)
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(4)水素イオン濃度
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pH 9.46
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(5)蒸発残留物
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173
mg/kg(乾燥温度110℃)
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(1)陽イオン成分
|
(2)陰イオン成分
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陽イオン成分
|
ミリグラム
mg
|
|
0.04
|
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41.3
|
|
1.2
|
|
0.02
|
|
6.2
|
|
0.1
|
|
0.1
|
陽イオン 計
|
49.0
|
|
陰イオン成分
|
ミリグラム
mg
|
|
1.7
|
|
27.1
|
|
2.1
|
|
25.8
|
|
26.4
|
|
9.1
|
|
0.6
|
陰イオン 計
|
92.8
|
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(3)非解離成分
|
(4)溶存ガス成分
|
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非解離成分
|
ミリグラム
mg
|
|
51.3
|
非解離成分 計
|
51.3
|
|
溶存ガス成分
|
ミリグラム
mg
|
|
0.01
|
溶存ガス成分 計
|
0.01
|
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溶存物質(ガス性のものを除く)
|
: 193.1
mg/kg
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成分総計
|
: 193.1
mg/kg
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(5)その他微量成分
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総水銀
|
:
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不検出(0.0005
mg/kg未満)
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鉛
|
:
|
不検出(0.01
mg/kg未満)
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カドミウム
|
:
|
不検出(0.005
mg/kg未満)
|
総クロム
|
:
|
不検出(0.02
mg/kg未満)
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総リン
|
:
|
0.01 mg/kg
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総ヒ素
|
:
|
0.015 mg/kg
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6.泉質 : 単純硫黄温泉(アルカリ性低張性高温泉)
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平成5年3月30日
長野県松本市旭2丁目10番15号
社団法人 長野県薬剤師会 会長
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(※
玄関及び受付の掲示より)
入湯(風呂入り)利用のお客様へ
当館は、温泉旅館でございます。
土・日、満館時等、お断りする場合がございます。御承知願います。
入浴可能日は、AM10時〜PM8時迄、時間制限する場合も有。
尚、休憩所の御利用もできます。(休憩込800円)
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■ 五十沢温泉 ゆもとかん
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住所
|
:
|
新潟県南魚沼郡六日町大字宮
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TEL
|
:
|
025-774-2876
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宿泊料
|
:
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8,000円〜15,000円
(3食付湯治9,000円、ビジネス平日のみ6,000円より)
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※ 参考HP:求人ジャーナル社のHP
五十沢温泉のパンフを見ると、NHK朝の連続テレビ小説「こころ」の朝倉医院のロケ地の松井寮がすぐ近くにあるとのことで見てきました。なるほど古めかしい郷愁漂う建物ですね。
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