ヤマト探し
− 山梨県のヤマトイワナを探して −
平日に休みがとれたのでずっと懸案になっていた沢へヤマトの調査に出向いてみた。
実はこの沢にはずいぶん前に一度だけ私は入ったことがある。
その頃はまだ私もヤマトイワナを全く意識していなかった頃であり、
釣りもまだそんなに本格的にはやっていなかったのであまり奥までは入っていなかったと思う。
イワナの沢だったということだけは覚えているがそれ以外は全く記憶が無い。
どうして今回そこを訪れてみる気になったかというと、
この沢はネットを通じてヤマトがいるという情報をいただいていたからである。
だからいつものように空振りにはならないはず...
少なくともヤマトの手がかりぐらいはつかめるはずだと期待していた。
昨夜は車中泊をしていたが深夜にずいぶん雨が降った。
その影響であきらかに水量は多めである。
水もやや濁りが入っていて釣りとしての状況は良さそうである。
本流出合いから入渓してしばらく遡行に専念する。
やがて魚が走るようになってきたので頃合をみて竿を出してみることにした。
するとすぐ釣れた...だがヤマメだった。
おかしいなぁ。この沢にヤマメはいなかったはずなのだが...
まぁ、でも綺麗で型の良いヤマメだった(笑)
続けるも釣れてきたのは見慣れたニッコウイワナだった。
ニッコウ、ニッコウ、ヤマメ、ニッコウ、ニッコウ、ヤマメ...そんな感じ? (^^;
しかし釣っていくとヤマトとニッコウの混血種のようなイワナがたまに混じるようになる。
そろそろ核心部に入ったのか?(夢中で写真は撮っていませんでした (-_-;)
そしてついにヤマトといえるイワナが釣れた。
やはりこの先にいるのか...盛り上がってました Go!Go! (^^)o
この沢にヤマトがいたのは間違いない。
しかし釣っていくが釣れるのはニッコウと混血だけである。
しばらくすると混血と思われる魚は出なくなりニッコウだけになる。
あぁ、もう昔のヤマトの魚止めは過ぎてしまったのだと私は理解した。
しかしなぜこんな沢の奥にヤマメやニッコウイワナが放流されているのだろうか?
私はそれが不思議でならなかった。
だが、やがてその謎は解けた。
地図ではこの沢に林道などは無かった。
しかし新しく林道ができていてこの沢の源流部を林道が横切っていたのである。
ヤマメやニッコウイワナはこの林道を使って放流されたのだ。
林道から上にもまだニッコウイワナがいたが予想どおりすぐいなくなってしまった。
帰りの林道歩き。
今日は天気がすっきりしなかったのだがこの時は晴れ間が出ていた。
今回わかったことはやはりこの沢にはヤマトがいたということである。
しかしその上流に魚が放流された為に全滅する結果になってしまったということもだ。
ここも同じだった。このような沢をもういくつ見てきたことか...
本当に残念な釣行となってしまった。
魚が放流されなければヤマトは健在だった。
そもそも林道さえできなければ放流もされなかったはず...
いやもう終わったことだ。あれこれ考えるのはもうやめよう。
悪者探しをしたってヤマトの環境は戻ってこないのだ。
しかし私が昔この沢をおとずれた時はまだ林道も無かっただろうし、
間違いなくヤマトがいたはずである。
そのチャンスを逃してしまったことだけは本当に悔やまれてならなかった。
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