2000.7.7 後楽園ホール

NJKF Millenium Wars 7



野崎勇治 対 笛吹丈太郎(大和)

3R無効試合

 5月5日の再戦となったこの試合。前回は、1R開始1分18秒で無効試合となってしまった。野崎の偶然のバッティングにより、笛吹が試合続行不可能になってしまったからだ。一時、野崎勝利がコールされたこともあり、場内は騒然となった。不手際を見せたNJKFは即刻再戦を決定した。
(以下、最後の場面以外はビデオは観てないで書いています)
 1R、前回とは変わりサウスポースタイルに構え蹴りから入ってくる笛吹。それに対し、野崎はいきなりの右ヒジ。笛吹の左目尻が切れる。しかし、傷が浅くレフェリーは続行を宣言。
 その後、蹴りを絡めながら得意のパンチで攻めたい笛吹と、パンチの打ち合いを避けてローやヒジで攻める野崎の間で一進一退の攻防(たぶん)が続いたが、3R開始直後、左ボディーフックを狙い踏み込んできた笛吹と野崎の頭が衝突。笛吹が転倒。しばらく起きあがれず、またしてもノーコンテストとなった。

【独り言】
 前の試合は1Rで無効試合になっちゃったからいいけど、今回は3R。偶然のバッティングの場合、それまでのラウンドの採点で決着をつけるケースもあるはずだが、その基準は何ラウンドなんしょ??? 
 この業界で一番おかしいところは、ルールが公開されてないこと。パンフに載っているルール以上のルールは、選手でさえ知らない。
 たとえばパンフには「パンチによる後頭部への攻撃」が反則とされているけど、「ヒジ」ならいいの? 後頭部がダメなら「脊髄」狙うのはいいの? 首相撲で「こかす」のと「投げ」の境界は? ラリアートはいかんのか?? わかんないことが多すぎる。 

松浦信次 対 青葉繁(仙台青葉)

2RKO勝利

 佳境に入ったウエルターリーグ。この日、松浦が青葉に勝ち、小野瀬が大谷から勝ち星を挙げられないと、決定戦に持ち込まれることになる。松浦にとっては、絶対に勝ちたい一戦だ。
 しかししかし、松浦にとって青葉との相性は最悪。過去1分2敗と分が悪い。テクニシャンタイプの松浦にとって、前に出る圧力の強い青葉は鬼門のようだ。
 小野瀬戦ではバリバリのファイターに変身した松浦だが、この日はいつも通り様子を見る立ち上がり。青葉は前に出てのヒジやボディーで勝負に出るが、松浦はうまくさばく。一度引退を決意した試合では、このボディーに沈んでいるが、さすがに対策は万全のようだ。
 このまま静かな展開が続くかと思われた2R。松浦得意の右ストレートがヒット。ぐらつく青葉。松浦このチャンスを逃さない。追い込んでさらに右ストレート、左アッパーで青葉からダウンを奪う。青葉は立ち上がったものの足はふらついたまま。レフェリーがストップした。
 畳みかけるときに畳みかけるというのは、なかなかできそうでできない。松浦完全に全盛期に戻る! を印象づけた一戦だった。

【その他の試合】
 松浦さんと小野瀬の決定戦が観たいとの理由だけで、大谷フーリガンと化して観戦した小野瀬 対 大谷。予想していた通りの展開となった。とにかく色気を出さず、徹底的に自分の距離で闘う大谷。対する小野瀬は首相撲を力ずくでふりほどき、ヒジをふるっていく。前半は、とにかく小野瀬の猛攻を必死でしのぐ大谷、といった展開だったが、強引な攻めの疲れからか、徐々に大谷が主導権を握る。ヒザやローだけでなく、パンチでも小野瀬をぐらつかせる。そして、頻繁にハイキックや顔面への前蹴り等も見せ、形勢は大谷。試合直後は「大谷勝利」という雰囲気だった。しかし、前半は小野瀬がとっていただろうし、やはりパンチの印象のほうがいいだろうとも考えて「ドローかな」と思った。しかし、判定は2−0で小野瀬。判定に不服の大谷サイド(?)からは物がリングに投げ込まれるなど騒然となった。
 バンタム級王座決定戦中島昇 対 桜井洋平は、血みどろになりながらの攻撃で時折桜井をぐらつかせた中島だが、終始主導権を握った桜井の勝利。
 関 対 ヨッキョウは関の1RKO。58キロ契約だったこの試合だが、ヨッキョウは61キロで来日。結局59.5キロまで落として、グローブハンデの試合となった。なんとかならんかねえ、こういう不手際。

観戦記トップへ   トップへ