山域 北アルプス 〈山行報告〉
鹿島槍をバックにポーズ

4/29
 鹿島山荘から爺ヶ岳東尾根に取り付く。ルートには立派な標識が付いており、踏跡もあって歩きやすい。 1400m付近から雪の尾根になる。爺ヶ岳から鹿島槍の稜線が、陽光を受けて輝いている。ジャンクションピークの手前に ナイフエッジになった箇所があり少し緊張するが、ザイルを出すほどではなく、慎重に通過する。爺ヶ岳頂上は賑わっていた。 1時間ほどで冷池山荘へ。

ライチョウ

4/30
 いよいよ、今回の山行における最大の難所である八峰キレットを目指して出発。最初は曇空であったが、 布引山を通過する頃には雪が降り出した。鹿島槍南峰にて、ヘルメットとゼルブストを装着。ピーク直下から、ザイルを 使用して、強烈な風の中を慎重に進む。やっとのことで、北峰へのトラバース手前に辿り着くが、前線通過に伴う強風と 視界悪化のため、本日はここで撤退とする。積雪であとかたもなくトレースが消えた道を冷池山荘まで戻る。

5/1
 再度、鹿島槍を目指すが、昨日から降り続く雪で、最初の1時間は膝までのラッセルを余儀なくされる。 布引山でアイゼン装着。依然として天候の回復が望めないとこから、鹿島槍南峰でテントを張ることにする。

5/2
鹿島槍北峰へのトラバース  やっと晴れた。目指す五竜岳、唐松岳がくっきりと姿を見せている。北峰へのトラバースは、ザイルを出して 慎重に通過。意外と時間を食ってしまった。北峰からキレットへの下りでザイルを5ピッチ出したところで、 既に13時を回り、時間切れとなり引き返すことにする。下方に垣間見る八峰キレットは、想像以上に手強そう。 北峰に戻ると19時であった。

5/3
 朝起きたら、テントが雪の重みでつぶれている。テントのポールが折れる嫌な音がした。除雪後、5人で内側から テントを支えて朝食を摂る。最初ガスっていたが、さっと晴れて剣岳が雄姿を現した。鹿島槍南峰に着く頃には、風も納まり、 良い天気になってきた。連休なので、人が次々と登ってくる。これまでの苦闘の後では、赤岩尾根は舗装道路のようなもの。 所々グリセード(尻セード)を楽しみながら、大谷原まで下る。

山名 爺ヶ岳〜鹿島槍ヶ岳
山行日 92年 4月29日(水)

92年 5月3日(日)
メンバー 5人
行動記録 4/28
 23:47 名古屋発(JR)

4/29 晴
  5:30 信濃大町
  6:30 鹿島山荘発
 13:40 爺ヶ岳
 15:15 冷池山荘着

4/30 雪
  5:00 冷池山荘発
  7:35 鹿島槍南峰
  9:15 北峰手前
 12:05 冷池山荘着


5/1 雪
  5:25 冷池山荘発
  8:25 鹿島槍南峰着

5/2 晴
  6:15 鹿島槍南峰発
 13:15 八峰キレット
 12:55 北峰着

5/3 晴
  8:00 北峰発
  8:45 南峰
 10:15 赤岩尾根取付
 13:55 大谷原着


Go to home

このページについてのご意見、ご感想はこちらへ your impressions & opions

Copyright(C)1998-2005 Yasuhiro Oya. All rights reserved.