☆ 5月中旬頃気付いたのだが、気温が上がり空気が乾燥してくると一旦水を染み込ませても直ぐに乾燥してしまう。また榾木が軽くなったように感じられた。昨年の記録を見ると、庭で管理した榾木は4月の下旬には木口から菌糸が見えるほどに成長していた。玄関に置いたものは全然見えない。
そこで管理方法を次の様に変え乾燥を防ぐことにした。
@一番長い榾木
筒状のビニールを被せる。下の方から空気が入れ替わるように少し空ける。
A中くらいの長さの榾木
榾木の真ん中を新聞紙を巻き(上下10pのこして)、上下を輪ゴムで止め、上部にはビニールの買い物袋を掛け手提げの部分を縛った。
B短い榾木
上部にはビニールの買い物袋を掛け手提げの部分で縛る。
過湿を防ぐために、いずれも水に浸してから1日はビニールを掛けずに置き、木口が乾いたらビニールを掛けることにした。 ビニールを掛けると一旦乾いた木口がしっとりと湿ってくる(内部の水分が出てくる)。ビニールの内部も結露している、外気の湿度が低い時は(40%以下)結露せず高いときには結露する程度に空気の流通を量を調整することにした。
☆ 6月中旬
木口から菌糸が見え始めどんどん成長をしていくのが分かる。下旬には木口全体が真っ白くなるほどに広がった。
ビニールを掛けることによりあまり水をやらなくて良いように思われる。木口のしっとりと湿っている状態が続き、6月は一度も水をやらなかった。
玄関の角にビニールの袋を被せて置く | | 6月初旬、木口まで伸びた菌糸 |
☆ 7月中旬
木口を真っ白に覆っていた菌糸が茶色に変わってきた。気温も高く真夏日が続くようになってきた。椎茸の成長と温度との関係から、あまり成長しない環境条件が到来した。この様な条件下で水分を含ませておくことは他の高温を好む菌類の繁殖を促進するのではないかと考えた。
このため、ビニールの袋を取り払い、鉢受けにも給水せず秋の到来まで乾燥状態を保たせることにした。
☆ 9月上旬
庭に置いた2年目の榾木から走り茸が発生したことで、そろそろ椎茸の活動期が到来したと判断。降雨時に外に出して雨に半日ほど当て、その後家の中に取り込み鉢受けに給水を始めた。
☆ 1年目の秋は自然には椎茸が発生しなかった。
庭で育てている2年目の榾木から沢山の椎茸が発生したので、庭で育てている物も含めて1年目の榾木は水に浸す作業をしなかったことも原因していると思われる。
☆ 冬に発生させる
1月22日に一般市民向けの催しとして『椎茸を育ててみよう』を開催することにした。この時、参加者に椎茸の出ている榾木をサンプルとして見て貰うと、説得力が増すと考え、た。また、冬に自宅で椎茸を発生させる方法を実証しようとも考え実行することにした。
庭の寒さの中では期待できないことは明白、家の中で発生させなければならない。それならば今まで玄関に置いた3本の榾木を使うのが自然であると考えた。秋に発生させてないので菌糸にエネルギーが溜まっているはずだ、との考えもあった。
私の部屋は晴れれば日中は20℃、朝方は5〜7℃程度である。暖房をしていないので曇りの日は外気温より2〜3℃高い程度である。この条件で、1月22日に収穫できる大きさの椎茸を育てる期間を想定して、1月4,5日に水に漬け、6日からビニールの袋を被せて部屋の中に置いた。
結果は読み通りに椎茸が発生、ゆっくり成長して1月22日に60グラム、直径14pが1つ、1月25日に同じ様な大きさの椎茸4本、4本の重さが210グラムが収穫出来た。まだ小さい椎茸が5個成長中である。
これで家の中で育てられること、冬でも椎茸を収穫できることを実証できた。 |