竹の性質
☆ 竹の成長速度は驚異的
| 長年、竹を研究している元大阪市立共教授の内村悦三さんによると、いま(各地で猛威を振るっているのは竹の中でも勢いの強いモウソウチクがほとんど。竹林が過密になって暗くなると、竹は光を求めて外に向かう性質がある。
成長が速く、地下茎によって繁殖する。新しくできた芽(タケノコ)は地下茎に連なる他の竹の栄養で育ち、地下茎は1年に7〜8メートルも伸びることがある。
竹には60個ほどの節があるが、成長して増えるのではなくタケノコの時から同じ数の節を持っている。この節に成長点があり、この成長点がすべて伸びるのである。節と節の間隔が広がることによって背が高くなるのである。
また、成長に必要な栄養は地下茎を通してこれに連なる成熟した竹から供給される。これがピーク時には1日に80〜100センチも伸び、2ヶ月弱の間に20メートルもの高さに成長する秘密である。
地上に出た『地下茎』、 節ごとに左右に分かれてタケノコになる芽がある |
タケノコから2〜3ヶ月で1人前の大きさになり葉を茂らせ光合成を開始する。 植物体を支える稈が中空なのも早い成長に向いている。
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☆ 竹は競争力が強い
| この様な理由で、竹より成長が遅い。スギ、ヒノキは普通、20年経っても10メートル前後にしか成らない。
また竹は常緑で冬期になっても葉を落とさない。雑木林の主木である「コナラ」や「クヌギ」は落葉樹のため春先から初夏まで林床に日が射し、林床の植物や時代を担う若木が、光合成を行いエネルギーを蓄えることが出来る。 一方、竹林では林床に日が射さず何も生えることが出来ない。この様な競争優位性のため既存の林に進入して占拠してしまう。 |
☆一つの竹林には何本竹が生えている?
| 多くの竹林はもとは1本の竹を植え、次々に地下茎を伸ばして大きな林になったもの。このため何百本の竹があっても生き物としては1つの個体である。
従って一つの植物体である・・・・・1個の竹が生えているとの答えをするのが実体に近い。 近くの竹林も同一の竹林から1,2本の竹を掘り、移植したものが多い。 この様に考えると近くの竹林はすべて同じ個体であり、地下茎が枯れるなどで切り離されたとしてもクローンである。 総て同一のDNAを持っていることになる。 |
☆ 竹材の特徴
| ☆木もと竹うら
| 竹は繊維がハッキリして真っ直ぐに割れやすい。より真っ直ぐに割るためには『木もと竹うら』といって、末(うら)すなわち梢の方から割るのが良い。節の形状が元と末の方とが異なっているので、節を見れば末がどちらか分かって便利である。 いくら割り易いと言っても両刃の刃物で、2等分に割るようにしなければ真っ直ぐに割れない。 また、木はもと、すなわち根元の方から割るのが良い。 |
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