花ごよみ 7〜8月

 雑木林は春の賑わいが終わり、夏を迎えます。緑は濃くなり、湿った土壌から水や肥料分を吸い上げ強い太陽の光線を葉に受けて盛んに光合成をする季節です。
木の葉や草を食糧とする昆虫も今が育ち盛り、小鳥の雛も巣立ち、親鳥は枝にとまって食べ物をねだる雛鳥の餌探しに忙殺され枝から枝へ飛び回っています。
 梅雨時は受粉に不利なためか花は端境期となります。7月になると雑木林の女王『ヤマユリ』が開花し一気にクライマックスを迎えます。


7月上旬

 リョウブ

      梅雨空の中、リョウブの白い花が咲き始めました。枝先に房状(総状花序)に小さな花を密に付けている。高木の枝先に花を付けるので細かくは観察できにくい。
 最近木肌が美しいこと、梅雨時の花の少ない時期に花を付けるためか庭木、公園樹としても植えられているが、本来は雑木林の樹木である。

 ヤマユリ
       昨年は7月上旬に見事な花を咲かせたが、今年は遅れている。蕾の生長具合から7月の中旬でないと咲かないと思われる。


7月中旬

 オオバギボウシ
    ギボウシは「擬宝珠」と書き橋の欄干の柱の上部に付ける飾りのことです。ギボウシの葉を見ると、葉の輪郭と葉脈が擬宝珠にそっくりです。ユリ科の多年草でオオバギボウシは50センチ以上の花茎を出し白色の花を付けます。

 ムラサキニガナ


7月下旬

 ヤブラン

 アキノタムラソウ


8月上旬

 クサギ

    葉や枝に悪臭があるので<臭木>と呼ばれている。名前を聞いただけで好きになれない印象を持つが、真夏の雑木林に白い花で彩りを添える。果実は直径6〜7oの球形で光沢のある藍色に熟し、草木染めでは煮出した液で藍色に染まる。

 センボンヤリ

        センボンヤリの名の由来となった花茎を高く付きだし、先端には茶褐色の綿毛を付けている。

 ヘクソカズラ


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