石田サトシ 対 桜井洋平(岩瀬スポーツ)
5R判定勝ち(50-47、49-49、50-48)
8月の安城大会で左拳を骨折した石田。ケガから復帰した初戦の相手は、桜井洋平。いま、バンタム級戦線で最も勢いに乗っている選手と言っていいだろう。
この試合、はっきり言って接戦だった。50ー47というジャッジほど、一方的ではなかった。しかし、それはお互い決め手に欠けたという意味で、いい試合と呼べるものではなかった。石田がとった戦法は、とくに後半は、一発打っては首相撲。その状態で相手の後ろに周りこみ、ブレイク……そんな展開に終始した。桜井の攻撃力を警戒しての戦略だったのであろうが、積極的に打ち合った2Rにおいては石田が打ち勝っていた。正面から打ち合っても、勝機が作れる試合であった。
結果的に二人のジャッジが、意外な大差をつけた。「結局はこの闘い方じゃ勝てないってことですよ!」と私は進言したが、本人は「入っていけなかった…」と述べた。う〜む。
【その他の試合】
あんまし、他のジムの選手の試合をどうこう言いたくないが、まあ雑誌が出るまでの参考程度に。やばいことは書かないように気をつけます(いろいろ言いたいけど…)。×ラッタナチャイ 対 佐々木功輔(北流会君津)◯(5R判定)
ラッタナチャイ、なんと計量で5キロ弱もオーバー。「50.8キロと58キロを勘違いしていた」というのがあちらの言い分だったらしい。でも、午前10時の計量から、6時間後の午後4時、300グラムオーバーまで落としたっちゅうから恐ろしやタイ人。でも、2オンス分のグローブハンデを背負う。
でも、そんなことは言い訳にならない。佐々木選手が現役ランカーに勝った事実を誉めるべきでしょう。試合は、4Rにラッタナチャイがいきなりローに苦しみだし、ダウン寸前に。そんでもって、ストレートでダウン。5R当然ローで追い討ちをかける…と思いきや、ムエタイ流に流す佐々木。「ローを打て」と怒るセコンドと、クールに流す佐々木選手。「何やってんだ!」と怒る観客と、「お〜ムエタイランカーにムエタイで勝ったよ〜!」と感心した私。
世の中うまくいきませんな。◯佐藤孝也(名古屋JKF) 対 相沢吉彦(北流会君津)×(5R判定)
佐藤、終始ローで圧勝。でも、相沢のガッツはすごいっすね。でもね、観客が佐藤に求めているものは、ああいう試合ではないような気がするんですけどね。どうっすかね?
△青葉繁(仙台青葉) 対 大谷浩二(横浜征徳会)△(5R判定ドロー)
1R、右ストレートを決め、青葉ダウン寸前。青葉の反撃は、3Rくらいから。全体の印象としては「大谷かな?」という感じだったが、結果はドロー。試合後の控え室では……お〜っとこれは言えない。