〈山行報告〉12/28
12月に入って肉体的・精神的にも体調がよいため、久し振りに冬山に登りたくなった。幸い、会社の山岳部の冬山合宿が八ヶ岳の天狗岳で実施されることになったので、それに合わせて天狗岳を登ることにした。冬の八ヶ岳は、98年に単独で蓼科山に登って以来6年ぶり、今回の天狗岳は86年の冬山合宿以来18年ぶりとなる。まだ、冬山でのテント泊は体調上不安なので、今回は無理しないという条件付きで、会社の山岳部からは単独行動を許してもらった。前日の午後から有休を取り、名古屋の自宅発。渋の湯へのR191も全く雪がなく、順調に17時20分頃、渋の湯温泉に到着。気温-8℃、さすがに寒いが、明日のルートを偵察した。登山道を5分ほど登ってみたが、ほんの少し雪がついている程度で、ラッセルは不要と見た。今夜は星空がきれい。明日は天気が崩れるが、ひどくならないように祈る。
12/29
昨日の酒盛りで寝過ごし、慌てて飛び起きると、既に6時半で、会社の合宿のメンバーは身支度がほぼ終わっている。朝飯のおにぎりをぱくついて、素早く身支度をしてた。合宿メンバーと安全登山を確認し合い、私は先に天狗岳を目指して出発。日本の南海上に低気圧が通過するため、今日は雪がちらつく天気だ。通常なら積雪による雪崩が懸念されるのだが、今年は積雪が少ないためそのリスクは少ない。ただし、稜線の雪の凍結状態、風、視界が心配。とにかく無理しないことだ。さしたるラッセルもなく、夏タイムと変わらず、2ピッチで黒百合ヒュッテに到着。気温は、-8℃。風もなく冬山にしては寒くない。稜線にでてから着けるのも面倒くさいので、ここでアイゼンを装着する。5分ほどで中山峠、稜線を登っていくと、東天狗・西天狗が現れる。それにしても、黒百合ヒュッテから登る人が結構多く、皆デイパックまたは空荷の軽装で、見ていて大丈夫かなと案じる。
次第に東天狗岳に近づくに従って、独特の山容に圧倒される。一部鎖場があるが、アイゼン・ピッケルで慎重に通過すれば、鎖に頼らずとも登れる。今回は特に凍結していないので、アイゼンはなくても登れると思ったが、単独行動なので慎重を期した。頂上直下の急登を詰めると、ほどなく東天狗のピークに到着。まだ、雪も小降りで視界もあるので、ここから空荷で三角点のある西天狗岳を目指す。西天狗は主稜線からはずれており、訪れる人も少ないためか、トレースが全くなく、バージンスノーを踏みしめ遂に西天狗のピークに到着。 帰りは、天狗岳-中山峠間で合宿メンバーと出会う。また、黒百合平では、合宿メンバーの留守部隊から焼酎、キムチ、ミカンの差し入れを頂き、疲れた身体が癒された。(ありがとうございました)黒百合平から1ピッチで渋の湯に下ると、山に登っている6時間の間に車の屋根に15cmも雪が積もっていた。温泉で温まり疲れをほぐして、帰途に着く。前日、全く雪がなかった道路が見事な雪道になっていたが、これまでのスタッドレスタイヤや四駆の感覚が残っており、最初ノーマルタイヤでもゆっくり下りれば何とかなるさと下り始めたが、ブレーキが利かず車体が蛇行。必死で体勢を立て直すも、あわやガードレールにぶつかりそうになり冷や汗をかく。ハンドル捌きでなんとか衝突を回避し、慌ててチェーンを着けて事なきを得る。ハプニングもあったが、楽しい山行であった。
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