構想が大きくなりすぎ、具体的な構造・使用する材料などがまとまらず、何度も孫から「もう出来た?」と催促の電話があり、彼らが忘れた11月になってようやく完成しました。
水車を作る
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☆ 水受けと腕木
・腕木は厚さ3ミリ、幅20ミリの板材使用 ・水性ニスを塗布 ・2ミリのボルト、ナットで計量カップを取り付け ・必要数 … 8個
☆ 枠を作る
・材料は厚さ6ミリ ・大きい枠の外形寸法 …150ミリ ・小さい枠の内径 …シャフトの丸棒の直径 ・水性ニスを塗布 ・必要数 …各2個
・円形は糸鋸を使用して切り出す ・作業台にクランプで固定すると作業しやすい ・板厚が薄く割れやすいので注意して作業
☆ 水車を組み立てる
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・大きな枠と小さな枠が同心になる様に ・45度の角度で中心から放射状に正確に 360÷8=45度 ・耐水性を考慮してエポキシ系の接着剤を 使用 | | ・もう一組の枠を上から重ねる ・接着剤が固まるまでクランプで押さえる または、上に重しを置き固定する |
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杵(きね)を動かす仕組み
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☆ 仕掛けの全体像
・二組の杵・臼をセット ・二つの臼が交互に働く 軸の「杵押し上げレバー」を180度異なる位置に付けた 下の写真は右の杵が上がっている状態 ・二つの臼の大きさを変えると音の高さが異なり楽しめる
杵を動かす仕組み全体 |
☆ 杵が上下に動く仕組み
・杵は水車回転で軸に付けられた「杵押し上げレバー」で押し上げられる ・軸が回転し突起が上にまで来ると外れて臼に向かって落下する
☆ 杵の形 ・杵には軸の突起で押し上げられる様に溝を作る ・溝の上部は杵の名が手方向に直角に ・下部は軸の突起の回転を邪魔しないように斜めに削る ・杵が回転して溝が軸の「杵押し上げレバー」とずれない様に回転止めをつける ・下の写真を参考にして下さい ↓
杵はこの様に加工する |
☆ 仕掛けの構造
・二枚の「杵ガイド板」で杵を垂直に支えている ・杵ガイド板の間(手前)に水車の軸がある [写真右を参照] → ・軸のレバーが杵の溝を押し上げて、杵は上に上がった状態 もう少し軸が回転すると杵は落下する ・杵の下には臼が取り付けられている
右の写真は仕組みを上から撮影したもの 右上の写真と異なり杵が下りた状態 ・水車の軸の「杵押し上げレバー」(竹ひご)が見える ・杵ガイド板の穴には杵の回転止めが通る小さな溝がある
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杵を動かす部品の加工
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☆ 軸受け
・板の厚さ6ミリ ・軸を通す穴は軸がスムーズに回る様に軸より僅か大きな穴を空け、蝋をぬる ・穴の位置は水車の半径より15ミリ程上に空ける ・長さは柱より5ミリほど短くする(屋根をはめ込む溝を作るため) 組み立ての項を参照
☆ 臼 ・動作音を軽快にするために堅い材質の広葉樹を選んだ 庭の椿の剪定枝が保存してあったので利用(これもリサイクル?) ・上部を掘り床板に接着
☆ 杵 ・杵の直径15ミリ …水車の軸と同一材料を使用 ・杵を動かす仕組み「杵の形」を参照
☆ 杵のガイド板 長さは床材と同じにする ・上下2枚 ・臼の位置を決め、杵が臼の中央に落ちる位置に穴をあけ 穴は杵の直径よりも僅か大きくあけ、蝋を塗る ・杵の回転を防ぐため杵に付けた「回転止め」の通る溝を空ける 前記した杵を動かす仕組み「杵の形」、「仕掛けの構造」を参照
☆ 軸の加工 ・軸の材料は直径15ミリの丸材 ・杵の位置に併せて、杵を押し上げるレバー(竹ひご)の取り付け穴を空ける ・軸受け板の内側に軸を止めるストッパーの取り付け穴を空ける 詳細はストッパーは組み立ての項で説明
☆ 軸のストッパー加工 ・軸受けと接触して回転するので摩擦を減らすため ローラー構造とした ・心棒として竹ひご、心棒の周りを回るローラーを篠竹 ・ローラーが外れない様に心棒の端に銅線を巻く
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水車小屋の構造
