〈山行報告〉
来週に予定している富士登山に備えて、長男を連れて御嶽山にトレーニングに出かけた。いつも冬か春に登っているので、
無雪期の御嶽山を登るのは小学生の時以来、実に35年振りのことである。コースは、通いなれた田の原〜王滝ルートを選択する。
冬季は御岳スキー場までしか車が入らず、そこからロープフェイで三笠山横まで登ることになるが、夏場はスキー場を突っ切って
田の原まで立派な車道が整備されている。この時期、御嶽巡礼の登山者がバスで大挙する。私が田の原に着いた時には、既に10台
近くの観光バスが駐車場に停まっていた。本州南に南下していた梅雨前線が、今日から北上して天気が悪くなるという予報に反して、
空は雲が多いが薄日が差し、湧き上がる雲の合間に御嶽山の勇姿が望まれる。
田の原から暫く緩やかに登る遊歩道を行く。上からは既にご来光登山を済ませた白装束の巡礼者が沢山下山してくる。
年配の人が多いが、小学生の子供を連れた親子連れも混じっている。七合目の手前にある大江大権現の祠の辺りから次第に傾斜が
急になり、樹林帯の中を登る。ここは積雪期は雪で埋まっていて、雪原となっているところだ。一頑張りで尾根に出て、ほどなく
八合目に着く。5月の恵那山(2190m)では何ともなかった長男も、この辺から体調が怪しくなってきた。寒気とめまいを訴える。
深呼吸を指示して、ゆっくりと登ることにする。段々とガスが湧いてきて、王滝小屋が見え隠れする。振り返ると、中央アルプスの
山並みが広がっている。王滝小屋で一息ついた後、最高点の剣が峰へ。ガスで眺望は今一つであったが、下方に二ノ池、更に向こうに
摩利支天山、継子岳へと続く稜線と三ノ池が見えている。長男に聞くとまだ行けそうなので、ここから高度順化のため二ノ池を往復した。
雪渓が残る二ノ池は、青々として美しい。名残惜しみつつ下山。帰路、『うしげの湯』にて、山の汗を流して今日の成果を祝す。
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