東京北星ジム所属選手最新情報&インタビュー

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10月26日 出でよ! 北星第3世代

 10月16日興行でのアイパワー水足に続き、10月23日興行では名取宏泰もオーエンジャイ初勝利を挙げた。北星第3世代が、ようやくその本領を発揮してきたようだ。
 北星ジムは、次から次へと新人が輩出されるジムではない。なぜならほとんど辞めちゃうからである。その原因はやはりオーエンジャイの存在が大きい。定期的に練習に来るようになると、「今週、選手いないから出てよ!」と脅迫(?)され、多くが出場するはめになる。そして「キックボクシングは、やはり痛い」という当たり前のことを悟り、多くが賢明にも一般社会に帰っていくのである。
 その試練を乗り越えたものだけが、やがてプロとなり、スポットライトを浴びる。名古屋J●Fが「工場」(J●FのFはFactory=工場らしい)ならば、北星はさしずめ、獅子が子を突き落とすという「千尋の谷」と言ったところか。

 かく言う私フィニートも、何の格闘技経験もなく入門したが、3日目にしてスパーリングをやらされた。しかも、相手をしてくれた先輩が遠慮がちなのを見た会長が、「もっとちゃんと当てろ! そんなんじゃいつまで経っても慣れないぞ!」とのたまわう始末。「なんてところに入ってきてしまったんだ」と愕然とした。そして、2か月後にはオーエンジャイデビュー。よくぞこれまで続いたものだ。

 石毛慎也などはもっとひどい(というか笑える)。総合格闘技道場と勘違いして入門。「どうやったら人を殺せるのかばかり考えていた」高校生が、「金がないから」毎週オーエンジャイに出場することになる。ただ、その危ない性格に技術がついていかず、オーエンジャイデビュー以来十数連敗を喫す。練習で某先輩にパンチでボコボコにされると、「復讐したくて」ボクシングジムにも通い出す。そんな半ば偏執的な復讐心が実り、新人賞まで受賞した。まさにオーエンジャイドリームだ。

 さて、話を元に戻そう。
 アイパワー水足はいまだに「僕は体力づくりっすよ〜!」と言いながら、楽しそうに石毛とスパーをしている。名取は、ジムの近くに引っ越す決意をほぼ固めたようだ。
 また、この二人以外にも、オーエンジャイ二連敗ながら闘志は一向に衰えていない新谷浩、鈴木秀明ファンで神田正輝似(井上玄斗談)という謎の男・新庄など、個性的なキャラが順調に育ってきている。

 彼らが選手名鑑に載る日もそう遠くないだろう。

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