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☆ 着脱式の屋根
・杵を動かす仕組みの改良、修理のために屋根が取り外せる構造とした
☆ ログハウスをイメージした壁
☆ 仕掛けの動きが見える窓
☆ 入り口の引き戸
☆ 神社に似せた屋根
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水車小屋の骨組み
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☆ 骨組みを組み立てる
・床は15ミリのパイン集製材を使用 …小屋の安定のため重さが必要 ・柱は8〜10ミリ角材 ・軸受けは(ペイントしてある)厚さ6ミリ 柱だけでは強度がないので軸受けもここで 取り付けています。 作り方の説明は後の項にあります。
・軸受けの左右には壁材を取り付ける板を内側から 貼り付けます。 写真のペイントしていない部材
・各部材の寸法は正確に ・各部材は直角に組み立てる 小屋のベースとなるため慎重に組み立てます。
写真は杵ガイドも組んだ状態になっています。 後ほど説明しますのでここでは無視してください。
☆ 軸受け
・長さは柱より5ミリほど短くする 屋根をはめ込む溝を作るため
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杵を動かす仕掛けの組み立て
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☆ 軸受け板の取り付け ・床の中央に直角に組み付け ・反対側の軸受け板を組み付ける時、 水車の軸を通してスムースに回るかを確認してから固定する
☆ 杵ガイド板の組み立て ・水車の軸の中心と杵の中心の距離は20ミリ空ける ・二枚目のガイドの組み立ての時、杵を組み込んでみてスムースに上下するかを確認
☆ 杵の組み立て
☆ 水車を組み込む ・水車に軸を組み込み、エポキシ系の接着剤で接着する 水車と軸の直角度に注意 ・組み立てた水車を組み込む
☆ 臼の取り付け ・杵が臼の中央に当たる位置に接着する
☆ 杵を持ち上げるレバーの取り付け ・水車の軸に「杵押し上げレバー」を付ける、竹ひご(竹串)を使いレバーの長さ10ミリ ・取り付け穴に押し込むだけで接着しない
☆ 動作確認 ・水車を軽く回して動作確認をする ・スムーズに動かない場合は修正する
☆ ストッパーの組み込み ・最後にストッパーを組み込み仕掛けは完成 ・軸受け板の周辺の写真を参照 ⇒
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壁を作る
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☆ 杵を動かす仕組みを取り外す ・水車(軸ごと) ・杵
☆ 壁板を貼る ・幅20ミリ、板厚3ミリ ・交互に10ミリずつ出っ張らせてログハウスの イメージとした ・窓と入り口は板張りの過程で作る
☆ 窓枠を作る ・
☆ 入り口の引き戸を作る ・戸には開閉のため取っ手を付ける ・引き戸の上下のガイドを作る 上のガイドはL字型、引き戸がスムースに動ける 隙間を作る 下の写真を参照 ↓
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屋根を作る
☆ 取りはずせる構造の屋根 ・屋根の材料はシナベニア ・45度の勾配 ・小屋に固定する出っ張りを作る ・小屋とピッタリの寸法に仕上げる のがポイント
右の写真は斜め下から撮影した 屋根の木組み ⇒
☆ 屋根材を探す ・最も目立つ場所、古いイメージと 風格を醸し出す屋根材を検討 ・牛乳パックを短冊に切り、板葺きの屋根風な雰囲気を狙った …リサイクルの牛乳パック
☆ 屋根材を加工する ・牛乳パックを30ミリ幅、長さは牛乳パックの高さ(95ミリほど)の短冊に切る ・表裏ともサンドペーパーを当て、コーティングを剥がす 屋根の風合いを出し、接着し易くする ・10ミリ幅、長さ15ミリの切込みを入れる ・チョコレート色のつや消しタイプの塗料を塗る
☆ 屋根材を貼る ・屋根材に塗った塗料が完全に乾いてから、貼り付ける作業を開始 ・屋根の下部から屋根材を10ミリずつづらし(20ミリ重ねる)貼り付ける 屋根材が三重に重なって屋根の風格が出る
貼り付けの状況は下の写真を参照 ↓
☆ 棟木と幅木を接着して完成
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記事の無断転載お断り、初版掲載 2006年11月 |