エゴノキ

エゴノキ科 エゴノキ属  (Styrax japonica)


 


エゴのトンネル
カメラを真上に向けて撮影

   雑木林に生え、高さ7〜15メートルになる。幹はあまり太くならず、根本から何本も出て直立せず、斜めに伸び、株立ちの目立つ樹形になる。樹皮は滑らかで暗紫褐色を帯びる。

 狭山緑地では5月20日前後に開花、今年伸びた短い側枝の先に白い花を1〜4個下向きにつける。花冠は1.5〜2センチ、雄しべは10個で美しい黄色をしている。
斜めに伸びた幹からやや下向きに伸びた枝に沢山の花を付け、下からの眺めが素晴らしい。
 遊歩道の脇にあるエゴノキがトンネル状になり、白く清楚な花をつり下げたように一斉に咲く様は素晴らしい。
99年は沢山花を付けた。将来エゴのトンネルを狭山緑地に実現したい。

 実はサクランボの様に垂れ下がる。果皮には「エゴサポニン」が含まれ、洗濯石鹸の代わりにしたり、麻酔効果があるのですりつぶして川に流して、魚とりに使ったとのこと。
エゴノキのえごは “エゴイズム” を連想させるが、実に含まれる「エゴサポニン」のためえぐい味がすることが起因している。

用途
木目が細かく美しいのでくり物、床柱、杖、おもちゃに使われる。

 


エゴノキにばなな?


一房を切り開いてみました
中にはたくさんのアブラムシが

 7月の末、エゴノキに不思議なものがなっているのに気付いた。小型のバナナがなっているような光景。早速カメラに収めると共に、内部を切り開いてみました。

 中にはアブラムシがぎっしり、これで虫こぶの一種であることが分かった。それにしても見事な造形、普段なら虫こぶで済ませてしまうところですが、見事な造形の作者の名前を知りたくなり調べてみました。

 西口親雄著「森の動物・昆虫学のすすめ」(八坂書房)によると、“エゴノネコアシフシアブラムシ”という舌を噛みそうな名前が付けられている。
私は小さなバナナと感じたのであるが、命名者は猫の足と見たのであろう。


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