竹笛を作ろう

  細目の竹を使って竹笛を作ってみましょう。子供は動きのある物、音の出る物が大好き。材料はアズマネ笹、メダケを使用します。

  子供は気に入った笛が出来ると暫くは“ピーピー”と鳴らして煩いと思います。まあ、暫く我慢をして下さい。

 

材 料 を 集 め る

(1)アズマネ笹、メダケ
  笛の筒になる材料です。太さは1〜2pほどの太さで真っ直ぐなものが適しています。
乾燥させたものが理想的ですが、取ってきたばかりの生でも使えます。
  アズマネ笹、メダケはシノダケとも呼ばれ比較的どこにでも生えている笹です。少し前までは篭を編む材料として、農作物の支柱などに使っていましたので農村では人家や畑の近くでも見つけることが出来ます。
マダケやモウソウチクに比べて細いので採取や運搬は楽で、切り取った笹の竿を車のトランクの隅に入れて持ち帰れます。身近な場所で見つからない場合はドライブの途中、ハイキングの際に見つけられると思います。

(2)木切れ、モウソウチク
  筒の中に使い、空気の流れをコントロールするのに使います。
  木でも竹でも良いのですが、私は竹笛というのなら竹だけで作ろうと、モウソウチクを使っています。

(3)接着剤
  筒の中に入れた空気の流れをコントロールする木片を接着するのに使います。
  2液型のエポキシの接着剤を使います。瞬間接着剤も使えます。

 

必 要 な 道 具

(1)目の細かいノコギリ

(2)切り出しナイフ

 

作 り 方

(1)シノ竹の表面をきれいにする
    最近車の排気などの影響で空気が汚れ、シノ竹の表面に黒い汚れが目立ちます。目に見えた汚れが無くとも、口にくわえるものですから、食器洗いの洗剤を薄めた液に浸した布で念入りにふき取り、乾燥させます。
  布が黒くなり空気の汚れのひどさを実感します。

(2)シノ竹を切り竹筒を作る

    ノコギリで切ります。適当な長さで結構ですが10〜20pが良いでしょう。
木口は尖ってざらざらしているので、サンドペーパーかナイフで仕上げしましょう。特に附木口の方は丁寧に仕上げます。

(3)鳴き口を作る
    吹いた息が当たり音を出す部分作ります。私はここを“鳴き口”と呼んでいます。
  音を出す部分ですので笛の大切な部分です。
@ 吹き口から3pほどの所をノコギリで筒の直径の1/4〜5程切ります。
  深く切り込みを入れると鳴りません。
A ナイフで鋸で切った部分に向かって斜めに削ります。
  削る角度は15度前後がよいでしょう
B これで三角形の鳴き口が開きました。
  三角形の頂点の部分に吹く息が当たり音が出ますので、シャープになっていることが
  ポイントです。

(4)整流片を作る
    吹いた息が鳴き口の頂点に当たる様に空気の流れを整える部分を作ります。私はここを“整流片”と呼んでいます。鳴き口以上に大切です。
@ ナイフで木片を竹の筒の中にぴったの入る太さの丸棒に削ります。細すぎて隙間が出来ないように注意します。
A 丸棒を図を参照に形を整えます。図は完成時のもので、この時点では吹き口から2センチ程度は出る長さにします。

(5)組み立てる
   いよいよ組立です。
@ 整流片を筒の中に入れます。
  図の位置位置の付近まで入れたら、吹いてみましょう。
  鳴き口に上手く空気が当たり、最も良く鳴る場所を前後に少しずつ動かして探します。
  鳴らないようでしたら、鳴き口か整流片の形状に問題ありです。
  具合の悪いところを探し修正します。
A 接着剤で固定する
  @の工程で良く鳴ることが分かったら整流片を取りだし、丸い部分に接着剤を塗り、
   再び筒の中に挿入します。
   もう一度良く鳴る場所を確認して接着剤の固まるのを待ちます。
B 整流片の余分な部分を切り取る
   接着剤が十分に固まってから吹き口から出ている整流片を切り取ります。

吹き口より見た図断面図
A:整流片  B:鳴き口

 

応 用 編

(1)音色を変える
    胴に共鳴した音の高さで鳴ります。長さを変えたり、途中に穴を開けてると音色が変わります。試して下さい。

(2)和音を作る
    音程の異なる笛を2〜3個並べて和音の出る笛が出来ます。各々の胴の長さを調整して好きな和音が出るようにしましょう。柔らかく深みのある音に感じられます。
  接着する部分を少し削り接着剤で固定します。

 

私 の 作 品

種々なサイズの竹笛

二連の竹笛


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